メジャーチャンプ渋野日向子を育てた青木翔に“コーチング”のこだわりを語ってもらう本連載。ゴルフだけでなく、仕事や育児に頑張っている人に読んでもらいたい。今週の通勤GDは「笑顔のレシピVol.26」。
【通勤GD】
通勤GDとは‟通勤ゴルフダイジェスト”の略。世のサラリーマンゴルファーをシングルに導くために、月曜日から金曜日(土曜日)までの夕方に配信する上達企画。帰りの電車内で、もしくは翌朝の通勤中、スコアアップのヒントを見つけてください。
【青木翔】
あおきしょう。1983年3月28日生まれ、福岡県出身。大学を卒業後、プロを目指すも27歳のときに指導者の道を志す。2012年に自身のアカデミー「ASGA」を設立。渋野日向子をはじめ、数々のツアープロや全国トップレベルのアマチュアゴルファーの育成に努めている
前回のお話
僕は今、何人かのプロとジュニア選手のコーチをしていますが、上手くなる秘密の練習メニューのようなものを持っているわけではありません。むしろ教え子たちは、素振りや10㍎の片手打ちなど、とてもオーソドックスで基礎的な練習ばかりを繰り返しやっています。
もちろん飽きさせることのないよう頭をひねりますが、単調な練習を黙々と継続できる選手は、やはり身になるし強い。でもアマチュアの人はなかなか難しいですよね。
ゴルフに限らず他のスポーツでも仕事でも、基礎的なことを続けるというのはむちゃくちゃハードルが高い。僕もよくダイエット、挫折します(笑)。
そんな三日坊主になりがちな人たちは、一度、自分のためじゃなく誰かのためだと思ってやってみてください。例えば普段励ましてくれている家族のためとか、応援してくれる飲み屋のマスターのためでも、指導してもらっているコーチのためでもOK。
それが誰のためであろうが、まずは継続をしてそれが身に付いたという実感を得ることがとても大事なのです。自分のために追い込めるアスリートでも、そこに誰かのためという動機が加わるとさらに強くなります。
しぶこはよくインタビューで、ファンやスポンサー、家族、チームのために戦うと言いますが、あれは本心。彼女はそういった周囲の気持ちに応えるためにゴルフをやっていると言っても過言ではありません。みなさんの応援やサポートが、普段の練習から彼女の原動力になっているのです。
自分以外の「誰か」が思い浮かばない人は、勝手に応援されちゃう状態を作るのが手っ取り早い。僕を含め一般人は、しぶこのようにたくさんの人から声援をもらうことは難しいですが、周りの人から「この人の取り組み、応援したいな」と思われれば、継続する動機の完成!
まずは自分の取り組みをアピールして、周りの人を巻き込める人になりたいと、僕も思っています。さて、次のダイエットは誰の為にやろうかな(笑)。
TEXT/SHOTANOW
PHOTO/ARAKISHIN
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