「ナイスショットしたい」、「芯に当ててナイスオンしたい」。ラウンド中は誰もがそう願うもの。「打ち急ぎはNG」、「丁寧に打ちたい」という一心で、「ゆっくりテークバック」を意識しているという濱田真由美さん。しかし、これが「ミスのもと」と言う横田英治プロ。これって、一体どういうこと?
「プレー中によく使う、ユーティリティのミート率を上げたい」という濱田さん

【指導】横田英治プロ
江連忠プロの一番弟子であり、GD誌面で数々のレッスン特集に登場。ETGS千葉校の代表。現在、女子プロの岸部桃子も指導中

【教わる人】濱田真由美さん
ゴルフ歴15年、平均スコア95
濱田さんのUTスウィング。「丁寧に上げるのはいいのですが…」と横田プロ





濱田 ラウンドで、ユーティリティを多く使いますが、練習場で打つときよりも上手く当たらないんです。少し、オーバースウィングになっている気がします。
横田 ここで(練習場で)打っているぶんには、トップが大きすぎるということはないので、おそらく、本番だといつも以上に、「丁寧に」やろうとして、それがオーバースウィングにつながっているんだと思います。
濱田 「丁寧に」やるから、失敗するんですか?
横田 たとえば、スタートの「30センチ」を、ゆっくり、真っすぐ上げようとか思っていませんか?
濱田 あ、コースだととくにそういう感覚はあります。
横田 ゴルフのスウィングは、ゆっくり振ろうとするほど、全体の時間が長くなって、その分、ブレやすくなるんです。逆に、スピードを上げて振るほど、スウィング時間が短くなって、ブレも少なくなるんですよ。
時間をかけてあげるほど、トップでのブレが大きくなりやすい

実際のラウンドでは、練習場よりも「丁寧に」やろうという意識が強くなり、テークバックのスピードがゆっくりになりがち。そうすると、実は軌道がブレやすく、トップの位置も安定しない
濱田 逆だと思ってました。
横田 では、試しに、テークバックで、できるだけ速いスピードでクラブを上げることを意識して、スウィングしてみてください。
濱田 勝手にトップがコンパクトになります。
横田 私が補助して、さらに始動のスピードを上げてみます。どうですか?
怖がらずに、スッと上げてみましょう


クラブに勢いをつけて上げてみる
濱田 最初のスピードが速いほど、そのままの勢いでフィニッシュまで一気に振り切れます。それに比べると、最初をゆっくりやろうとしたときは、どれだけ気をつけても、途中のブレが大きくなるのがわかります。
【ドリル】 両わきにタオルを挟んでスウィングしてみよう

横田 バスタオルなどを胸に巻きつけ、両わきでタオルの端を挟んで固定する。この状態でスウィングすると、手が体の動きと連動し、コンパクトにミートするスウィングの土台ができます。ゆっくり上げてしまう人、必見です。
コースに行くと、ユーティリティやアイアンが当たらなくなるという人は、リズムと両わきを意識して打ってみよう。ミート率が格段に変わるはず、試してみよう。
横田プロが携わったスウィングリズム向上練習器具「ストロークリズム」はコチラ
週刊GD2018年12月4日号より
