習った人はもれなくヘッドスピードが速くなる!?と噂される、夢のような場所が大阪にあるという。それは、ごく普通の体格でありながら、ドラコン404ヤードの記録をもつ今泉健太郎プロが教える
ゴルフ道場(磯島ゴルフセンター)。「僕が教える飛ばしに筋力は要りません、体もねん転させませ
ん」という今泉プロの魔訶不思議な飛ばし術に「本当か!?」と怪人・青山薫プロも首をひねる。その噂の飛ばし術をじっくりレポートしてみよう。
画像: ごく普通の体格で404ヤード、今泉健太郎プロ(左)。81年生まれ。大阪府出身。筋トレを一切やらずに記録を出すドラコンプロ。セオリーとは真逆のユニークな飛ばしのコツを教わりに、遠く関東からも生徒が訪れる。大阪で今泉ゴルフスクールを開催中。

ごく普通の体格で404ヤード、今泉健太郎プロ(左)。81年生まれ。大阪府出身。筋トレを一切やらずに記録を出すドラコンプロ。セオリーとは真逆のユニークな飛ばしのコツを教わりに、遠く関東からも生徒が訪れる。大阪で今泉ゴルフスクールを開催中。

画像: 飛ばしと聞いたら黙っちゃいられない、青山薫プロ(左)。56年生まれ。茨城県出身。日体大でバレーボールからゴルフに転向したという異色のプロ。現在はシニアツアーに参戦しながら、レッスン指南役として本誌にたびたび登場。09年、レッスン・オブ・ザ・イヤー受賞。

飛ばしと聞いたら黙っちゃいられない、青山薫プロ(左)。56年生まれ。茨城県出身。日体大でバレーボールからゴルフに転向したという異色のプロ。現在はシニアツアーに参戦しながら、レッスン指南役として本誌にたびたび登場。09年、レッスン・オブ・ザ・イヤー受賞。

セオリーの逆をやると、自分の最大飛距離を引き出せるんです

青山 ドラコンのプロで404ヤードの記録を持つというから、体の大きい人を想像していたけど…。
今泉 身長は174センチで、体重は72キロです。

青山 オレのほうがガタイもデカいし、飛びそうな感じじゃない(笑)。筋トレとかは?
今泉 まったくやっていないですね。ドラコンプロといっても、筋力で飛ばす〝マッチョタイプ〞ではありません。

青山 スポーツ歴は? ゴルフはいつから始めたの?
今泉 小学校時代にソフトボールをやっていた程度です。ゴルフは高校を卒業してから、スポーツ系の専門学校で本格的に始めました。

青山 いま、ヘッドスピードはどのくらい?
今泉 60〜63m/sですね。
青山 さすが、ドラコンプロだけあって速いなぁ。

今泉 ボクの飛ばしのコツは、古武道の教えにあるんですよ。古武道には〝タメない〞〝ねじらない〞〝踏ん張らない〞という三大原則があるんです。それをゴルフに置き換えて〝タメようとしない〞〝ねじろうとしない〞〝踏ん張ろうとしない〞というのを実践しているんです。

青山 ゴルフでは全部、セオリーといわれる動作だよね。
今泉 そうですね。ボクはそのセオリーとは真逆のことをしようとしているんです。

青山 今泉クンのスウィングを見ると、タメもねじれも足の踏ん張りも、ちゃんとできているんだよなぁ。

今泉 プロのスウィングを見て、その動きを真似しようとするからできないんです。意識的にやろうとするのではなく、結果的にそうなることが大事。そのためにはどうしたらいいかを考えています。

形を真似ると体は動かなくなる。その法則を知ってるね(青山)

青山 その考えはオレも大賛成だよ。スウィングは細かい部分を意識しないほうが、体はスムーズに動くんだ。素振りなら、みんないいスウィングができるでしょ。ところが、ボールを置いた途端に、思いどおりに体が動かなくなっちゃう。それも同じことなんだ。

今泉 体格的にも、体力的にも劣っているボクがドラコンの世界で戦えるのも、セオリーと真逆のことをやっているからだと思っています。
青山 それをアマチュアにも教えているわけだね。

今泉 アマチュアの方にレッスンすると、いままで飛ばないスウィングをしていたのが、飛ぶスウィングになります。でも、能力を上げるのではなくて、誰でもが持っている眠っていた潜在能力を起こしてあげれば、それぞれのできる範囲で最大の飛距離を引き出すことができるんです。
青山 なるほどね。

今泉 大きく振る、腰を切る、体重移動、フェースローテーションなど、どれもセオリーといわれていますが、これをやろうとすると、逆に動きが硬く、遅くなるんです。
青山 今泉クンの飛ばしの理論、もっと詳しく教えてもらうよ。

前腕を速く振るほどヘッドスピードが上がる

今泉プロは、ひじから先の「前腕を速く振る」ことを考えている。

「頑張って体を速く回しても、ヘッドスピードは上がりません。上から下に向かって、前腕をどれだけ速く動かせるかで、スピードは決まるんです。前腕を速く動かすことによって、体の回転も自然と速くなります。力任せだと速く振れません。力を抜いて、素早く振るんです」

画像: 前腕を速く振るほどヘッドスピードが上がる

タオルをはさんでクラブを振り下ろす

「両わきにはさんだタオルを落とさないようにするには、ひじから先しか動かせないので、前腕を上下に振る感覚がつかめます。クラブを上から下に振る動きに慣れてきたら、ハーフスウィングで構わないので、ボールを打ってみてください」

シャフトだけのクラブで寸止め素振り

「できればヘッドなしのシャフトだけのクラブ、調整機能付きドライバーならヘッドを外します。両ひじを曲げたトップの姿勢から両腕が伸び切るインパクトまで、前腕を全速で真下に振り下ろします。スピードが上がると風切り音は高くなります」

ひじから先を速く振る!これでヘッドスピードは上がります

大きく振る、腰を切る、体重移動、フェースローテーション……。飛ばしのセオリーと言われる動作を意識的に行わずに、今泉プロは飛ばしている。

「それはひじから先、前腕の動きです。前腕をどれだけ速く動かせるかで、ヘッドスピードが決まります。体の回転は意識しません。前腕を速く動かせば、体の回転も勝手に速くなるんです」

これについて青山プロは「飛ばない人の多くは、体の動きや形ばかり気にして、ヘッドをいかに速く振るかという、肝心なことを忘れちゃっている。ヘッドを速く振れれば、自然と体の動きもよくなるんだよ」

両わきにタオルをはさんでクラブを上下に振ったり、ヘッドを取ったシャフトだけのクラブで寸止め素振り。これらは前腕を速く振るためのドリルだ。

「前腕を正しく動かせたら、ヘッドスピードは確実にアップします」

画像: この法則、よく見つけたなあ(後編へつづく)

この法則、よく見つけたなあ(後編へつづく)

TEXT/Toshiyuki Funayama
PHOTO/Yasuo Masuda
THANKS/磯島ゴルフセンター

This article is a sponsored article by
''.