このコラムは、1980年に週刊ゴルフダイジェストが短気集中連載で報じた「県別、優良会員権ガイド」の記事と、2019年現在の状況を照らしあわせ、そこから見えてくるゴルフ場の「本当の価値」を考えていきたいと思います。第2回目は「千葉県の巻」。まだ首都高湾岸は開通しておらず、千葉へのアクセスは京葉道路に集中していた時代です。成田空港(1978年開業)は開業2年目、成田市三里塚に空港建設が閣議決定(1966年・昭和41年)されてから14年。会員権相場は、オイルショック(1973年10月~1974年3月)で値を落とすと、その後5年間下がり続けました。1980年は相場を持ち直した年になります。

当時の会員権相場は、名変料が最高で100万円(鷹之台と我孫子)。その他は20万~50万円となっており、現在のように「会員権より名変料が高い」という現象は起こっていません。名変料、追加預託金が相場に影響を与えない時代だからこそ、会員権相場を単純に比較することで、「ゴルフ場の格」「コースの良さ」「経営・運営」など、ゴルフ場の真の価値を見ることができます。

当コラムは、1980年の記事(『』で囲んだ部分)に、「2019年現在の市場状況」を加筆して構成しております。

【ゴルフダイジェスト社・会員権サービス部】
会員権取引57年、10万件超をお手伝い
1962年(昭和37年)から、ゴルフ会員権取引業務を始めました。以来57年、ゴルフダイジェスト社でお手伝いさせていただいた方は、延べ「10万件」を超えております。ゴルフダイジェスト・ブランドがもつ安心感に加え、豊富な情報量、経験豊かなスタッフによる適切なアドバイスで全国をカバー。よりよいゴルフライフ、豊かなメンバーライフのお手伝いをさせていただきます。

名門志向を好まれる方は…

『千葉県を代表する両横綱、東の鷹之台、西の我孫子は、文句なし。いまでこそ相場の上では、鷹之台が上位で300万円の差をつけているが、一昨年9月から11月までは、全く並んでいたのである。昨年1月から差が出てきて開く一方。古さからいえば我孫子が昭和5年10月に対して、鷹之台は、昭和29年2月、これだけ差があって、しかも名門だった我孫子が抜き去られるとは、ここの古い会員たちは、夢にも思わなかったことだろう』

画像: 鷹之台カンツリー倶楽部(18H・7132Y・P72)

鷹之台カンツリー倶楽部(18H・7132Y・P72)

『このクラスになると、何か原因があって下がるというものはない。売りがやや多く出たりして、買いが入らないと下がる。鷹之台の6414メートル(7014ヤード)に比べ、我孫子は6182メートル(6761ヤード)と300メートルぐらい短い。バンカーはぐるりと小さなグリーンを取り巻き深い。こんなことも、これから入る人たちには、ややもすれば、敬遠されているのでは』

【GD会員権サービスから一言】
鷹之台も我孫子も、格式の高い、名門中の名門であることは誰も否定しないでしょう。
相場は1980年時、300万円の差でしたが、現在は約800万円ほどになっています。会員権相場は、土地の価格、「地価」によるところも影響がでます。地価が高いということは、都心へのアクセスも考えられます。立地以外に、ソフト面の要因として、年会費や名変料なども重要な要素になります。両ゴルフ場の年会費は18万円、名変料は300万円。我孫子には入会時に入会預託金100万円があり、これは将来、退会すると必ず戻るものであるから、相場を大きく開かせる原因とは考えにくいところがあります。入会条件をみると、我孫子の方が難度が高く感じられます。厳しい入会条件をクリアして晴れて入会できたという特別感は高まりますが、我孫子の入会条件をクリアできる方がどれぐらいいるか? その点が相場に出ていると考えられます。

1千万前後で買いたい向きには…

『藤ヶ谷がいい。従来の高値を更新、1千万円台。意外に知らない人が多いが、京成電鉄が母体で昭和36年11月、発足当時はパブリックで、40年2月からメンバーコースになった所。同じ京成の佐倉カントリーが43年にパブリックでスタート、51年、現在のメンバーコースになったのと同じ形態。それにしても、売りが余り出ないのが、強みである』

画像: 藤ヶ谷カントリークラブ(18H・6884Y・P72)

藤ヶ谷カントリークラブ(18H・6884Y・P72)

【GD会員権サービスから一言】
藤ヶ谷といえば経営の信頼度が高く、株主会員制で、千葉カンよりも高相場をつけていました。JR柏駅からクラブバスで20分と電車派の人気も高く、車でのアクセスもいいゴルフ場です。コースを設計した富澤誠造はこの地の出身で家も近く、藤ヶ谷への思い入れも強かったと聞きます。平成17年にクラブハウスを建替えた際に、会員から出資金として80万円を取った経緯があります。現在は、千葉カンより安くなっていますが、袖ヶ浦、中山、総武と同じ価格帯にいます。総武と中山の名変料は、2コースと比べて安いため、相場を下支えする一因となっています。

【1980年と2019年の会員権相場比較】

1980年2019年
ゴルフ場相場名変相場名変
鷹之台26001001480300
我孫子2300100690400
藤ヶ谷105050200200
袖ヶ浦88050260200
千葉85050390450
中山79060215100
船橋7305040220
PGM総丘50060停止中
総武4755024080
京葉3555030120
習志野3505018100
鎌ヶ谷2555030300
姉ヶ崎195507050
大多喜180304520
千葉新日本1152045100
PGM総丘は旧PL千葉、大多喜は旧レイクウッド
大多喜、旧エンゼル。
※名変料には追加預託金が含まれるコースもあります
※相場/2019年7月現在

安くて名門コースを望むなら…

『ふつう、500万円以上のコースは、従来の昭和48、49年ごろの会員権ブーム時代の高値を更新しているのだが、千葉県下のコースは、思うように上がらず、袖ヶ浦、千葉、船橋ともに、あとひと息の所で低迷している』

『ひどいのは、千葉カントリー。当然、名門コースに入っていいコースだ。昭和29年、野田コース(18H)を誕生させ、32年、川間コース(27H)、34年、梅郷コース(18H)と63ホールのジャンボゴルフ場にした。どうしても、メンバー数が18ホールのコースに比べて、多くなるのは、当然。これが、常時、売りが市中に出る一因となった』

画像: 千葉カントリークラブ 梅郷コース(18H・7083Y・P72)

千葉カントリークラブ 梅郷コース(18H・7083Y・P72)

『コースは、恐らく関東でも一、二位ではなかろうか。地形といい、土質といい、申し分ないゴルフ場なのに、いまだ1千万円台の大台にのれずにいるのは残念。一時は590万円という信じられない安値をつけたことも、耳新しい話である。単独で切り離したほうが、値が上がると思うがいまのままでは、大きな値上がりは望めない。早晩、1千万円台には入ってくる』

『袖ヶ浦も、旧、新、個別の2つコースが使えるのが楽しい。交通の便もよく、当然、1千万円台に入ってこよう』

【GD会員権サービスから一言】
トーナメント開催実績のある梅郷、野田に、コース改造を施した川間コース。都心から近いこの場所に、これだけのマンモスコースが存在するのは奇跡だと思います。柏ICから近い梅郷が一番の人気でしたが、最近は日本女子オープンを開催した野田の方が人気が高いようです。カジュアルにセルフプレーを楽しみたい時は、川間を利用すればいいので、考え方次第では、ホームコースを3つ持っていると思えばお得です。会員数は3000名を超えるので多く見えてしましまいますが、クラブの方針として、メンバーが予約をせず来場しても、必ずプレーをして頂くという姿勢は、とても評価できます。

300万円以下にしぼってみると…

『あまり噂を気にしない人なら、鎌ヶ谷など東京から近くていい。総武線、地下鉄東西線とも西船橋駅下車で、あとは車で約25分。これに姉ケ崎も加えてみたいが、両コースともいいのだが、どういうわけか、へんな噂が先行して相場を上げない。とくに関東地方は一度、悪い評判が立つと、なかなか消えないのが困る。これらコース自体、神奈川県へ持っていったら、たちどころに300万円台は固い。』

画像: 鎌ヶ谷カントリークラブ(27H・9802Y・P108)

鎌ヶ谷カントリークラブ(27H・9802Y・P108)

【GD会員権サービスから一言】
準名門的なゴルフ場の多さは、千葉県の凄いところです。中山、船橋、習志野、PGM総成、総武、鎌ヶ谷、姉ヶ崎、京葉…。地形の良さもさることながら、地価の高い神奈川に比べると、ゴルフ場造成のコストパフォーマンスがよかったことが、現在につながっています。さらに最近では、外環道が湾岸市川まで延長され、埼玉のゴルファーも呼び込みやすくなっています。

耳より情報を好まれる方へ…

『この10月1日午前零時を期して京葉道路が、千葉の浜野インターまで全線開通した。だから前述袖ヶ浦はじめ、本千葉などごく近くなる。20分から30分は短縮されるはず。ところが肝心なことを聞いてほしい。浜野から先、国道16号線への取りつけ道路ができていないため、完成まで、あと3年ぐらい交通規制が行われるのだ』

『ゴルフ場へ向かう下り線、あさ6時から10時までが全車種とも穴川インターから通行禁止。それでは従来と全く同じ、ただ帰り(上り戦)は大型車以外、規制がないから、少しはラク』

【GD会員権サービスから一言】
浜野出口の渋滞なつかしい。市原に向かってさらに1時間…。千葉市原は「前泊ゴルフ」が定番でした。しかし、館山道の伸延とアクアラインの開通でアクセス状況は激変しました。そのため、ロッジを閉鎖するゴルフ場が増えています。君津のロイヤルスターなど、泊まれるゴルフ場は少なくなってしまいました。アクアラインの渋滞が話題になっていますが、土曜にプレーして泊まって、日曜は早めのスタートでプレーして渋滞前に帰ってくる。(都内から1時間圏)宿泊施設付きゴルフ場は、こんなゴルフライフを考える方におすすめです。ロイヤルスターの他、オークビレッジ、米原、香木原、南総ヒルズ、かずさなどがございます。

遠くても良ければいい人に…

『鹿野山(27H)が、地道に営業している。例の虎騒動があった所。一カ月近く悩まされたが、かえって知名度が上がり、来場者はふえたというから、何が幸いするかわからない。さる9月4日、満20周年記念を迎えたが、春の桜並木、家族連れでマザー牧場へとみどころも多い。もう再び虎がオリを破って暴れないないだろうから、安心。名変料20万円込みでも80万円。内房線・佐貫駅から車で約25分みればいい』

画像: 鹿野山ゴルフ倶楽部(27H・9423Y・P108)

鹿野山ゴルフ倶楽部(27H・9423Y・P108)

【GD会員権サービスから一言】
経営努力を惜しまず、クラブ運営を実施している質実堅実なゴルフ場です。将来の経営不安の要因である預託金問題を減らすため、入会時に2つの選択があります。ひとつは、通常タイプのもので名変料20万円(税別)、預託金末据置期間25年、将来譲渡もできるものになります。もう一つは、終身会員。年齢が30歳以上の方であれば、預託金を放棄する代わりに名変料が3万円(税別)で済むものです。こちらは将来譲渡はできない一代限りになります。少しでも入会時の金額負担を減らしたい方におすすめです。車で10分のところにマザー牧場コテージがありますので、ご家族でのご利用も可能です。
マザー牧場公式サイトはこちら

『京葉道路開通は、茂原街道沿いの千葉国際もいい。コース自体はレイアウトもよく、微妙なフェアウェイのアンジュレーションは、最近できたコースには、みられない、いい味を持っている(昭和43年11月開場)。45ホールあるから、スタートがとれないことはない。ここも会員数が多いとの噂が先行。スタートがとれないと尻込みする人が多く、逆に土曜日など空いている日があるほどだ。25万円の名変料込でも60万円』

【GD会員権サービスから一言】
PGMグループ入りし、会員整理も進み、100口の低額募集もできるほど、予約問題は改善されました。千葉県の奥深くまで行かずとも、意外にアクセスがよく、友達同士でグループ入会も多いゴルフ場です。仮に予約に苦労する場合は、P-CAP優待制度というPGMの他コース約130箇所を会員優待料金でプレーできるシステムがあります。

家庭サービスを心がける人に…

『房総の先端、館山カントリー(27H)は、おとぎの国に出てくるようなホテル(平砂浦グランドホテル)がクラブハウスを兼ね、テニス、プール、サイクリング、釣りができる。名変料20万入れて30万から35万で買えるのは、安い。リゾートコースとして持つなら、いい』

画像: 館山カントリークラブ(27H・9674Y・P108)

館山カントリークラブ(27H・9674Y・P108)

【GD会員権サービスから一言】
現在、ホテルありません。クラブハウス建て替えてられていますが、近隣に提携する宿泊施設が多数あります。以前は陸の孤島的なエリアだった館山ですが、アクアラインが開通し、館山自動車道も伸延して、かなりアクセスしやすくなりました。ゴルフ場不足の神奈川のゴルファー、特に横浜、湘南、三浦在住の方はフェリーで海を渡り、クラブバスで館山に通う、他にはない楽しさがあります。背が高く、南国ムード満点のパームツリーが、オーシャンリゾート感を演出しています。

『以上、千葉県内。なにしろ営業中が73コース、さらに成田国際空港周辺に5コースが新設の名乗りを上げ、許認可待ちの状態にある。ピンからきりまで探せば、思わぬ掘り出しものがある』

【GD会員権サービスから一言】
営業中のゴルフ場数では、かつて1位の北海道を抜いて、堂々の1位になった千葉県は160コースを越えました。アクアラインから伸延する圏央道開通で、「ディープ千葉」エリアのゴルフ場の状況は大きくかわりました。千葉県全部のゴルフ場制覇という目標を達成するには、一体何年かかるのだろう。それだけバラエティに富んだ魅力のあるコースが多いといえます。京葉エリア、成田エリア、房総エリア、野田エリア、それぞれに良いゴルフ場が多数ございます。

まだ開発途上の成田エリア。全国のアメリカンコースを牽引

画像: オーク・ヒルズ カントリークラブ(18H・6900Y・P72)

オーク・ヒルズ カントリークラブ(18H・6900Y・P72)

1980年当時の千葉県の会員権記事には、現在東関道で1時間、東京から近い人気エリア成田界隈が出てきませんでした。まだまだ開発途上だったことがわかります。まさか、空港至近にこんなにゴルフ場ができるとは…そう感じざるを得まません。

成田界隈のゴルフ場を1980年以前開場と以後開場で分けてみました。

【19780年以前に開場したゴルフ場】
キャスコ花葉空港(旧ナリタゴルフコース)1964年/総成1964年/キャスコ花葉(旧小御門)1966年/習志野空港1976年/成田ハイツリー1977年/スカイウェイ1978年/

【1980年以降に開場したゴルフ場】
オークヒルズ1982年/成田東(旧成田スプリングス)1982年/白鳳1983年/成田1988年/大栄1989年/成田国際空港1989年/久能1989年/グレンオークス1989年/富里1989年/カレドニアン1990年/京1990年/成田ヒルズ(旧グレンモア)1991年/神崎1994年/成田フェアフィールド1998年/太平洋成田1999年/芝山2000年/成田の森2005年

関東初のベントの1グリーンコースとして話題となったオークヒルズの誕生は1982年になります。関東の平野でもベントの1グリーンコースでいけることを立証すると、成田東、成田GCなどが1グリーンを採用。平成に入るとグレンオークス、カレドニアン、富里を人気米国人設計家J・M・ポーレットが手掛け、成田エリアのコース水準をグッと引き上げました。

画像: 成田ゴルフ倶楽部(18H・7140Y・P72)

成田ゴルフ倶楽部(18H・7140Y・P72)

会員権相場が下がり、名変料、追加預託金が上がったことで、ゴルフ場の本来の価値が見えにくくなってきました。相場だけをみるのか、それとも名変料、預託金を加えた総額でみるのか、なかなか難しい状況です。1980年当時の相場ランキングは、ゴルフ場の評価を素直に映しだしていると考えられます。

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