開場50周年を記念して、昨年、老朽化したクラブハウスをリニューアル。機能的で明るく広々とした空間となり、顧客満足度やリピート率の向上にも繋がっている。今回は神奈川カントリークラブのクラブハウスを探訪。

1階は改修により大きな空間を確保
2階は山小屋風の原設計を尊重

画像: 1階は改修により大きな空間を確保 2階は山小屋風の原設計を尊重

「施設の老朽化に加え、以前のエントランスホールは古めかしく暗い雰囲気で、無駄なスペースもあったので、アントニン・レーモンドのオリジナルデザインを尊重しつつ、機能性を重視して大改修を行いました。木の香りが心地よいと、お客様には大変喜ばれています」(取締役社長・浅野勇夫氏)

画像: フロント前・ロビー

フロント前・ロビー

エントランスホールにあった階段を撤去してスペースを確保し、フロントカウンターやプロショップを設置しました。

画像: ショップ

ショップ

また、エントランスホールに面する2階の壁を取り払って吹き抜けとし、広々として明るい空間へと変えました。天井は木材を多用し、カーブを描きながら2階レストランの天井へと繋がっています。これは、コースのアンジュレーションやボールの軌跡をイメージしているといいます。

画像: レストランの天井や照明器具はオリジナルデザインのままテーブル18卓

レストランの天井や照明器具はオリジナルデザインのままテーブル18卓

画像: 談話室。ボールの軌跡をイメージしてカーブしている天井は、1階とレストランの天井を繋いでいる

談話室。ボールの軌跡をイメージしてカーブしている天井は、1階とレストランの天井を繋いでいる

また、玄関近くの屋外にバック置き場を作って玄関前でキャディバッグの受け渡しができるようにしたり、自動精算機と貴重品ボックスを壁に埋め込んで出っ張りをなくしたり、マスター室とプロショップを繋げてスタッフが兼務できるようにするなど、空間を広く見せるための工夫も見られます。

画像: コンペルームは3室・52人収容①

コンペルームは3室・52人収容①

画像: コンペルーム②

コンペルーム②

一方、2階レストランについては、カーペットの張替えとカウンターの改修、色調の整理と照明の色の統一に留め、山小屋をイメージした原設計のままとなっています。

また、外装についても、特徴的な黄色味を帯びた屋根瓦を外し、防水加工を施して再利用するなど、レーモンドのオリジナルデザインを大事にしています。

神奈川カントリークラブ
所在地:神奈川県相模原市緑区牧野6977-1
開場:1968年4月26日
ハウス設計者:㈱レーモンド設計事務所
ハウス施工:新菱建設㈱
リニューアル設計・施工:㈱アーキヴィジョン広谷スタジオ
公式ホームページ

ゴルフダイジェストゴルフ場セミナー誌より

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