ダスティン・ジョンソン(Dustin Johnson)。世界ランキング1位。今季3勝。フェデックスランキングも上位争い。飛距離はもちろん、今、一番強い選手
ヘッド速度とボール初速がほぼ同じ
ダスティン・ジョンソン(以下DJ)は誰もが認める飛ばし屋ですが、2打目で残る距離が多いのは、90~130ヤードだと言います。
DJが強くなっていった時期と、ウェッジ練習に重点を置き始めた時期はちょうど重なります。この練習が何を意味するかは推して知るべしでしょう。
「僕にとって大事なのはこの距離。ロブウェッジ、サンドウェッジ、ピッチンウェッジ、すべてキャリーを確認しながら練習します。スピンの数値までチェックします」(DJ)
「自分の振った感覚と、キャリーの距離が毎回一致するように調整しているんです」
トラックマンの数値を見せてもらうと、SWで90ヤード強、PWで120ヤード強(ともにキャリー)でした。
ヘッド速度とボール初速がほぼ同じで、体の回転スピードとボールの飛ぶスピードが合うように打っていました。
SWの6割ショット
ヘッドスピードと初速が揃ったショットは、落ちてからすぐに止まるな球になります。ライや状況によって、スピンをかけたりかけなかったり、自由自在にコントロールしているのです。
PWの120ヤードショット
アドレス ボールを少し左に置く理由は、バウンスを滑らせ高い球を打つため。シャットフェースが強いので、右に置くと突き刺さってしまいます。
トップ 短いクラブでも、上体のねん転が深く股関節が大きく動いている。左足が右に動いてこないので、締まったトップになります。
ダウンスウィング ストロンググリップなので、クラブはかぶって下りてきますが、早めに左股関節へ体重を乗せることで、フェースが大きく返ることを防いでいます。
インパクト オープンスタンスで右手を返さないことで、左へのミスを防ぎながら、真っすぐ飛ばしています。
フォロー 左に置いたボールに対して、上体と一緒に顔も動かし右ひざを左に寄せることで、フォローがスムーズに出て高い球が打てます。
フィニッシュ 右肩を目標に向けるように上体と一緒に回すことで、手の操作が少なくなり、フェース面は最後まで変わらずに振り切れます。
解説/内藤雄士プロコーチ
PHOTO/Tadashi Anezaki
月刊GD2018年10月号より