難コース、カーヌスティゴルフリンクスで行われた2018年の全英オープン(7/19~22)。優勝したのはイタリアのフランチェスコ・モリナリだった。強い風のなか安定したショットで、静かにプレーし逆転でのメジャー初勝利。原動力となったスウィングについて、内藤雄士プロに解説してもらった。

フランチェスコ・モリナリ(Francesco Molinari)。イタリア出身、82年生まれ。米ツアー2勝。09年ワールドカップでは、兄・エドアルドと出場、イタリアを初の世界一に導く。2018年全英オープン優勝。世界ランキング6位(8月22日現在)。

プロ仲間から「ザ・マシーン」と呼ばれる正確性

米国では、「最近のモリナリはマシーンのようだ」と評されています。両わきが締まったまま、体がくるくると回り、体の正面に手が戻って球をとらえる。だから、ボールストライクがいいのは当たり前だというのです。

全米オープンと全米プロに勝ったケプカ同様、下半身の動きを抑え、胸椎の回旋でスウィングしている証拠です。

そのなかでもモリナリの特徴は、スクェアグリップで腕のローテーションを使うところ。注目したいのは、アドレスからフォローまで前傾角度が一切崩れない点。

画像: モリナリのグリップ。とくに右手がスクェア

モリナリのグリップ。とくに右手がスクェア

画像: スクェアグリップで、ローテーションを使って打つのが特徴

スクェアグリップで、ローテーションを使って打つのが特徴

そして、アドレスのシャフトプレーン(シャフトの傾き)に対して、バックスウィング、ダウンスウィング、フォローが平行に重なるところです。まさにオンプレーンスウィング。

クラブの挙動に無理がない証拠であり、方向性、再現性の高いスウィングのバロメーターです。コンパクトで、大振りせず、強振しないモリナリのスウィングは、「曲がるわけがない」最高級の方向性型スウィングといえるでしょう。

解説/内藤雄士
ないとうゆうじ。日大ゴルフ時代、米国にゴルフ留学し、最新の理論を学ぶ。その後、丸山茂樹、平塚哲二、矢野東らのコーチを務める。ラーニングゴルフクラブ代表。

PHOTO/Tadashi Anezaki

週刊GD2018年8月21・28日号より

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