ホアキン・ニーマン(Joaquin Niemann)チリの首都サンティアゴ出身。アマチュアで23勝を挙げ、世界アマランクで長らく1位。今季プロ転向後8試合でシード権獲得。19歳(10/5時点)
タテとヨコの"ふたつの屈曲"で効率よく飛ばす!(石井忍'sポイント)
毎回ほぼスクェアヒット! ドロー、フェードも自由自在

両肩の傾きは20度近く。両足から両ひざ、腰、肩とラインに徐々に角度がつく理想的な形

アドレスの斜軸を中心に捻転。効率よくボールにパワーを伝えることができる

右サイドが急激に縮まる。骨盤が後傾(お尻が後ろ側に出るイメージ)することで、どこまででも腰を切ることができる。アマチュアはここで腰がスライドしやすい

インパクトは少しだけハンドファースト。前傾が深くなり、右サイドが縮みこみ、パワーが溜まった状態。右サイド全体でボールにさらにひと押し加えている

頭がさらに沈み込む。頭を右に振ってヘッドと引っ張り合わせることで、さらにヘッドスピードを上げている。体の強さと柔軟性がなせるワザ

沈みこみなどなかったかのような、バランスのとれた大きなフィニッシュ
上の写真でふたつの屈曲が見られると思います。
ひとつは状態の前傾が深まる正面の屈曲(4コマ目)。もうひとつは側面の屈曲(3コマ目)です。
スプリングを想像してもらえるとわかるかもしれませんが、正面の屈曲で縮んだバネが回転することで横に移動します。フリートウッドやダスティン・ジョンソンも同じタイプですが、共通するのは腕の自由度が低いこと。
つまり腕で操作せずに体のパワーを生かしてレートヒットさせているのです。
これならヘッド軌道、入射角が安定し、効率よく飛ばすことができます。
屈曲をうまく作る肝は骨盤。トップまでは骨盤が前傾を保ちますが、切り返しから後傾し、ここで左股関節のリミッターが外れ、左腰を目一杯切ることができるんです。
バックビューも驚異のカタチ






両ひざが平行になったポジション(3コマ目)で左腕がまだ高い位置にあるのが凄いですね。抜群の柔軟性と股関節の広い可動域を活かした、腕に頼らない高効率スウィングです。
【解説】石井忍
プロコーチ。薗田峻輔、安田彩乃らのコーチを務める。週刊GDで『考えないショートゲーム』連載中

PHOTO/Tadashi Anezaki
月刊GD2018年11月号より