なぜ振り切ったほうがいいの?
ヘッドが走って「球持ちのいい」強い球が打てると、僕自身が気づいたんです!
「当てにいくと、伸び上がって、詰まって、振り切れません」(高山プロ)
高校野球仕込みの豪快なスウィングで、05年には「全英オープン」にも出場した高山忠洋プロ。
しかしその後、長い不調のトンネルが待っていた。腰のケガの影響などで、「振り切れなくなった」のが不調の原因とわかりつつも、それまで「野球の感覚だけで振れていた」ために、直し方がわからなかったという。
「試行錯誤の末、ダウンスウィングで沈み込むようにして回すと下半身で押すイメージが出て、強い球になることに気づきました」
「こうすることで、今まで風に負けていた球が、まず風に負けない強い球に変わりました」
「下半身の押し込みで、しっかり最後まで振り切れるようになった結果、インパクトで強く押せるようになったのです」
振り切るために、高山プロがやっていること
振り切るために1. 「ボール押し素振り」
インパクトの形からボールを押して転がす練習。「下半身を使い、体全体でボールを押し込む感覚が養えます。振り切るスウィングの第一歩です」
振り切るために2. 「1本足素振り」
「テークバックで左足を上げることで、右足への体重移動と、左足の踏み込みが確実に行え、合わせるインパクトではなく、ゾーンで捉えるスウィングに変わります」
「右足一本でトップを作るときに、右腰を少し沈み込ませるのがコツです」
ヘッド軌道も直線的に動くようになると付け加えた。
これがビュンビュン丸の振り切れるようになったスウィング
右腰は止めずに、左手は体に引きつけるように下す
「ダウンスウィングを右手に力が入ると、手が体から離れ、体も伸び上がります」
「グリップが体の近くを通るうように、左手を体に付けて振ると、下半身に粘りが出て強く長く押すことができます」
「一本足素振りの感覚で、右腰を止めずに、グングン回すほど振り切るスウィングになりますよ」(高山プロ)
高山プロが身をもって知った振り切るスウィングの相乗効果。我々も、その恩恵を受けるべく、2つのポイントからスタートしよう。
月刊GD2018年7月号より