ヘッドに絡みついて予測不能な球が出る夏のラフ。難なくグリーンに乗せるプロは一体どうやって打っているの? 横田真一プロが教える目からウロコの夏ラフレッスンのはじまりはじまり(前編)。
「夏ラフ=浮いている」がプロの常識
毎年のこととはいえ、チョロしたり、飛びすぎたり、予測不能な球が出る夏ラフについて横田プロは「ほとんどのアマチュアは根本的な勘違いをしている」とばっさり。
横田 特にこの時期、ラフに入った球を見た人のほとんどは、ライの状態を見て「沈んでるな~」なんて言いますが、実は沈んでいるように見えて、浮いているケースのほうが圧倒的に多いんですよ。
横田 ボールが沈んでいると思うと上から打ち込みたくなりますが、浮いたライで打ち込むとリーディングエッジが芝に刺さりやすく、打点が少しズレただけで大きく飛距離が変わってしまうんです。
たしかにティアップした球をダウンブローに打つのは難しそう……。
横田 ソールを滑らせると、ラフからの飛距離は安定します。そのためにはフェースを少し開いてアッパーに振るといいですよ。
夏ラフは「フェースを開きアッパーに打つ」が正解!
なぜ、夏ラフはアッパーに打ったほうが飛距離の誤差が少ないのでしょう?
横田 多少ヘッドが入る場所がズレてもアッパーに振ればソールが勝手に滑ってくれます。逆に打ち込むと少し打点がズレるだけで飛距離が大きく変わってしまいます。
アッパーに振る利点1
打ち込むより芯を広く使える
横田 打ち込むよりアッパーに振ったほうが芯の上下を広く使えるのでミスの許容度が高くなります。
アッパーに振る利点2
高い打ち出しで球が芝につかまらない
横田 出球が低いと打ち出しでボールが芝に食われてしまいます。出球の高さもアッパーに振ることの利点のひとつです。
アッパーに振る利点3
ソールが滑ってヘッドが抜けやすい
横田 刺さらずに抜けることがラフから上手く打つ大前提。ヘッドが抜けないと飛距離は大きく落ちてしまいますよ。
月刊GD2019年9月号より
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