1901年、六甲山。手造りの4ホールから日本のゴルフ史は始まった

神戸GCのクラブハウスと18番グリーン

18番ホール(258Y・P4)左ドッグレッグの最終ホール。クラブハウスの真正面にグリーンがある
六甲山の開祖と呼ばれたイギリス人、アーサー・ヘスケス・グルームが仲間たちとゴルフをするために造った4ホールが日本で初めてのゴルフ場「神戸GC」の始まりとされる。ブルドーザーのない時代、人力で山塊を切り拓いた手造り、1903年に9ホールに増え、1904年に18ホールとなった。

日本のクラブ対抗競技のはじまり。神戸GCで行われた1908年のインターポート・マッチ。神戸GCメンバーと、横浜(根岸)の競馬場に造った9ホールのゴルフ場NRCGA(ニッポン・レース・クラブ・ゴルフ・アソシエーション)が腕前を競い合った
開場当時、グリーンは芝ではなく、土を固めてくぼみを作り、そこに砂を入れてならしたサンドグリーン。くぼみにボールを入れることから、キャディは「ナイスオン!」はなく「入った!」と声をかけたという。

1933年に全ホールが芝生のグリーンとなった
設計者はグルームと言われるが、実態は自然のまま。いまでも、見渡せば随所に地形なりに造った「英国憧憬」がいくつもある。先達たちのプレーに思いを馳せつつ、一度は回ってみたいコースだ。

手造りコースには自然のアンジュレーションが残る

2番ホール(176Y・P3)かつては神戸の街が一望できたことから「KOBE」というニックネームが付けられた。いまは木々の間から見える程度。打ち下ろしで全体に右に傾斜している
質問の答え「使えるクラブは10本まで」。さあ、何を入れる?

レトロなデザインのクラブ専用バッグ。ここに自分のクラブを10本まで入れられる
さて、もうひとつ興味深いのが、使用できるクラブは10本までに制限されていること。プレーヤーはスタート前までに使用するクラブを選別し、クラブ専用のゴルフバッグに積み替えなければならない。
さて、この10本をどう構成するか。ラウンドはプレー前から始まる。
神戸GCはバックティからでも18ホールで4049ヤード(パー61)とコンパクトなゴルフ場だ。
18ホールの打ち分けは、パー3が11ホール、パー4が7ホールで、パー5のロングホールはない。

18番ホール(258Y・P4)ティショットは打ち上げ、セカンドは少し打ち上げ。飛距離に自信があるプレーヤーは谷越えのワンオンが狙える
11あるパー3は、140ヤード以下のホールは17番(131ヤード)だけで、190~200ヤード前後のホールが多く、個性的でパーを取るのは容易ではない。

3番ホール(188ヤード・パー4)ストレートで短いホールだが全体に打ち上げ。ティショットをどこに落としても平らなところはない。グリーンは横長で小さい
さて、パターを除けばあと9本。厚くするのはウェッジか、200ヤード前後のFWやUTか。それともドライバーと奇数番手のアイアンを抜いてみるか……。
スタート前、コース図とスコアカードを見ながら戦略を練るのも、いつもと違った楽しみだろう。

コース図を見ながらクラブ選択に頭を悩ませるのも楽しい

神戸ゴルフ倶楽部
兵庫県灘区六甲山町一ヶ谷
☎078-891-0364
開場日:明治36年5月24日
コース:18H/4019Y/P61
設計:アーサー・H・グルーム
公式サイトはこちら
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