【通勤GD】
通勤GDとは‟通勤ゴルフダイジェスト”の略。世のサラリーマンゴルファーをシングルに導くために、月曜日から金曜日(土曜日)までの夕方に配信する上達企画。ワンテーマを3回~6回のシリーズでお届け。帰りの電車内で、もしくは翌朝の通勤中、スコアアップのヒントを見つけてください。
前回のお話しはこちら↓
Q.SWのシャフトはスチールじゃないとダメ?
カーボンシャフトのアイアンセットのSWを使っていたら、友人に「スチールシャフトにしないと上手くならない」と言われました。リシャフト、それとも買い替え、どちらがいいでしょう(51歳・HC13・自営業)
SWのシャフトは好みで選んでいい
この常連さん、月1ラウンドの割にはスコアもまとまるほうなんだが、アプローチのミスが続いて、同伴の友人にシャフト云々を言い含められたらしい。
「冬は芝も薄いし、アプローチのミスは気にしなくていいよ」
「でもSWのシャフトは重いほうが安定するんですよね?」
「アイアンと比べて、同じくらいか重いほうがいい、とは言うけどね。オイラはそうは思わねえよ」
「エッ、違うんですか!?」
番手が短いものほど重くしてバランスを取る、てのが常識なんだけど、それはクラブ全体の慣性モーメントの話。つまり、ヘッドが重ければいいだけでシャフトは軽くてもいいはず。
「もっと言えば、それじゃパターはどうなる、て話なんだよ。ドライバーとFWでも役割が違うから重量だけでなく挙動も違うものを選ぶだろ。SWもコントロールショット用と考えれば、アイアンと合わせる必要もないんだ」
SWなら加減のしやすさを基準に選べばいいだけさ。
シャフトよりヘッド重量が問題
「うーん、でもザックリしたり薄めに当たったりするのは、シャフトが軽すぎたり、ヤワでしなりすぎたりして、ヘッドがブレるせいなんじゃないですか?」
「なあ、お前さん、重いカナヅチと軽いカナヅチ、どっちが正確に同じところを打てるよ? 扱いやすいのは軽いほうだよな。それって柄の部分じゃなくて、頭の重さの問題だろ?」
「……あ、シャフトじゃなくて、ヘッドを軽くしろ、と」
「そう。プロはシャフトが重いまま、ヘッドを軽くしてCバランスとかにするだろ。ところが市販のアイアンセットのSWはアイアンよりもバランスを2~3ポイント重くしているものが多い。短くもってもヘッドが利くように、とか、ゆっくり振っても当たり負けないように、とか理由はあるみたいだけど、これが良くない、とオイラは思うんだ」
軽い手元に重いヘッド、これはブン回すならいいけど、キビキビ、コツンと打つには不向き。重い手元に軽いヘッドのほうがいい。
「軽いシャフトのままでもヘッドが軽くなると扱いやすくはなる。シャフトのしなりも減るし、コントロールしやすさはグッと増す」
「ヘッドの背面を削り落とせばいいんですかね。ドリルで穴をあけるとか? 何グラムぐらい?」
「違いがはっきり分かる程度なら6~12グラムは削りたいかな。ソールの形を整えながら削るのもアリだよ。それと、グリップを少し重くするのもいい。カーボンシャフトのアイアンセットだと、プロパーで40グラム弱の軽量タイプがついていることも多いから、それを通常の50グラム台のものに交換するだけでもかなり変わると思う」
重めのグリップに交換したらバランスが軽くなったからと、ヘッドに鉛を貼ったら意味がない。結局、総重量が増えて振りにくくなるだけ。
「本当はSWのヘッドは軽いほどいい。軽すぎて当たり負ける、軌道がブレる、なんてのは聞いたことがないからな(笑)」
月刊GDより(イラスト/コーチはじめ)
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