今週の通勤GDは「みんなの桜美式」Vol.40。

【通勤GD】
通勤GDとは‟通勤ゴルフダイジェスト”の略。世のサラリーマンゴルファーをシングルに導くために、月曜日から金曜日(土曜日)までの夕方に配信する上達企画。帰りの電車内で、もしくは翌朝の通勤中、スコアアップのヒントを見つけてください。

画像: ゴルフ向学者 たけひさ先生 篠塚武久・73歳。福岡市で「桜美ゴルフハウス」主宰。福岡大学の大石迪夫教授と作り上げた「OSゴルフ理論」で多くのジュニアが結果を出す。「テンフィンガー研究ははや20年。今後『分担型グリップ』時代がくることを確信

ゴルフ向学者
たけひさ先生
篠塚武久・73歳。福岡市で「桜美ゴルフハウス」主宰。福岡大学の大石迪夫教授と作り上げた「OSゴルフ理論」で多くのジュニアが結果を出す。「テンフィンガー研究ははや20年。今後『分担型グリップ』時代がくることを確信

前回のお話し

ヘッドを回転
させるイメージが大事

篠塚 今週はゴルフの大敵である「力み」についてお話ししましょう。球を飛ばすという動作において、クラブを始動させる力がなければなにも始まりはしないので、もちろん力は大切な要素ではある。しかし、アマチュアのスウィングを見渡すと、力が不足しているという人は、実はそんなに多くない。それより逆に、力が飛ばしの邪魔になっているアマチュアのほうが圧倒的に多い。とくに男性のほとんどが、本来必要なだけの力ではなく、それ以上の力で球を叩きにいってしまっている。つまり、自身の力を制御できていない。それが、「力み」という現象です。

GD 力が飛ばしの邪魔に。

篠塚 そもそもスコアメークには、力なんてそんなに必要ない。飛ばすことよりも曲げないことの重要性は、非力な「桜美式」の小学生女子が、パワフルな成人男性を負かしてしまうことからも明らか。それだけでなく、実は力というのは、スウィング中のアクセルの役割だけではなく、多くのミスの原因になっていることに、アマチュアのみなさんは無頓着すぎます。

GD アマチュアのスウィング、そんなに力んで見えますか。

篠塚 まず、テークバックでクラブを持ち上げる動作。これは車で言えば静かにアクセルを踏んでいく状態。ここでの力みが、急発進につながっている人が多い。次にトップからインパクトへとクラブを下ろしてくる動作。これは車がすでに加速し、もうアクセルを強く踏み込まなくても自然と走り出している状態。上にある物は引力によって下へ落ちてくる。ここでもそんなに力はいらないのに、ほとんどの人が無駄に力んでいる。そして、問題はインパクトからフォロースルーの動作。アマチュアの多くはすでにトップから力んでいて、インパクトでそれが最大化する。球をガツンと叩きにいき、力はインパクト以降も収まらず、アクセルが踏み続けられている。

GD その結果、どうなりますか。

篠塚 つまり、ゴルフスウィングというのは、車で言うなら真っすぐの道を延々と走っているのではなく、カーブを回っているようなもの。真っすぐな道なら、インパクト以降もアクセルを踏みっぱなしで構わない。しかし、カーブでアクセルを踏み続けたら? そうして起こる事故が、ダフリやトップや、引っかけやスライスといった数々のミスショットです。

画像: 「スウィングは、車で言うと真っすぐの道を延々と走るのではなく、カーブを回っているようなもの。カーブでアクセルを踏み続けたら起こる事故が、ダフリやトップ、引っかけやスライスといったミスショットです」

「スウィングは、車で言うと真っすぐの道を延々と走るのではなく、カーブを回っているようなもの。カーブでアクセルを踏み続けたら起こる事故が、ダフリやトップ、引っかけやスライスといったミスショットです」

GD 力みがミスの原因に……。わかってはいても、球がそこにあると、つい力が入ってしまって。

篠塚 そこで、無用な力みを取り除き、力が余っている人でも安全運転ができる、こんな道具を考案してみました。みなさん、アドレスに入るとき、ワッグルをしますよね。クラブヘッドを小刻みに動かしたり、わずかに体を揺すったり。実は、目の前に置かれた球を見ながらするワッグルこそが、先ほどの「つい力が入ってしまう」という心理に直結しているところがある。ワッグルで力みを解ほぐしているのがプロなら、ワッグルによって「さあ叩くぞ!」と力みを増長させてしまうのがアマチュア。そこで、この道具を持ってアドレスしてみてください。

GD 三角形の板に、「横棒」が差してあり、その横棒に付いているのは、くるくる回転する手のひらの模型ですか。

篠塚 横棒を握って構えたら、三角形の板の面はそのまま動かさず、横棒を少し回すような動きをし、横棒についている手のひらの模型を回転させます。

「ワッグルでヘッドを回転させるイメージで力みは消える」

画像: 「“くるくるヘッド” は、アクセルを踏みすぎなくてもいい“ターボ”と考えれば、無駄な力は必要ないとわかる。打つ前のワッグルで、ヘッドを回転させるイメージを描きましょう」

「“くるくるヘッド” は、アクセルを踏みすぎなくてもいい“ターボ”と考えれば、無駄な力は必要ないとわかる。打つ前のワッグルで、ヘッドを回転させるイメージを描きましょう」

GD 横棒を少し回すだけで、横棒についている手のひらの模型が勢いよく回りだしますね。

篠塚 この動作を、「くるくるワッグル」と名付けました(笑)。少しの手の動きで、横棒についている手のひらの模型がこれだけ回転してくれる。ここで力むと、この手のひらの模型はうまく回転しません。そして、この回転している手のひらの模型こそが、クラブのヘッドだと思えばいい。シャフトとヘッドが一体化しているクラブだからこそ、手の力で球を飛ばしてやろうと力んで叩きにいってしまう。しかし、ほんの少しの力でも、勝手にヘッドが勢いよく回転して球に当たってくれるとイメージできれば、途端に力みが消えます。

GD この「くるくるワッグル」、デジタルスウィングにおける「くるくるヘッド」を、より鮮明にイメージできる手段なんですね!

篠塚 車にたとえるなら、「くるくるヘッド」はターボのようなもの。アクセルを少し踏んだだけでも、タービンが回転してより多くのエネルギーが得られる。「くるくるワッグル」で、自分にはアクセルを踏みすぎなくてもいいターボ(=くるくるヘッド)があるとイメージできれば、力む必要なんかないし、最適な力で軽やかに球を目標へと運べる。ぜひ打つ前に「くるくるワッグル」で、ヘッドを回転させるイメージを描いてみてください。自然と力みが消えて、ミスショットが激減しますよ!

週刊GDより

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