B・デシャンボーやJ・フューリックなどが採用し、いま注目されているアームロック式パター。中弱の長さのパターを左腕の内側にあてがい、左腕とパターを一体化することで、右手に余計な動きをさせることなくストロークできる。だが、まだ一般に市販されているモデルは皆無。ならば作りましょう! ということで三角ソールでタッグを組んだ月刊GDとキナセがアームロック式パターを共同開発。プロも認めるクオリティは、Gポケットで販売開始しました。
画像: 【製作】木名瀬和重さん 水戸のゴルフ工房「キナセゴルフ」の店主兼クラフトマン、そしてHC+2のトップアマ。左は抜群の抜けで2500本のヒットとなった三角ソールウェッジ

【製作】木名瀬和重さん
水戸のゴルフ工房「キナセゴルフ」の店主兼クラフトマン、そしてHC+2のトップアマ。左は抜群の抜けで2500本のヒットとなった三角ソールウェッジ

今流行りのアームロックパットとは?

画像: アームロック式パターといえばB・デシャンボー

アームロック式パターといえばB・デシャンボー

アームロック式パターとは、中尺パターのグリップ部分を左腕の内側にあてがってロックし、余計な動きをさせずにストロークできるパターのこと。

ゴルフの科学者 B・デシャンボーが使用するやいなや優勝を飾ったり、J・フューリック復活の立役者と呼ばれたり、今、大注目のパターです。

ハンドファーストでインパクトするから、ロフトは2倍必要です by木名瀬

アームロック式パターを作るために訪ねたのが、奇跡のウェッジを月刊GD編集部と共同で作り上げた実績をもつ木名瀬和重さん。構えやすく振りやすいものというコンセプトのもと開発は進んでいった。

木名瀬 ヘッドはマレットたいぷでロフトは6度に設定しました。これならアームロック式でハンドファーストに打っても、ロフトは立ちすぎないしボールに押し負けません。

木名瀬 さらにベントネックのグースにして、ボールのつかまりをよくしました。グリップはローズマークグリップを採用してみました。軽めでヘッドの性能を殺さないうえに、手のフィット感がすごくいいんです。この3つの組み合わせ最強かもしれませんよ。

ボールを押し込めるオリジナルマレットを採用

アームロックはハンドファース トになるため、ロフトは多めの6度に決定。さらに球の 重さに負けずに押せるようにマ レットヘッド(キナセオリジナル)を採用した。

画像: ヘッド形状は、慣性モーメントが大きく、直進性の高いマレットに決定

ヘッド形状は、慣性モーメントが大きく、直進性の高いマレットに決定

画像: パターのロフトは通常3~4度だが、ハンドファーストの度合いが強くなるため、アームロックパターのロフトは6度に決定

パターのロフトは通常3~4度だが、ハンドファーストの度合いが強くなるため、アームロックパターのロフトは6度に決定

画像: タテ溝を入れることで、インパクト時のボールの滑りを防ぎ、ボールの左右ブレを抑制

タテ溝を入れることで、インパクト時のボールの滑りを防ぎ、ボールの左右ブレを抑制

シャフトは、少しグースで球をつかまえたい

画像: グースネックだと少し遅れてフェースが閉じようとするときに当たり、つかまりがいい

グースネックだと少し遅れてフェースが閉じようとするときに当たり、つかまりがいい

木名瀬 シャフトをストレートにすると 出っ歯になり、ボールが右に出やすい傾向が強まります。そこでベントネックを採用してグースネックでつかまえやすくしました。

グリップは、太すぎず、細すぎず、手に馴染む

画像: アームロックした手と腕にグリップの太さがちょうどよくフィット。手に余計な力を入れずに振ることができる。グリップは人間の手と指に完全にフィットする六角形のローズマーク「ヘキサゴン」を採用

アームロックした手と腕にグリップの太さがちょうどよくフィット。手に余計な力を入れずに振ることができる。グリップは人間の手と指に完全にフィットする六角形のローズマーク「ヘキサゴン」を採用

木名瀬 腕をあてがうアームロックには長めのグリップが必須で、その中でも握り心地が良く、 どんな握り方にも対応できるグリップを1本1 本試して決めました。

長さと重さはどうする? プロトタイプを持って中尺ユーザーの多いシニアプロのもとへ

完成した試作品(37.5インチのアームロックパター)を持って、いざシニアの会場へ。 尾崎直道プロにテストをして もらった。

直道  勝手にハン ドファーストに構えられるからいいね。 距離感も合いそう。 でも短くて軽い。全体の重さを使ってゆっくり振れるといいね。

といった貴重なアドバイスを頂き、他のプロにも、打感やヘッドはいいが、短いや軽いという意見が多く頂戴しました。

画像: 「音もいいし、よく転がるね。もう少し重さがあるといいかな」(尾崎直道プロ)

「音もいいし、よく転がるね。もう少し重さがあるといいかな」(尾崎直道プロ)

画像: 「グリップが握りやすくていいね」(山添昌良プロ)。「僕のは40インチ、39インチ以上のほうが振りやすいよ」(湯原信光プロ)

「グリップが握りやすくていいね」(山添昌良プロ)。「僕のは40インチ、39インチ以上のほうが振りやすいよ」(湯原信光プロ)

画像: 「感触はいいけど少し短いかな」(伊澤利光プロ)。「転がりがよくていいね。打ち切れないショートがなくなりそう」(川岸良兼プロ)

「感触はいいけど少し短いかな」(伊澤利光プロ)。「転がりがよくていいね。打ち切れないショートがなくなりそう」(川岸良兼プロ)

画像: 「構えやすいね! でも短いな~」(加瀬秀樹プロ)。「ヘッドが大きくて構えやすいね。でもすごく軽いかな」(日下部光隆プロ)

「構えやすいね! でも短いな~」(加瀬秀樹プロ)。「ヘッドが大きくて構えやすいね。でもすごく軽いかな」(日下部光隆プロ)

さっそくプロの意見を反映すべくキナセ工房に。再度、試作を繰り返した結果、最適な重さと長さを決定させ、ここに三角ソー ルウェッジ以来の「奇跡のアームロックパター」が完成しました。

木名瀬 重量470グラム、長さ39.75インチが打感と振りやすさ のバランスがちょうどいい。 これは完璧だと思います。

ついに完成「KNSアームロック バージョン1」パター

木名瀬 直道プロはじめレジェンドたちのアドバイスによって「振りやすさ」「転がり」「やさしさ」がしっかり揃ったパターに仕上がりました。

画像: ついに完成「KNSアームロック バージョン1」パター

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42インチのシャフトから始めて、0.25インチずつカットしながらベストなバランスを追求。

その結果、39.75インチの長さが最も多くのゴルファーにフィットすることがわかり、また、あらゆる重さを試した結果、プロトタイプから180グラム増やした総重量720グラム(±5グラム)が一番振りやすいことを発見。試作品と比べて、より長く、重くなったことで、ゆっくり振り子で振りやすくなり、さらに芯に当てやすくなりました。

画像: 【ヘッド】仕上げがきれいで狙いやすく、まっすぐ動かしやすいマレットヘッド

【ヘッド】仕上げがきれいで狙いやすく、まっすぐ動かしやすいマレットヘッド

画像: 【グリップ】太めのグリップは6角形で握りやすく、柔らかいので手によく馴染む

【グリップ】太めのグリップは6角形で握りやすく、柔らかいので手によく馴染む

画像: 【転がり】慣性モーメントが通常パターより非常に大きく、安定した転がりになる

【転がり】慣性モーメントが通常パターより非常に大きく、安定した転がりになる

これなら入る、奇跡のパター
「アームロック バージョン1」はGポケットで独占発売!

アームロック バージョン1パター
ヘッド:アルミの一体成型
ロフト:6度
長さ:39.75インチ
重さ:720グラム
シャフト:島田シャフトプロトタイプ(39.75インチ)
グリップ:ローズマーク 7teen CounterBalance
クラブ全体MI:400万gcm²(非常に大きい)
※ちなみに一般的な大型ヘッドドライバーのクラブ全体MI平均は286万gcm²。数値が大きいのでストロークがブレにくい

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