![画像: 【解説】佐藤信人プロ ゴルフネットワークで米PGAツアーの解説をするなど、世界のツアーに精通。週刊GDでも「うの目、たかの目、さとうの目」連載中。ツアー通算9勝。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783386/rc/2018/12/11/273b2b1aee6347eaa70ee21a370869917bba7d2d_xlarge.jpg)
【解説】佐藤信人プロ
ゴルフネットワークで米PGAツアーの解説をするなど、世界のツアーに精通。週刊GDでも「うの目、たかの目、さとうの目」連載中。ツアー通算9勝。
ボールの横で右手を振ると、手前から転がすイメージが出る
真剣なまなざしで右手でボールを放り投げる仕草を繰り返す佐藤信人プロ。
── いったい何をしているのですか?
佐藤 アプローチでどう寄せようか迷うときは、右手を振ってみるといいんです。手でボールを投げて寄せるのを想像するんですね。そうすると、バンカー越えや、砲台グリーンでない限り、誰でも自然に目線を低くして、転がすイメージで右手を振るはずです。
![画像: 手でボールを投げて、カップに近づけようとすれば、誰でも自然に「転がし」を選ぶ。上に高く放り投げるほど、距離を合わせづらいと感じるはず](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783386/rc/2018/12/11/e3857bab74d5fc0292cbc9998da0742f3d9ee9b3_xlarge.jpg)
手でボールを投げて、カップに近づけようとすれば、誰でも自然に「転がし」を選ぶ。上に高く放り投げるほど、距離を合わせづらいと感じるはず
![画像1: ボールの横で右手を振ると、手前から転がすイメージが出る](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783386/rc/2018/12/11/b4fad62a786f0085e00737d8f862b0fcf2eb9cb7.jpg)
── 投げる仕草でイメージすると、寄せの基本が「転がし」だと、改めて気づくということですね。
佐藤 手を振るのは、カップを見ながら。落としどころや、そこからの転がるスピードもイメージできますよ。
【その①】目標を見ながら右手を振る
佐藤 アプローチで右手の感覚を生かして打つには、まず、落としどころや転がるスピードをイメージしながら右手を振ります。
![画像2: ボールの横で右手を振ると、手前から転がすイメージが出る](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783386/rc/2018/12/11/bacff0c3216e2e8118f1bc692a2a8c02c365ab99_xlarge.jpg)
【その②】さらにクラブを右手に持ち素振り
佐藤 次に右手にクラブを持ち、目標を見ながら素振りをします。手だけの時と、同じ弾道をイメージして、同じ感覚で振ることを心がけましょう。
![画像: 右手一本でクラブを持つ](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783386/rc/2018/12/11/087cb2f8d0b9467b61f547824c8d8a2c8562be6a_xlarge.jpg)
右手一本でクラブを持つ
【その③】素振りの右手の感覚のまま打つ
佐藤 最後に、両手でクラブを持ち、やはり目標を見ながら素振りをして、右手の感覚を確認し、そのままのイメージを保って打ってください。
![画像: その②の感覚を忘れないで、両手で目標を見つつ素振り、そして打つ](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783386/rc/2018/12/11/7aeaad3429bb0882c7bfd360babb5915ded147ac_xlarge.jpg)
その②の感覚を忘れないで、両手で目標を見つつ素振り、そして打つ
![画像: 転がしといっても、パットのようなストロークは、「飛ばない」と感じるので、無意識にグリップ圧が強くなってしまう](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783386/rc/2018/12/11/57483aab570364ac79e315671f4e50edb212917f_xlarge.jpg)
転がしといっても、パットのようなストロークは、「飛ばない」と感じるので、無意識にグリップ圧が強くなってしまう
6番アイアンで基準を作る「8時~4時」のショルダーストロークが40ヤードだ
転がしは右手のイメージ。とはいえ「闇雲に打てばいいってわけじゃない」と佐藤プロ。
佐藤 転がしは何番でどのくらいの振り幅で打てば、このくらいの距離を転がるという基準が大切です。僕は6番アイアンで、ヘッドを8時~4時の振り幅で、40ヤード転がすのを基準にしています。
右手のひらとフェース面を一緒に動かそう
![画像: 転がしで6番を選ぶ理由。①振り幅が小さくて済む②スピンがかからない③インパクトが安定し距離感に集中できる](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783386/rc/2018/12/11/68abb6f4282c319e2707156ad75e80c40baa310e_xlarge.jpg)
転がしで6番を選ぶ理由。①振り幅が小さくて済む②スピンがかからない③インパクトが安定し距離感に集中できる
── 基準を作るといいというわけですね。でも、なぜ6番アイアンで40ヤードなのですか?
佐藤 これ以上の距離は、手前の芝のバウンドなども考えて転がせないので、40ヤードを上限と考えています。また、ロフトがなぜ6番かというと、ロフトが立っている方が、小さいストロークで打てるのでミスも減るからです。
── 5番でもいい?
佐藤 5番以上だとロフトが立ちすぎていて、距離のコントロールが難しくなります。なので6番がいちばんいいという結論になりました。
手先を使わず肩だけで振る
![画像1: 6番アイアンで基準を作る「8時~4時」のショルダーストロークが40ヤードだ](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783386/rc/2018/12/11/0b325e58d4feda0eee2c411eced65fdbc1769bb0_xlarge.jpg)
佐藤 トップで右肩、フォローで左肩を上げるようにスウィングします。そうすれば右手がスムーズに振れるようになります。手先でこねないよう注意しましょう。
右手のひらは目標に向けたまま
![画像2: 6番アイアンで基準を作る「8時~4時」のショルダーストロークが40ヤードだ](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783386/rc/2018/12/11/49fd8b8fa45aa230764a433fdf06d31b49b369ef_xlarge.jpg)
佐藤 右手の感覚を生かすには、スウィング中に右手のひらはずっと目標を向けたまま、まっすぐ振ることが大切です。
肩と一緒に顔も回すとスムーズに動かせる
![画像3: 6番アイアンで基準を作る「8時~4時」のショルダーストロークが40ヤードだ](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783386/rc/2018/12/11/407a87036ea9b06a2ce82b111c023e50f0320ece_xlarge.jpg)
佐藤 ダウンスウィング以降で肩と一緒に顔を左に向けると、スムーズにフォローが出せるようになります。
これが転がしのアドレス!
![画像: これが転がしのアドレス!](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783386/rc/2018/12/11/7209927f7667bd3aa71fbf210a47cdf2298ca102_xlarge.jpg)
①体重は5対5、ボールは真ん中
②少しハンドアップで近めに立つ
③つま先体重
④右手のひらを目標に向ける
![画像: 右手のひらは目標に向け、オープンスタンスで立つ](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783386/rc/2018/12/11/88e999309a4d9d8ddfe7ab7b75b9c7b28f74004d_xlarge.jpg)
右手のひらは目標に向け、オープンスタンスで立つ
佐藤 基本はロフト通りに構えてください。両足を揃え、ボールは真ん中で体重配分は5対5。ソールはすべて地面につけ、その分短く持って、ハンドアップになるためボールに近づいて立ちましょう。最もやさしい寄せ方が転がしです。これを機にランニングアプローチで寄せワンを拾ってください。
月刊GD2019年1月号より