「アイアンショットはトップが打ててなんぼです!」と言うのは、週刊GD誌の連載「飛ばしもパットもまっつくつい」でおなじみの南秀樹プロ。その真意を根ほり葉ほり聞いた、充実のレッスンをとくとご覧あれ。
画像: 【指導】南秀樹プロ 金田久美子など多くのプロを抱える人気コーチ。香川で「3.7.3ゴルフアカデミー」主宰、アマチュアにもレッスンを行っている

【指導】南秀樹プロ
金田久美子など多くのプロを抱える人気コーチ。香川で「3.7.3ゴルフアカデミー」主宰、アマチュアにもレッスンを行っている

【注意】ダフリトップは意味が違います!
ボールの手前をダフることで、ヘッドが地面に弾かれてトップになることがありますが、それは今回目指すトップとは別物です!

アイアンでトップを打つ前にチェック! 右足体重で打っていませんか?

フェアウェイバンカーから打った後、手前に跡がつく人は要注意。右足に体重が残ってすくい打ちになっている可能性大です。

画像: 軟らかい砂の上だと少しでもあおるとダフリにつながる。ヘッドが上から入ったかどうか確認しやすい。バンカー練習場などで確認してみよう

軟らかい砂の上だと少しでもあおるとダフリにつながる。ヘッドが上から入ったかどうか確認しやすい。バンカー練習場などで確認してみよう

画像: 心理的にボールを上げたくなると体重が右足に残りやすくなる

心理的にボールを上げたくなると体重が右足に残りやすくなる

 アイアンショットが苦手かどうかは、フェアウェイバンカーから打つとよく分かります。

── なぜでしょう。

 地面にあるボールに対してヘッドは絶対上から入るわけです。そのとき下からあおることが一番ダメ。それが顕著にでるのがフェアウェイバンカーなんです。

── たしかに、フェアウェイバンカーでダフるアマチュアは多いです。クラブが下から入っているということですね。

 そうです。上手く打てない人のほとんどは右足体重になっていること。アイアンの基本は軌道の最下点の手前でボールにコンタクトして、ボールの先を振り抜くこと。だから、フェアウェイバンカーでボールのどっち側の砂が削れているかで判断できるというわけです。

トップを打つ絶対条件は‟左足体重”。 フォローで3秒止まれますか?

画像: 素振りをして、クラブが地面と平行になったフォロースルーの体勢で3秒ストップ!

素振りをして、クラブが地面と平行になったフォロースルーの体勢で3秒ストップ!

── では、南プロが提案する上手くなるトップを打つコツから教えてください

 まずは左足体重でインパクトすることを覚えましょう。アマチュアの方はボールに向かって力を出そうとしますが、そうするとボールが最終目標になってしまい、左足に体重を乗せられません。大事なことは、ボールの先でエネルギーを解放させることです。

── フォロー側で振れということですか?

 そうです。フォロースルーで地面とクラブが平行になる位置で3秒止まってみてください。左サイドで受け止める形を作れるかどうかがポイントです。トップ目に打とうとして手先を使ったら意味がありません。あくまでも左足で踏み込んで、クラブが遅れてくるイメージを持ってください。

 結果として、ヘッドが上から入ってボールに対してクリーンにコンタクトできる。これが「トップボールを打て」という本当の意味なんです。

画像: 右足体重だとバランスが崩れてしまう

右足体重だとバランスが崩れてしまう

画像: 【注意】「左体重と左体重は違います。体重は左ですが上半身すべてを左にかけてはいけません。スウェイの原因になります」

【注意】「左体重と左体重は違います。体重は左ですが上半身すべてを左にかけてはいけません。スウェイの原因になります」

ターゲットはボールの先! 右手を伸ばしていこう

画像: 「右腕が伸びるからクラブが上から入るんです」

「右腕が伸びるからクラブが上から入るんです」

 左足体重で振ることと、もうひとつ大事なことがあります。

── それは?

 右腕の使い方です。例えば、ダーツを的に向かって投げるときに、フォローで腕を長く出しますよね。あれと同じで、フォローで右腕を伸ばしてみてください。

── 右腕を伸ばす方向は?

 ボールの少しだけ先にターゲットを決めてください。そこに向かって右腕を伸ばしていく。ピン方向や空に向かって伸ばすと右肩が下がってヘッドが下から入る原因になります。

── 伸ばすタイミングはいつでしょう?

 ダウンの途中から伸ばしてみてください。狙いはあくまでボールではなくボールの先。右腕を伸ばせないとヘッドが走りません。思い切って腕をリリースすることが必要になります。

── 他に注意点はありますか?

 手先でボールに当てにいくとリリースが速くなるので、左に踏み込むことを忘れないでください。

Point.1 右手とフェース面をリンクさせる

画像: 右手のひらをフェース面だとイメージしながら右腕をリリースすることで、強く押し込めるインパクトが作れる

右手のひらをフェース面だとイメージしながら右腕をリリースすることで、強く押し込めるインパクトが作れる

Point.2 積極的に腕をリリースさせる

画像: ボールに対してリリースしようとすると、ヘッドが先に地面に落ちてしまうためダフリの原因になる。ボールの先で右腕をリリースするとボールに対して理想的な角度でコンタクトできる

ボールに対してリリースしようとすると、ヘッドが先に地面に落ちてしまうためダフリの原因になる。ボールの先で右腕をリリースするとボールに対して理想的な角度でコンタクトできる

画像: タメの意識がダフリを生むことも。タメればタメるほど右肩が下がってクラブが寝る方向に、ダフリしか出なくなります

タメの意識がダフリを生むことも。タメればタメるほど右肩が下がってクラブが寝る方向に、ダフリしか出なくなります

左足下がりで‟トップを打つ”

画像: 右足の下にマットを置いて上から入りやすい状況を作ってみよう。右足でボールなどを踏みながら打つのもいい。「アドレスの段階で矯正的に左足体重になるので、その体勢でインパクトする感覚を身につけることができます」

右足の下にマットを置いて上から入りやすい状況を作ってみよう。右足でボールなどを踏みながら打つのもいい。「アドレスの段階で矯正的に左足体重になるので、その体勢でインパクトする感覚を身につけることができます」

── トップを打つのはひとつの練習法だと思いますが、トップが打ちやすくなる方法はありますか?

 板とかマットを右足の下に置いて、意図的に左足下がりのライを作ります。その状況で打てば必ずヘッドは上から入ります。トップが出やすい状況を作ってあげるわけです。

── 右サイドが完全にロックされた状態になりますね。

 クラブを上げるときに余計な動きがしないで打てばトップが打てるようになります。

画像: 「カツッ」と乾いた音が出たらOK!

「カツッ」と乾いた音が出たらOK!

 左足上がりの状態でいいトップが打てるようになったら、平らなライから打ってみましょう。ボールの先のターフが取れるいいヘッド軌道が身についているはずです。自信を持って打ってみてください。インパクトの音からして、変わっているはずです。

画像: 意図的に「質のいいトップ」を打つ。これがショットを磨く

意図的に「質のいいトップ」を打つ。これがショットを磨く

週刊GD11月20日号より

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