試打者は男女プロ&シニアの3人
今回試打した新作11モデル
とにかくやさしい
TS1(タイトリスト)
eggインパクト(プロギア)
楽にボールが上がる
ツアーB JGR(ブリヂストン)
ツアーワールドXP-1(本間ゴルフ)
上級者好みの強い球
G410 LST(ピン)
TS4(タイトリスト)
オノフKURO(グローブライド)
RMX120(ヤマハ)
つかまりやすさ抜群
RMX220(ヤマハ)
egg5500(プロギア)
マジェスティロイヤル(マジェスティ)
計測器はフライトスコープ、ボールは本間ゴルフのTW-Xを使用
やさしさの答え。タイトTS1は軽量、プロギアeggは短尺
今春のドライバーは開発にAIを駆使するなど、話題性の高いギアが多かった。それから半年…。この夏に登場する新作にはどんな特徴があるのだろうか。
伊丹 全部に共通しますが、打感が進化していて柔らかく、心地よい金属音。出球が高く、スピン量が適正。回転数が低すぎず、かかりすぎず、球が伸びて高く飛びます。いずれもドライバーとしての水準が非常に高く、やさしく飛ばせます。そのうえで「ドローが打ちやすい」など違いを出しています。
TS1(タイトリスト)
「誰にでも強いドローが打てる」(高橋)
クラブ重量を抑えたことで、しっかり振り切れる。タイトリストにしてはシャローフェースで簡単に球が上がるのも特徴。
伊丹 スピンが適度に入るので、HSの遅い人が安定した弾道になりやすい。
中村 シャフトとのバランスがよく、先が走ってくるので振り遅れません。
高橋 上級者向けの印象のタイトリストだが、これは誰でも中弾道の強いドローが打てる。難しそうであきらめていた人に勧めたい。
ヘッド体積:460cc
ロフト:9.5度、10.5度
ライ角:59度
クラブ長さ:45.75インチ
クラブ重さ:275g
※Titleist Diamana 50(S)
試打クラブ:ロフト9.5度・Titleist Diamana 50(S)
eggインパクト(プロギア)
「しなりが少なく真っすぐ飛ぶ」(中村)
近年、PGAツアーではドライバーのシャフトを短くして使うプレーヤーが増えている。このeggインパクトも44.25インチ。振りやすさと曲がらないのが特徴だ。つかまりをよくするセミグース風フェースの見た目も印象的。
伊丹 曲がらないし、芯に当たるから結果的に平均飛距離を伸ばしてくれる。上級者よりは初心者~中級者にいい。
伊丹 イメージはユーティリティのデカヘッド版。左右OBや池、フェアウェイが狭いホールでも安心です。
中村 ヘッド、シャフトともに弾くというよりも押す印象が強い。ボールを飛ばすよりも運ぶイメージ。
高橋 シャフトのしなりが少なく、どう打っても真っすぐ飛ぶ。
ヘッド体積:460cc
ロフト:10.5度、11.5度
ライ角:59.5度
クラブ長さ:44.25インチ
クラブ重さ:295g
※M-43(S)
試打クラブ:10.5度・M-43(S)
楽にボールが上がるツアーB「JGR」とツアーワールド「XP-1」
ヘッドスピードが速くない人ほど球の高さが重要になる。今回試打したなかで「高打ち出し」で「高弾道」だったのが初代から高弾道の評判が高い「JGR」と、深い溝が特徴の「XP-1」だ。
ツアーB JGR(ブリヂストン)
「打感がかなり柔らかい」(伊丹)
飛距離性能はもちろん、球の高さにも定評のある歴代JGR。新モデルは、フェース裏に配置された溝とその中にあるネジ状の突起が目を引く。
伊丹 ネジでフェースのたわみをコントロールし、打感・打音が良くなっているのだと思います。
伊丹 トップラインの仕上げが素晴らしく、フェースをストレートに見せるデザインがいい。また前作に比べて打感がかなり柔らかくなった。
中村 クラウン部の溝がインパクトの衝撃を吸収するのか打感が柔らかいです。
高橋 やさしく構えられ、簡単に高いドローボールが打てる。逆にフェードは打ちにくい。
ヘッド体積:460cc
ロフト:9.5度、10.5度
ライ角:59度
クラブ長さ:45.5インチ
クラブ重さ:294g
※ツアーAD For JGR TG2-5
試打クラブ:9.5度・ツアーAD For JGR TG2-5
ツアーワールドXP-1(本間ゴルフ)
「上に弾くインパクトで安定したハイドロー」(高橋)
「TW747」で培った飛びのテクノロジーをアベレージゴルファー向けに改良。短尺&軽硬シャフトとソールの深い溝で飛距離を伸ばす。
伊丹 弾き系ではないのに球が高く上がるのはソールの深い溝の効果もありそうです。
ヘッド体積:460cc
ロフト:9.5度、10.5度、12度
ライ角:59.5度
クラブ長さ:45.25インチ
クラブ重さ:292g
※VIZARD43Wood(S)
試打クラブ:10.5度・VIZARD43Wood(S)
伊丹 ソールのウェート位置はスライサーが鉛を張るお手本となる場所。つかまりを良くしています。
中村 低スピンモデルというより適正スピンでHSが遅めの人でもハイドローの球が安定して打てる。
高橋 少しアッパーめに振ったら一番飛んだ。ドロー系のストレートボールが打ちやすいです。
週刊GD2019年8月20日・27日号より
2019新作ドライバー試打②につづきます