自分なりの50ヤードの振り感を手に入れたとしても、一番重要なのはそれを本番で実践すること。そのためには50ヤードに対する考え方を変えなければならないと重永プロは言う。ナイスアプローチを生む考え方とは?

【通勤GD】通勤GDとは‟通勤ゴルフダイジェスト”の略。世のサラリーマンゴルファーをシングルに導くために、月曜日から金曜日(土曜日)までの夕方に配信する上達企画。ワンテーマを3回~6回のシリーズでお届け。帰りの電車内で、もしくは翌朝の通勤中、スコアアップのヒントを見つけてください。

【解説・指導】重永亜斗夢プロ
1988年生まれ。2018年は初戦の東建ホームメイトカップでツアー初優勝。

"寄せる"ではなく"乗せる"と考えることが、距離感を合わせるコツ

例えば、下の写真のような状況を見てください。

画像1: "寄せる"ではなく"乗せる"と考えることが、距離感を合わせるコツ

この状況だと手前のバンカーが気になるし、エッジからピンまでの距離もわかりません。かなりプレッシャーのかかる状態ですよね。冬芝のこの状況で、微妙な50ヤードを打つのは相当難しいです。

だから考え方としては右サイドの広いエリアに乗ればよしと考えることです。結局、自分にプレッシャーをかけすぎるからイメージ通りの動きができなくなる。

振り幅をコントロールしなければならない距離だからこそ、プレッシャーの少ない状態でスウィングするべきなんです。寄せるではなく、乗せる気持ちを持つことがピタッと距離感を合わせるコツです。

ピンが近くなって狙いたい気持ちが強まると、自分のスウィングができなくなる

ピンに意識が集中してしまい、視界が狭くなってしまう。

画像2: "寄せる"ではなく"乗せる"と考えることが、距離感を合わせるコツ

狙う気持ちが強すぎて、自らプレッシャーをかけてしまう

画像3: "寄せる"ではなく"乗せる"と考えることが、距離感を合わせるコツ

プレッシャーで体が硬くなり、思うようにスウィングできなくなる。

画像4: "寄せる"ではなく"乗せる"と考えることが、距離感を合わせるコツ
画像5: "寄せる"ではなく"乗せる"と考えることが、距離感を合わせるコツ

寄せたい気持ちが強くなるほど、ボールに上手く当てたい気持ちが強くなります。するとアドレスで力みが生じ、手打ちの要素が強まってしまうのです。

アドレスでガチガチになってしまえば、当然、普段通りのスウィングはできません。寄せたいという気持ちがスウィングをおかしくしてしまうんです。

体が思い通りに動けば、クラブの動きもスムーズになりバウンスもしっかり効かせられるようになります。自分で自分にプレッシャーをかけないようにしましょう。そのための方法を説明します。

ラウンド中に効く!

僕がアプローチで悩んでいたときに実践したのが、打つ前の片手素振りです。

ステップ1 左手1本素振り

画像6: "寄せる"ではなく"乗せる"と考えることが、距離感を合わせるコツ

左手1本で振るにはクラブの重さを感じる必要があり、体を使わないと振ることができない。

ステップ2 右手1本素振り

画像7: "寄せる"ではなく"乗せる"と考えることが、距離感を合わせるコツ

次に右手だけで素振り。両手を合わせて振るから小手先でクラブを動かしてしまうわけで、片手なら体の動きと同調させやすいんです。

練習場ではこれで上達 ティアップ片手打ち

画像1: 練習場ではこれで上達 ティアップ片手打ち
画像2: 練習場ではこれで上達 ティアップ片手打ち

高くティアップしたボールは、体の軸がブレたり、手先を使うと打つことができません。体と腕の動きを同調させるのが目的ですが、左右の手をバラバラに練習することでそれぞれの役割を体で感じることができます。

左手打ちのポイント
わきを締めて体の回転で打ちます。体が少しでも突っ込むと打てません。左わきをどれくらい締めておけばいいかが確認できます。

右手打ちのポイント
右手を伸ばしたままインパクトしましょう。右わきが締まった状態のインパクトはフェース面が目標方向を向きます。右わきが締まったままならボールを押す時間が長くなり、方向性もスピン量も安定します。

【通勤GD・今日のポイント】アプローチショットは視野を広く。ショット前の片手素振りで、「動き」と「頭」を整理しておく

画像3: 練習場ではこれで上達 ティアップ片手打ち

左右の手の感覚を別々に考えるのがいい。こうやって整理しておくと、プレッシャーも消えていきますよ。

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