今週の通勤GDは「みんなの桜美式」Vol.42。

【通勤GD】
通勤GDとは‟通勤ゴルフダイジェスト”の略。世のサラリーマンゴルファーをシングルに導くために、月曜日から金曜日(土曜日)までの夕方に配信する上達企画。帰りの電車内で、もしくは翌朝の通勤中、スコアアップのヒントを見つけてください。

画像: ゴルフ向学者 たけひさ先生 篠塚武久・73歳。福岡市で「桜美ゴルフハウス」主宰。福岡大学の大石迪夫教授と作り上げた「OSゴルフ理論」で多くのジュニアが結果を出す。「テンフィンガー研究ははや20年。今後『分担型グリップ』時代がくることを確信

ゴルフ向学者
たけひさ先生
篠塚武久・73歳。福岡市で「桜美ゴルフハウス」主宰。福岡大学の大石迪夫教授と作り上げた「OSゴルフ理論」で多くのジュニアが結果を出す。「テンフィンガー研究ははや20年。今後『分担型グリップ』時代がくることを確信

前回のお話し

胸からヘッドまでの
大きな三角形をイメージ

篠塚 昨日はデジタルスウィングにおける「三角形」とは、というお話をさせていただきました。従来の胸のラインと両腕のラインとでできる小さな三角形ではなく、胸のラインとクラブヘッドの頂点とを結んだカタチが、「桜美式」で指導している大きな三角形だと。

GD 従来の小さな三角形を崩さないようにテークバックするのは、左腕を伸ばし、左肩を入れ、上体のねじりによって打つためでした。一方「桜美式」は、腕や肩や体のことを意識から消してしまい、シャフトとヘッドが分離しているイメージだけを脳に植えつけるために大きな三角形がいいと。

画像: ヘッドを動かすと三角形は崩れがち。『底辺』1つだけを意識するとラクでしょ

ヘッドを動かすと三角形は崩れがち。『底辺』1つだけを意識するとラクでしょ

大きな三角形を
イメージする

篠塚 その三角形のお話をさらに進めると、では大きな三角形のどこを動かしてスウィングすればいいのですか? とうちの生徒たちは疑問に思うわけです。従来の教えは、「三角形を崩さないように」というだけで、多くのアマチュアはクラブヘッドから始動してテークバックしていたはず。「三角形」と言いながら、ヘッドを動かしたその時点で、実は三角形がすでに軽視されてしまう順序になっていたわけです。

GD そういえば、三角形を崩さないようにはしても、実際に動かすのはヘッドでした。

篠塚 まず三角形を崩さないように意識し→ヘッドから始動し→腕を伸ばし→左肩を入れ→上体をねじって……。ほんの数秒のテークバックのなかで、これだけチェックポイントがあった。そんなたくさんの言葉で脳に指令しても、忠実に体現するのは困難。たとえできたとしても、相当な訓練や時間や運動神経を要するので、上達にはかなり苦労をする。

GD しかし「桜美式」でも、三角形をイメージさせてからテークバックを始動するんですよね?

篠塚 せっかく三角形がイメージできたのなら、そこからわざわざヘッドや左腕や左肩や上体のことなど考えるのはもったいない。しかも、左腕を伸ばしたり、左肩を入れたり、上体をねじったりは、どれもケガにつながる可能性の高い、不自然で難しく危険な動作だと前号でも述べました。初心者でも、自然で簡単に短期間で、しかも安全に上達させるには、クラブヘッドでも体でもなく、イメージした三角形だけを意識させること。そして始動させるのは、大きな三角形の「底辺」がいい。

GD 大きな三角形の「底辺」? つまり、胸のラインということでしょうか。

篠塚 大きな三角形の「頂点」であるクラブヘッドを動かしてテークバックすると、トップをあらゆる位置に収めることができてしまう。それだと曖昧な再現性が低いアナログスウィングになる。クラブヘッドや体の各部位のことなど考えず、大きな三角形の「底辺」を動かしてみることで、毎回同じトップの位置に確実に収まるデジタルスウィングになるんです。

GD 始動で意識すべきは、胸のライン=大きな三角形の「底辺」だけでいいと。 

篠塚 意識するのが1つでいいなら誰でも簡単でしょ。しかも、この「底辺」で始動するテークバックの効能は、再現性の高さだけではないんです。昔は左腕を伸ばし、左肩を入れてテークバックすることで、ワイドなトップを作って飛ばそうとした。しかしそれは、飛距離が出にくかった糸巻きボールやパーシモンヘッドだった旧時代の理論。これだけ道具が進化した新時代は、大きなトップではなく、コンパクトなトップがいい。なぜなら、回転半径が大きいと、それだけ目標物である球までの距離が遠くなり、ミートする確率が悪くなる。しかも、回転半径が大きいと、回転速度も落ちるから腕力頼みの非効率なスウィングになる。

「胸にゴムバンドを巻いて振ると効率的なコンパクトスウィングになる!」

GD 練習時間があまり取れずにしかも腕力もないアマチュアなら、コンパクトなトップに分があると。

篠塚 そう。この大きな三角形の「底辺」から動かすデジタルスウィングのドリルを一つ教えましょう。まずゴムのバンドを用意し、それを胸に巻きます(上写真)。大きな三角形の「底辺」のイメージを明確にするわけです。このとき、両わきに挟むのではなく、あくまでも胸に巻くのがポイント。なぜなら、両わきに挟むと、二の腕を固めてわきを締め、上体をねじる動きにつながってしまいがちになる。どこかを締めたり、固めたりする指導は、スウィングを不自然で窮屈にさせるだけ。いつでもスウィングは、自然で楽で気持ちよく振れるのがいい。そして、その胸に巻いたバンドを、まずは右へと大きな三角形を揺らすように動かしてテークバックする。そしてコンパクトなトップから、次は左へと揺らすように動かしてインパクトからフィニッシュへ向かうだけ。フィニッシュも自然にコンパクトになります。

GD クラブヘッドのことも、体の各部位のことも考えず、胸に巻いたバンドを、右へ、左へと、大きな三角形を揺らすように動かす。デジタルスウィング、確かにコンパクトに回転できますよね。

週刊GDより

※いつも通勤GDをご覧いただきありがとうございます。2020年度の掲載は本日で終了となります。2021年は1月12日(月)より開始させていただきます。何卒よろしくお願いいたします。

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