ハウスでの滞留時間が短いので作りはシンプルに
利根川の河川敷に27ホールが展開する。来場客は近隣を中心に、都市部の人たちである。
「駐車場が土手の向こう側(利根川・河川側)なので、車の中で着替えてロッカーを借りない人もいます。昼食はハウス内のレストランを利用しますが、お風呂に入らないで帰る人もいますね」(取締役総支配人・崎濱盛明氏)
要するに、クラブハウスは受付と精算、そして昼食しか使わない人も多いということ。土手脇の道に面しているため、玄関が2階となるが、ここに女性スペースとフロントロビー、その上の3階にレストランと男性スペースという振り分けだ。
クラブハウスでの滞留時間が短いため、フロント周りにはテーブルとソファーが置かれているだけで、バック置きのような棚類はない。3階に談話コーナーがあるものの僅かなスペースであり、多くの来場客が腰を下ろすのはレストランのみだ。
コンペルームもレストランの続きで、可動式のパーテーションで区切る形態である。そして、極めつけはロッカーと浴室の一体構造。
しかも、男性ロッカー兼脱衣室には、ロッカーを借りなかった人のために鍵のかかる小物入れが用意されている。
女性は入浴しなくても身だしなみをチェックできるように、洗面台とは別にロッカー近くにパウダーコーナーがある。
また、平日の来場客には高齢者が多いことを考慮して、トイレの個室から小便器に至るまで1つずつ緊急ボタンを取付けているのも特徴的だ。さらに、LED照明や人感センサーはもちろん、ガラスには遮熱シート、レストランの窓には、ゴルフ場クラブハウスには珍しく網戸が設置されている。
そして最後にもう1つ。写真では見えない部分だが、2階、3階の浴室等にはタオルのダストボックスがあり、1階の洗い場に直行する構造となっている。
大きな投資ではないが、みな実用性の高い工夫だ。安全性と省エネにも配慮の行き届いたハウスである。
東我孫子カントリークラブ
千葉県我孫子市青山895 ☎04-7182-4141
ハウス設計:(株)モアブレーン
ハウス施工:(株)楯建設
開場:昭和31年7月
公式ホームページ
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