テストの前に、4本のスペック調査
パーシモン代表ターニーM85(マグレガー)
ジャック・ニクラウスの全盛期を支えた名器。ボールがフェースに乗ってつかまりがいい。
【ターニーM85/269.8Y】打ち出しは低いがスピン量が多く最高到達点は高く、ランは少ない
メタル代表ツアープリファード(テーラーメイド)
尾崎将司が手にして大復活、メタルドライバーの草分け。小顔でスピンの少ない球が打てる。
【ツアープリファード/289.3Y】初速はパーシモンと一緒だが、スピン量が少ないぶん飛距離は伸びた
高反発チタン代表E.R.C II(キャロウェイ)
一世を風靡した、高反発ドライバーの代名詞。
【E.R.CⅡ/298.5Y】高反発で初速は速いが、スピン量が多く、高く上がりすぎた
最新ドライバー代表ローグ スター(キャロウェイ)
最新ドライバー代表はカーボン系クラウンの複合ヘッド。ヘッド体積は460cc。
【ローグ スター/312.0Y】極端にスピン量が少ないが打ち出しが高くキャリーも伸びた。ランも多い
パーシモンから現代まで、総重量と長さに変化があったが、実際に打ったら40ヤードの圧倒的飛距離差が出た。「パーシモンは打感がとても良くて振りやすかった。ただし、手を返さないとつかまりません」と浦プロ。
この試打感想をクラブ設計家の松吉宗之さんにぶつけたところ、「それは慣性モーメントによるところが大きいですね。パーシモンは中身が詰まった柿の木。周辺重量などの概念はないので、その慣性モーメントは1700~1800gcm²ほど。ローグスターで4000gcm²台中盤なので2.5倍の大きさです。つまり、パーシモンはヘッドがブレやすく、開いて閉じながら打たないとボールがつかまらないのです」
ローグスターが高反発ドライバーに勝った理由も聞いてみた。
「ERCIIの頃は重心が高く、真ん中で打つと重心より低い位置に当たりスピンが増えるんです。しかし今は重心位置とフェース中央が限りなく近くなったのでパワーを無駄なく伝えられ飛距離が伸びるようになった。ここ10数年の進化は特に目覚ましく、皆さんも恩恵を受けているはずです」
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PHOTO/Hiroyuki Okazawa Tomoya Nomura
THANKS/カレドニアンゴルフクラブ