ボールがフェースにくっつけば、あとひと押しできてもっと飛ぶことが分かった。そのためには、ハンドファーストにインパクトすることが大事だが、その方法も少し変化してきたと言う。石井プロに体の使い方、中西プロに腕の使いか、幡地プロに手の使い方を解説してもらった。

前回のお話し

画像: 【体の使い方担当】石井 忍プロ いしいしのぶ。1974年生まれ千葉県出身。多くのツアープロを指導するかたわら、アマチュアにもレッスンを行う。本誌「考えないショートゲーム」連載中

【体の使い方担当】石井 忍プロ
いしいしのぶ。1974年生まれ千葉県出身。多くのツアープロを指導するかたわら、アマチュアにもレッスンを行う。本誌「考えないショートゲーム」連載中

画像: 【腕の使い方担当】中西直人プロ なかにしなおと。1988年生まれ大阪府出身。ツアープロのなかでもスウィングマニアとして有名。今シーズンはシード獲得へ向け奮闘中

【腕の使い方担当】中西直人プロ
なかにしなおと。1988年生まれ大阪府出身。ツアープロのなかでもスウィングマニアとして有名。今シーズンはシード獲得へ向け奮闘中

画像: 【手の使い方担当】幡地隆寛プロ はたぢたかひろ。1993年生まれ、広島県出身。188センチの長身を武器に、つねに300ヤードを越えるドライバーショットが魅力のツアー屈指の飛ばし屋として知られている

【手の使い方担当】幡地隆寛プロ
はたぢたかひろ。1993年生まれ、広島県出身。188センチの長身を武器に、つねに300ヤードを越えるドライバーショットが魅力のツアー屈指の飛ばし屋として知られている

【体の使い方】“胸の正面で打て”では間に合わない

石井 胸の正面でインパクトするように教わった人もいると思いますが、今のクラブだとハンドファーストに当てようとするとフェースが開いた状態で当たりやすくなります。要は胸が正面のイメージだと間に合わないということ。

石井 そこで必要になるのが胸を開く動き。ダウンで自分の左斜め後ろへ左肩甲骨を引っ張る動きを取り入れます。この引っぱる力を求心力と言います。

画像: 体を開きながらインパクト

体を開きながらインパクト

画像: 左肩甲骨を引っ張るイメージです

左肩甲骨を引っ張るイメージです

石井 昔のクラブはフェースを開いて閉じる必要がありましたが、今のクラブではそれが必要ない。代わりに、振り遅れを防止するために求心力を使わなければハンドファーストでインパクトすることはできません。胸を開く動きと頭を下げる動きをミックスさせることでハンドファーストインパクトは実現します。

【ポイント①】胸を飛球線方向へ向けるくらい開く

石井 ボールに対して胸の正面でインパクトしようとすると、フェースが開いて当たりやすい。正面ではなく胸はボールの左側に向けた位置でインパクトする。これが今どきのインパクトのスクェアポジションです。

【ポイント②】左足を伸ばしていく

画像1: 【体の使い方】“胸の正面で打て”では間に合わない

胸を開くときに使いたいのがひざの動き。胸だけを開こうとしても回転が止まってしまっては開くことはできない。曲げた左ひざをインパクト後に伸ばす動きを取り入れよう。

画像2: 【体の使い方】“胸の正面で打て”では間に合わない

【腕の使い方】右腕前腕の内旋でボールを押し込む

中西 あくまでも動きの主役は体ですが、自分の場合は利き手の右腕を意識してロフトを立てながら当てています。具体的にはアンダースローのピッチャーのイメージ。右手首の形をキープしたまま、右手のひらを地面のボールにぶつけていく感じです。

中西 アンダースローのイメージを持つと体の回転を止めることなくフォローまで振り切れるんです。

画像: アンダースローの動き、これがインパクト

アンダースローの動き、これがインパクト

右手を使うときにはトップでのポジションも重要だと話す。

中西 トップで右手は出前持ちのような形を作るんですが、そのときに右ひじが体の幅から外れないようにします。これが外れてしまうと必ず振り遅れてしまいます。

中西 無駄のない動きで効率よくエネルギーをボールに伝えるには、力を逃さないトップと力を伝えるインパクトの両方が必要なんです。

【ポイント①】胸の前に右腕をキープ

中西 右わきはある程度締めておくことが重要。右わきが開くと右ひじが体の正面から外れてしまうと、胸を開けば開くほどフェースも開いてしまいます。

画像1: 【腕の使い方】右腕前腕の内旋でボールを押し込む
画像: 右わきが後ろに外れると振り遅れる

右わきが後ろに外れると振り遅れる

【ポイント②】右手のひらをボールにぶつける

中西 右手首の甲側の角度をかえないように振ります。右手のひらをボールにぶつけるようにイメージすることで、前傾角度もキープできるので一石二鳥です。

画像2: 【腕の使い方】右腕前腕の内旋でボールを押し込む

【ポイント③】下半身は動かさず上半身を回す

中西 バックスウィングの際、上半身と下半身が一緒に動くと捻転差が生まれません。左ひざを踏ん張るように使い上半身だけ回すように心がけて捻転差を作っています。

画像3: 【腕の使い方】右腕前腕の内旋でボールを押し込む

【手の使い方】左手甲を丸くしてインパクト

ロフトを立たせてインパクトをするために、ほんの少し手首の動きを変えているというのは、平均飛距離300ヤード超えの幡地隆寛だ。

幡地 飛距離を出すには、ロフトを立ててインパクトでボールを押し込む必要があります。そのために、僕はトップに入る直前に左手甲が丸まるように、手のひら側に折る動きを入れてロフトを立たせています。

画像: 左手首はまあるく使う

左手首はまあるく使う

幡地 このとき、トップで右足、ダウンで左足へと体重移動も意識すると、インパクトでボールを横からグッと押すイメージが作りやすくなるので、ボールが吹き上がらず、伸びのある球で飛距離が出せるんです。

【ポイント①】右に体重を移してインパクトで左足を踏む

幡地 トップで右足に体重を乗せることで、ダウンからインパクトにかけて左足へ重心を移動させやすくなるので、インパクトでボールを押し込みやすい体勢が作れます。

画像: 【手の使い方】左手甲を丸くしてインパクト

【ポイント②】トップの手前で反動をつけて左手首を丸める

幡地 左手の甲を丸くするタイミングは、トップに入る直前。トップへ押し込むときの反動を使って左手甲を手のひら側に折り、切り返してダウンに入るのがコツですう。

【ドリル】SWで低い球が打てるよう!

ロフトを立てながらインパクトする技を磨く3のドリルを紹介。「この3つのドリルができるようになるとSWで低い球が打てるようになるはず」と石井。すべてのショットのインパクト効率をアップさせる動きを完ぺきにマスターしよう!

【ドリル1】クロウグリップ打ち

左手は通常通りに握って、右手は添えるだけのクロウグリップで打つ。右手が余計な動きをするとクラブの挙動がバラバラになるため、左手主導のスウィングを習得できる。

画像1: 【ドリル】SWで低い球が打てるよう!
画像: クロウグリップに握っているとグリップに余計なテンションがかからないので、体とクラブを同調させながら動かす感覚がつかめる

クロウグリップに握っているとグリップに余計なテンションがかからないので、体とクラブを同調させながら動かす感覚がつかめる

【ドリル2】フェース開いて閉じる練習

右わきを締めた状態で左手首を手のひら側に折りフェースを閉じていく。小さい動きの中でロフトを立てる動きが使えるようになる。

画像2: 【ドリル】SWで低い球が打てるよう!

【ドリル3】サンドバック叩き練

すくい打ちを防いで、しっかりボールを押し込む感覚をマスターする。サンドバックを持っている人は少ないと思うが、インパクトで止めることでも同様の効果がある。

画像3: 【ドリル】SWで低い球が打てるよう!

週刊GD2019年10月22日号より

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