プロとアマチュアの違いは何でしょう。「下半身リード」は間違いなく、そのひとつです。上半身と下半身の「ねん転差」を作り、上下を「分離」させることで生じる「ねじりパワー」が注目されています。例えばローリー・マキロイのスウィングを見れば一目瞭然。切り返しからダウンスウィング中盤まで、下半身が大きく先行し、上半身とはまるで別々(つまり「分離」して)動いているように見えます。これが「ねん転の力」を最大限に増幅し、驚異的な飛距離を生む原動力になっています。

【通勤GD】通勤GDとは‟通勤ゴルフダイジェスト”の略。世のサラリーマンゴルファーをシングルに導くために、月曜日から金曜日(土曜日)までの夕方に配信する上達企画。ワンテーマを3回~6回のシリーズでお届け。帰りの電車内で、もしくは翌朝の通勤中、スコアアップのヒントを見つけてください。

【解説・指導】宮本勝昌プロ
ツアーイチの「分離」研究家。ツアー通算11勝を上げ。そのうち5勝が公式戦という勝負強さに定評がある。

「ねじり戻し」でヘッドを走らせる

「アマチュアは切り返しで手から下ろすので、上半身と下半身が一緒に動いてしまい、それがカット軌道や鋭角すぎる入射角などの原因になっています」とは、ツアーイチ「分離」を実践している宮本勝昌プロの分析。逆に言うと、「分離」さえ上手くいけば、軌道の安定とパワーの両立が可能になるということだ。

画像: 「マキロイのスウィングはまさに上下分離。飛ばしの最新技術が詰まっていますね」(宮本)

「マキロイのスウィングはまさに上下分離。飛ばしの最新技術が詰まっていますね」(宮本)

ローリー・マキロイのトップ

画像: トップの瞬間は、胸は完全に右を向き、腰の向きは約45度が基本の形になる

トップの瞬間は、胸は完全に右を向き、腰の向きは約45度が基本の形になる

ローリー・マキロイの切り返し

画像: 下半身に引っ張られるように、腕とクラブが動くことで、ねじり戻しができ、厚いインパクトが作られる

下半身に引っ張られるように、腕とクラブが動くことで、ねじり戻しができ、厚いインパクトが作られる

ローリー・マキロイのインパクト

画像: 切り返しは下半身からスタートし、その後遅れて上半身の回転がはじまる。そこからどんどん加速しインパクトをむかえる

切り返しは下半身からスタートし、その後遅れて上半身の回転がはじまる。そこからどんどん加速しインパクトをむかえる

「ねじり戻し」ができると・・・

●手の位置を低く保てる

●入射角度が安定する

●インパクトが厚くなる

【通勤GD・今日のポイント】低い重心で腰を回す練習はPGAツアープロの日課

リビエラCCで行われた2月のPGAツアージェネシスオープンでパドレイグ・ハリントンが面白い練習を繰り返していた。この練習の意味するところを宮本勝昌プロに聞いてみた。「下半身リードでねん転を作るために重心を下げて回す、まさにそれを実践できるドリルですね。

腰の棒をフォローサイドに立てた棒に当てる。単純そうですが、立てた棒の高さが絶妙で、少しでも伸び上がると棒に当たらない。しっかり重心を下げて左足を回し、ねん転差を作るにはすごくためになる練習法ですね」

【パドレイグ・ハリントンの「腰棒ドリル」】

画像: ①フォローサイドの左腰側に、自身の腰の高さに合わせた棒を立て、腰に差した棒を回し当てる

①フォローサイドの左腰側に、自身の腰の高さに合わせた棒を立て、腰に差した棒を回し当てる

画像: ②スウィングすると腰の棒が回り

②スウィングすると腰の棒が回り

画像: ③ヒット! 当てることが目的になると下半身が回らなくなる。「しっかり最後まで下半身(腰)を回す意識が大切」(宮本)

③ヒット! 当てることが目的になると下半身が回らなくなる。「しっかり最後まで下半身(腰)を回す意識が大切」(宮本)

ハリントンの練習をちょっとアレンジして…

左手で棒を引いて、腰の回転をアシスト

画像: 体が伸びると腰は回らない。回転だけでなく重心を低くする感覚もつかめる

体が伸びると腰は回らない。回転だけでなく重心を低くする感覚もつかめる

ベルト通しに棒を通し、シャドースウィングをしてみましょう。トップにいったら(体を右に回したら)、左手で腰の棒を左したに押して腰の回転をアシストする。棒を押すことで腰が先に回る(上下の分離)感覚がわかる。

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