【解説】青木翔
あおきしょう。1983年3月28日生まれ、福岡県出身。大学を卒業後、プロを目指すも27歳のときにティーチングの道を志す。2012年に自身のアカデミー「ASGA」を設立。現在、渋野日向子を始め、数々のツアープロや有望なジュニアゴルファーの育成に努める
10ヤードのショットにすべてが詰まっている
GD 今回はショートゲームについてお聞きしますが、まずはアプローチのコーチするにあたって、大切にしていることは何ですか。
青木 ショットもアプローチも体の使い方などの基本は同じです。もっといえば、アプローチができて、それがショットにつながっていくと考えています。
GD アプローチのほうが大事ということですか?
青木 どちらも大事ですが、ボクはアプローチからショットを作っていきます。実際、生徒たちにはアプローチの練習、それも10ヤードのショットばかりしてもらっています。
GD ばっかりですか?
青木 そうです、レッスンの9割は10ヤードショットです。小さい振り幅だと、手を使いやすくなりますが、しっかり腹筋で腕とクラブをリードして振っていく基本的な動作をこれで覚えてもらっています。
アプローチの延長がショットになる
ひたすらアプローチばかり練習するのは、ショートゲームを上達させるためだけではないという青木コーチ。
青木 アプローチの振り幅、スタンス幅、力感が大きくなったのがショットなので、10ヤードショットをすることは、必然的にショットの練習につながってくるんです。
【アプローチのポイント①】腹筋を使って振る
振り幅の小さいショットになればなるほど、手元でクラブを操作したくなりがちだが、これがミスの元凶。つねにお腹を使ってクラブを振る意識を持とう。
【アプローチのポイント②】左手小指&薬指をしっかり握る
ショット同様、アプローチも左手小指と薬指をしっかり握ることで左わきが閉まり、上体が起き上がることがなくインパクトできる。
しぶこもこの距離ばかりを練習している
青木コーチから指導を受ける前の渋野は、アプローチが手打ちだったという。10ヤードショットを毎日600球は欠かさず打ち続けたことで、今の渋野があるいう青木コーチ。
とにもかくにもハンドファーストを体で覚える
GD 腹筋を使ってクラブを振るということですが、そのとき気をつけることはなんですか。
青木 インパクトで手元を先行させるハンドファーストになるように指導しています。これがなかなか難しい(笑)。徐々にこの形が作れてきたら、次はティアップしてゆるやかな入射角でボールをとらえる練習です。ボールだけ上手くとらえられるようになるのが理想です。
↑これができれば、バウンスが使え、打点位置もそろってくる
GD 入射角をゆるやかにする理由は?
青木 フェースにボールが乗り、距離感が作りやすくなるからです。そして、腹筋を使って打つことで再現性の高いスウィングが作れます。器用な手でクラブを簡単に操作するのでなく、体のなかでも大きな筋肉である腹筋を使ってスウィングすることでショットの再現性が高くなり、距離感が出しやすくなります。
ポイントは腹筋で体と腕とクラブを連動させて動かす
さらに左手でも打てるように練習する
クロスハンドで上体の起き上がりを防ぐ
前回紹介した前傾角度を保つドリル「クロスハンドショット」を、いまでも続けている渋野。キャディに背中を触ってもらい、上体が起き上がらないよう強く意識しながら腹筋を使って振っている。
しぶこの先生⑧「パッティングの基本」に続く
PHOTO/Hiroaki Arihara、Shinji Osawa、ARAKISHIN
週刊GD2019年9月24日号より
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