世界中で戦った経験が、すべての設計コースに息づく
ジャック・二クラス。プレーヤーとしての偉大さは、語るまでもないが、コース設計の分野でも「世界ベスト100コース」にランキングされる名コースを、世界各地で設計しているのをご存じだろうか。
その特徴を端的に言うなら、池とバンカーを巧みに配置した難易度の高いアメリカンスタイル。上級者を唸らせる戦略性、そして、その土地の自然を活かした美しい景観を兼ね備えていることだ。
言葉にするとありふれてしまうが、その難易度を数値で見てみると、ジャック自らが「私が手がけた日本のコースの中で最高のコースであることは間違いない」と語った、北海道クラシックゴルフクラブのコースレートは74.8。奈良屈指の名コース・オークモントゴルフクラブのコースレートは74.2。セントクリークゴルフクラブは73.8。日本に二クラスが手掛けたコースは25あるが、どのコースも総じてコースレートは高い。
そんな二クラスが、自然豊かなカウアイ島の海岸線、それも断崖の上にコースを造ったらどうなるか。
その答えがカウアイ島にある。
断崖の上に広がる、二クラスならではの世界。「オーシャンコース・アット・ホクアラ」
リフェ空港から3キロの海洋リゾートにある「オーシャンコース・アット・ホクアラ」は、30年ほど前にニクラスが設計、1988年開場後すぐに、全米トップ100コースに名を連ねた。その後、ニクラス自身がバックナインを大幅に改造、「キエレ・モアナ・ナイン」として2011年にリニューアルオープン。
さらに2015年、ジャック・ニクラス・シグネチャー・デザイン社が、全27ホールからベストな18ホールを選び、さらに改造を加えて、「オーシャンコース・アット・ホクアラ」と改称して今に至る。
グリーン、フェアウェイを最新の芝種に張り替え、バンカーの砂の入れ替えも行い、クラブハウスも新しくなった。
フロントナインはジャングルのような、木々がうっそうと茂ったホールが続く。左右の密林がそのままハザードとなり、弾道の高さをどこまでコントロールできるかがスコアのカギになる。ボールは多めに用意した方が良さそうだ。
バックナインに入ると視界が開け、風景が一変する。海岸線の地形を活かしたホールとなり、今度は太平洋の海風と戦うコースに変わる。ジャック・ニクラスが何度も足を運び、改造を重ねたドラマチックな18ホールだ。
ハワイ4島を周遊クルーズ&名コースでゴルフ9日間、企画しました。ホクアラも回れます↓
初めてのハワイ旅行であれば「オアフ島」がお薦めなのは確かだが、「2度目のハワイ」ともなれば、カウアイ島へも足をのばしてみてほしい。
ホノルルから島間フライトでわずか35分。
映画ジュラシック・パークのロケ地に選ばれた、オールドハワイどころか、太古のハワイが感じられる大自然。ゆっくりと流れるビーチリゾートの時間、そして素晴らしいゴルフコースがあるのだから。
「オーシャンコース・アット・ホクアラ」をラウンドするなら、こちらのツアーもお薦めです