アイアンの基本はダウンブローだという定説。確かにこれは間違いではない。ただ、ダウンブローでボールをとらえようとした結果、ダフってしまうというアベレージは多い。夏はふかふかとした芝の上にボールがあるため多少ダフったとしてもごまかしがきくが、冬の枯れ芝ではそうはいかない。枯れ芝からナイスショットするには、夏以上に正確なインパクトが求められるわけだが、それをやさしくするのが、「ゆるやかダウンブロー」だ。ピンポイントで捉えようとする考え方に対して、“ゾーン”で捉えるこの打ち方。冬の味方にしよう!

【解説・指導】宮瀬博文プロ
1971年生まれ、千葉県出身。07年中日クラウンズなどツアー7勝。アイ・エイ・エス・エス所属

枯れ芝こそゆるやかな入射角が必須

鋭角なダウンブロー

画像: 鋭角にクラブが下りてくるダウンブローは上手く当たれば強い球が出るが、インパクトが一点になり、ダフり、トップも出やすい

鋭角にクラブが下りてくるダウンブローは上手く当たれば強い球が出るが、インパクトが一点になり、ダフり、トップも出やすい

目指すのはゆるやかダウンブロー

画像: ゆるやかな入射角ならソールが滑ってインパクトが安定する

ゆるやかな入射角ならソールが滑ってインパクトが安定する

ゆるやかダウンブロー=U字の軌道

よく「ヘッドをシャローに入れる」とか「スウィープに打つ」などとも言いますが、V字のような鋭角軌道ではなくて、限りなく鈍角なU字軌道を目指します。

こうしたU字軌道は「体の軸回転」が絶対条件です。アドレスの前傾角度をキープしたまま、腰を水平に回します。

頭の位置を中心に腰を水平にコマのように回転する

画像: 腰を水平に回す

腰を水平に回す

頭の位置を変えずに、コマのイメージで体を回転させるのがポイントです。

ボールをしっかりつかまえるには、インパクトゾーンにおけるフェースターンも大切ですが、かといって意図的にフェースを返す必要はありません。グリップエンドをおなかにつけて素振りをしてください。自分ではフェースを返さなくても、フォロースルーで自然にフェースが返りますよね。これが正しい動きです。

グリップエンドをお腹につけ、腕とクラブを体の真正面にキープすればフェースは返る

画像: 「この感覚が大事。これがゆるやかダウンブローのインパクトゾーンです」

「この感覚が大事。これがゆるやかダウンブローのインパクトゾーンです」

ゆるやかダウンブロー体得、3ポイント

【ポイント①】スウィング中、腕とクラブは体の正面
クラブを極端に短く持ち、グリップエンドをお腹につけて腰の回転で素振りします。両わきが締まって、体と腕の同調感がつかめます。ゆるやかダウンブローはこの動きがベースとなります。

画像1: ゆるやかダウンブロー体得、3ポイント

【ポイント②】クラブを胸の前から外さない。トウが上を向けばOK
インパクトからフォロースルーにかけて、フェースを意図的に返す必要はありません。フォローでアイアンのトウが上を向けばそれでOKです。

画像2: ゆるやかダウンブロー体得、3ポイント

【ポイント③】クラブを腕で操作しない
フェースを無理に返そうとするとヒッカケが多発するので注意しましょう。グリップエンドがお腹から外れ、ゆるやかダウンブローにはなりませんよ。

画像3: ゆるやかダウンブロー体得、3ポイント

【新春レッスン・今日のポイント】
地面が見えるような枯れ芝フェアウェイからのアイアンショットは、ゆるやかダウンブローで打つ。クラブを体の前にキープして軸回転で動けば、入射角がゆるやかになります。

※新春レッスン/宮瀬博文の枯れ芝アイアンの第2回は、明日(1/6)配信予定です。

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