ゴルフが上手くなるにはいろんなスポーツを経験したほうがいいのかそれともゴルフだけに専念したほうがいいのか? 今週の通勤GDはDr.クォンの反力打法 Vol.40。

前回のお話し

【通勤GD】通勤GDとは‟通勤ゴルフダイジェスト”の略。世のサラリーマンゴルファーをシングルに導くために、月曜日から金曜日(土曜日)までの夕方に配信する上達企画。ワンテーマを3回~6回のシリーズでお届け。帰りの電車内で、もしくは翌朝の通勤中、スコアアップのヒントを見つけてください。

【語り手/クォン教授】
ヤン・フー・クォン。テキサス女子大学教授。専門はバイオメカニクス。生体力学的に理に適ったスウィングを研究。教え子にタイガーの元コーチ、クリス・コモらがいる
【聞き手/吉田洋一郎プロ】
よしだ・ひろいちろう。D・レッドベターをはじめ、世界の名だたるコーチのもとを訪れ、最新理論を直接吸収。日々探究・研鑽に余念がないゴルフスウィング研究家

吉田 最近は3歳ぐらいからゴルフを始めるジュニアも珍しくありませんが、ゴルフを極めるには、やはり小さいうちからゴルフに専念させたほうがいいのでしょうか。それともいろんなスポーツに触れさせたほうがいいのでしょうか?

クォン いろんなゴルファーを見てきたが、やはりいろんな運動を体験した人のほうが、“変化”に対応しやすいと思う。

吉田 変化……ですか? 野球のように相手がいろんなボールを投げてくる場合は、それらに柔軟に対応する必要がありますが、ゴルフの場合は変化よりもむしろ再現性を高めるほうが重要では?

クォン 最初から完璧なスウィングができているのなら問題ないが、そんな人はまずいないよね。でも、小さい頃からゴルフしかしてこなかったような人は、誰かにスウィングの間違いを指摘されたときに、スウィングパターンを変化させることが難しい。実際、そういうゴルファーを私はたくさん見てきた。

吉田 スウィングを変えようにも、体をどう動かせばどう変わるかといったことがわからない。つまり応用がきかないわけですね。

クォン 実はプロレベルのゴルファーのなかには、ボールを投げるとか、腕を振ってリズムよく歩くといった基本的な運動スキルがない人がとても多いんだ。

吉田 そうなんですか?

クォン おそらく早いうちからゴルフの動きしかやってこなかったからだろうね。そういう人ほど、スウィングパターンを変化させることができない。スウィングを変えられるかどうかは、基本的な運動スキルのレベルに依存しているんだ。

吉田 たとえばこのスポーツをやっておくとゴルフに役立つというのはありますか?

クォン 足と地面の相互作用を絶えず変化させるようなスポーツなら、たいてい有益だと思うよ。とくに①片足のスタンスがある、②踏み込む動きがある、③運動の方向が変化する、こういうスポーツは役に立つね。

画像: 【通勤GD】Dr.クォンの反力打法 Vol.40「地面を使う」動きがあればどんなスポーツも役に立つ! ゴルフダイジェストWEB

【ゴルフに役立つ①】
「片足のスタンス」があるスポーツ

テニスや野球など、片足に体重を乗せ、そのあと上半身を回転させていく動きを伴うスポーツを経験すると、スムーズな体重移動や運動連鎖が身につく

【ゴルフに役立つ②】
「踏み込む動き」があるスポーツ

サッカーやバレーボールなど、地面を強く踏み込む動きを使うスポーツは、ヘッドスピードアップに大切な、強い地面反力を得るコツをつかむことができる

【ゴルフに役立つ③】
「運動の方向が変化」

ゴルフはバックスウィングとダウンスウィングで運動の方向が変化する。柔道のように「押し」と「引き」を使い分けるような運動も役に立つ

吉田 野球やテニス、卓球、それにサッカーや柔道など、いろんなスポーツが当てはまりそうです。

クォン 地面をどう使えばどういう力が生み出されるかということを、いろんな運動のなかでつかんでいくことが大事だね。

週刊GDより

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