新AO時代、こう表現しても、もはや誰も異論を唱えるものはないだろう。今年の関東オープン最終日は、青木・尾崎のマッチプレーで最高の盛り上がりを見せた。決着がついたのは終盤。17番で1打リードした青木が、最終ホール3打目にスーパーアプローチをはなち、追いすがる尾崎に引導を渡した。これで通算49勝、尾崎を一歩リードした。

【ゴルフコースの評価基準】
ゴルフコースを評価する「7つ」の項目がある。①ショットバリュー、②難易度、③デザイン・バランス、④ホールの印象、⑤景観の美しさ、⑥コンディション、⑦伝統・雰囲気。この7項目は米国ゴルフダイジェスト、ゴルフマガジンが発表するランキングの評価基準にもなっている。当コラム【伝説の名勝負。ヒーローの足跡】は、このコースでどのような「歴史」が作られ、「公式競技」を開催したかを掘り起こすことで、「伝統と雰囲気」をみるものです。

Oにとって青木は天敵。Aにとって尾崎は恋人

画像: 3日目、ラインを読む青木功。舞台は茨城県のセントラルゴルフクラブ 東コース

3日目、ラインを読む青木功。舞台は茨城県のセントラルゴルフクラブ 東コース

青木の口ぐせは、「ゴルフは結果でしかない」という言葉だ。だから、試合途中ではゲーム展開についてや、優勝予想については、多くを語らない。3日目を終わってジャンボに2打差をつけてトップに立ったときも、「追いつかれたら、追いつかれたでしょうがない。ジャンボもオレも勝ちたいだろうしね。ゴルフは結果でしかないからな」

もちろん、青木の頭の中には翌日のラウンドプランはできているはずだ。ゴルフは何が起こるかわからない。相手が予想以上に伸びたり、自分のショットが突然乱れたりすることだってある。

画像: 最終日スタート前、最終組

最終日スタート前、最終組

9番を終えたところで、圏外だと思っていた中嶋(常幸)が優勝戦線にからんで来たことも予想外のことのひとつだったろう。「ジャンボと2人で、ウソだろう、まずいな、ってびっくりしたよ」と、青木。

青木のゴルフを支える要素のひとつに闘争心がある。相手が強ければ強いほど青木ゴルフの本領が引き出される。

画像: 最終日。フェアウェイを歩く青木。少し遅れて同組の藤木三郎。最後尾にジャンボが歩く

最終日。フェアウェイを歩く青木。少し遅れて同組の藤木三郎。最後尾にジャンボが歩く

青木が「行ける」と思ったのは16番のバーディからだという。10メートルのスライスライン、ジャンボもバーディチャンスにつけている。「自分で思ったところに完璧に打てた。これで行けると思った。勝ちを決める場面で、ああいうのは年に何回もないね」と、青木。

ジャンボもバーディとしたが、次の17番パー3では、青木のスーパーショットが出る。ジャンボの持つ4番アイアンを見て、「おさえて打つのかと思ったら、普通に打ったんで、オレはちょっとおさえて打ったんだ」

青木は1.5メートルを入れて1打リード。

画像: 16番のグリーン上。青木は10メートルのスライスラインを沈めた

16番のグリーン上。青木は10メートルのスライスラインを沈めた

最終18番は601ヤードの超ロングホール。2オンしたプロはひとりもいない。が、ジャンボなら…。「ジャンボなら2オンの可能性があると思った」という青木は、ティショットから3打目を計算した。

ドライバー、スプーン、そしてラフからの3打目は愛用の青木モデルアプローチウェッジ。「ボールから落としどころまで45歩だった。ピンまでは歩測しなかったね。とにかく落としどころとグリーンの傾斜だけを考えて、ラフからだからあとは転がってくれるはず」

画像: パー5が5ホールあるセントラルGC。ジャンボのドライバーショットは大きなアドバンテージでもあった

パー5が5ホールあるセントラルGC。ジャンボのドライバーショットは大きなアドバンテージでもあった

狙いは1ピンだけ左。青木自身、「オレは入ったと思ったよ」というアプローチはカップを通りすぎて40センチのところに止まった。ジャンボもナイスバーディでスコアを12アンダーとしたが、青木の勝利は揺るがなかった。

セントラルGC(東)のパーは73。パー5が5つある。2打差を追うジャンボに勝機があるとすれば、パー5でいくつ稼げるかにかかっている。ジャンボ自身、「ここはロングが5つあるからね」と、2打遅れながら、「爆発力があれば、ハーフで4アンダーも可能だよ、攻めて行けばバーディが獲れる」と青木追撃に意欲を見せていた。

最終日のジャンボは6バーディ、ノーボギーのゴルフを展開した。が、冷静に相手を、状況を読む青木に一日の長があったようだ。

画像: 72ホールを終えた2人

72ホールを終えた2人

青木、尾崎が驚いた中嶋の猛追

中嶋にとって初日の72、1アンダーはともかく、2日目の77はまったく承服できないものだった。順位も2日間を終わって41位タイ。アマチュアの阪田哲男、川岸良兼、芹沢大介、野上浩一といった選手の方が上なのだから。

最終日、中嶋の怒りが爆発した。1アンダーからスタートした中島は、アウトを5バーディ、ノーボギー。インでは、538ヤードの13番パー5で10メートルに2オン。上りのスライスラインを決めてイーグル。15番で3メートルを入れてバーディ。ここで首位タイとなる。

「15番で9アンダーになったとき、11アンダーまで行こうと思ったんだけど、ダメだったね」。この日65のコースレコードをマークし、青木、尾崎を驚かせた。

1986年関東オープン最終結果
セントラルGC(東コース)/7261メートル/パー73
1位 -13 青木功
2位 -12 尾崎将司
3位 -9  中嶋常幸
4位 -6  尾崎健夫
5位 -5  東聡 
     @野上浩一
7位 -4  鈴木弘一  
      川俣茂

セントラルゴルフクラブ
茨城県行方市麻生2196(☎0299-72-1155)
東コース 18H/7132Y/パー73
コースレート73.8/スロープレート134
西コース 18H/7017Y/パー73
コースレート73.5/スロープレート131
コースタイプ/丘陵コース
グリーン/ベントの2グリーン
設計/西野譲介
開場/1974年

現在のセントラルGC(東コース・西コース)

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画像: golfdigest-play.jp
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