数多くのクラブを手掛けてきた設計家・松尾好員と、試打のスペシャリスト・堀越良和プロが、最新クラブを打って、測って研究する「ヘッドデータはウソつかない」。今回はダンロップのスリクソンZ U85 ユーティリティです。

左を怖がらず振っていける

5U、4U、3Uと3番手を順番に試打していきました。どの番手も爽快感のある軽やかな打感と打音で、飛距離性能が高いですね。打ち出しの高さ、初速のスピードなど、打ったときの感覚どおりに飛んでくれます。(堀越)

最近のアイアン型UTは、少し球がつかまりすぎる印象がありましたが、このモデルはつかまり具合が適度なので、上級者でも左を怖がらずに振っていけます。

画像: ソールの接地面積を変えずソール幅を広くしたことで慣性モーメントがアップ(左から3U、4U、5U)

ソールの接地面積を変えずソール幅を広くしたことで慣性モーメントがアップ(左から3U、4U、5U)

また、トウ・ヒールバランスのパターのように、インパクトしたときの、ヘッドの挙動が安定しているので、ミスヒットにも強い。球もしっかり上がってくれるので、長い距離でも、やさしくグリーンを狙うことができます。(堀越)

装着されている「MIYAZAKI」のシャフトは挙動が素直で、スウィングの邪魔をしないので、どんなタイプのゴルファーにも合います。

ドライバーのヘッドスピードが42~43m/sぐらいで、セットのロングアイアンだと、高さが出せない人にオススメ。フェアウェイウッドは苦手だけど、アイアンは得意という人が、長い距離で頼れる武器になるでしょう。

画像: 幅広ソールで重心位置が深く、ミスに強い。グースネックで球をつかまえやすいイメージ。ヘッドは中空構造

幅広ソールで重心位置が深く、ミスに強い。グースネックで球をつかまえやすいイメージ。ヘッドは中空構造

操作性のいいユーティリティ

3Uのクラブとしては、重さは軽いですが、クラブ長さがやや長いので、クラブ慣性モーメントがやや大きくなります。ヘッドはダンロップのアイアン型UTらしくシャープ。ソールの幅は広く、またグースネックで球をつかまえやすいイメージが出ています。(松尾)

重心位置がややヒール寄りで、ヘッドの操作性が良くなっています。「MIYAZAKI MAHANA」のSフレックスは軟らかめの設定で、1Wのヘッドスピードが42m/sくらいでも十分扱えます。グースネックで、同じロフト角のウッド型UTよりも低弾道になります。

画像: ヒール寄り重心設計で操作性がいい

ヒール寄り重心設計で操作性がいい

フェアウェイウッドが苦手なゴルファーに。200ヤードが狙える

中弾道で強い球が打てるので、3Uなら200ヤード前後の距離で、アゲンストの風でも球を吹き上がらせたくない場面で使うのに向いています。FWやウッド型UTがうまく打てないアイアンマンにもオススメです。(松尾)

画像: フェアウェイウッドが苦手なゴルファーに。200ヤードが狙える

【総合評価】飛距離性能 4/つかまり 4/上がりやすさ 4/ミス許容 4/操作性 4.5 ※5点満点

ヘッド/軟鉄鍛造製中空ボディ+クロムバナジウム鋼(中空構造)
ロフト角/20度(3U)、23度(4U)、26度(5U) 
ライ角/60度(3U)
長さ/ 39.75 ㌅( 3U・M i y a z a k iMahana)
シャフト/Miyazaki Mahana カーボンシャフト(S、R)、
     Miyazaki for UTILITYカーボンシャフト( S 、R)、
     NSプロ950GH DST スチールシャフト(S、R)
総重量/約353g(3U、Miyazaki Mahana・S)
価格(税込)/3万240円(Miyazaki Mahana)
※メーカー公表値

解説:クラブ設計家 松尾好員
解説:プロゴルファー堀越良和

週刊GD2018年12月25日号より

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