使い手の気持よさまで考えられている
BSのドライバーというと、ヘッドのシェイプが美しくて、いかにも上級者好みという印象が強いのですが、この新モデルは構えたときにやさしさを感じます。
いわゆるBS顔というより、いま主流の外ブラに近い形状です。
実際に打ってみると、初速が抜群に速く、中弾道の強いライナー系で飛んでいく。やや浅めの重心設計なのか、インパクトに向かってロフトが立つ方向に動き、それが低スピンの強弾道を生んでいると感じます。(堀越)
初速は速いのに打感はソフト
打音は乾いた低めの音で中上級者好み。結果だけでなく、使い手の気持ちよさも考慮した、細部への繊細なこだわり。国産ブランドの真骨頂ですね。
見た目にやさしく、オフセンターヒットへの強さも感じましたが、このドライバーで性能どおりの飛距離を出すには、HS43m/sは必要でしょう。
硬派なBSらしさが戻って、メーカーとしての原点回帰を感じます。BSのツアーモデルで腕を磨いてきたアスリート系ゴルファーには、ぜひ試してほしい1本です。(堀越)
アップライトに見えない工夫はさすがBS
クラブ重さがやや重いですが、クラブ長さは標準で、スウィングウェートもやや小さめなので、クラブ慣性モーメントが抑えられています。フェースプログレッションが非常に小さいので球をつかまえるイメージが出ます。
ライ角はアップライトですがヘッドのトウ側を低くしているのでアップライトに見えすぎず、前モデルのフックフェースからスクェアフェースになったのはいいですね。
試打クラブは9.5度で標準TX2-6のSシャフトでしたが、適度なしっかり感があり、インパクトの再現性は高いです。(松尾)
吹き上がりを抑え、つかまえて飛ばしたい人
ヒール寄りの重心設定で、フェースの真ん中で打つだけで球にドロー回転がかかりやすく、ヘッドのネック軸回りの慣性モーメントも小さいので、ヘッドの返りが早くなって球をつかまえやすくなっています。
総合評価
飛距離性能 4/つかまり 4/上がりやすさ 3.5/ミス許容 4/操作性 4.5
※5点満点
ヘッド体積/460cc
ロフト角/9.5度、10.5度 ライ角/58度 長さ/45.25㌅(ツアーAD TX2-6 シャフト)
シャフト/ツアーAD TX2-6 シャフト(S、SR)
ツアーAD VR-6 シャフト(S)
スピーダー 661エボリューション Ⅴ( S)
総重量/307g(9.5度・ツアーAD TX2-6 シャフト・S)
価格(税込)/7万7760円
※メーカー公表値
解説:クラブ設計家 松尾好員
解説:プロゴルファー堀越良和
週刊GD2018年9月18日号より