スマートで泥臭さとは無縁にも見える芹澤信雄プロ。しかし、高校卒業後からゴルフを始めて研修生になり、20代で初優勝というスピード出世の裏には、「練習は裏切らない」という信念に裏打ちされた膨大な練習量があった。芹澤プロがやってきた「練習」について語ってもらった。

【通勤GD】通勤GDとは‟通勤ゴルフダイジェスト”の略。世のサラリーマンゴルファーをシングルに導くために、月曜日から金曜日(土曜日)までの夕方に配信する上達企画。ワンテーマを3回~6回のシリーズでお届け。帰りの電車内で、もしくは翌朝の通勤中、スコアアップのヒントを見つけてください。

芹澤信雄プロ
1959年生まれ。ジャンボ尾崎に「世界一パーパットが上手い」と評されたパットの名手。1987~2000年にツアー5勝。その後シニア1勝。飛距離優先時代をショットの質で生き抜く。チーム芹澤ゴルフアカデミー主宰。

練習は球数もある程度は必要ですが、大事なのは集中力と目的意識だと思っています。例えば、ある試合で、予選通過ギリギリの18番ホールの2打目、160ヤードくらいのショットをダフってボギーを打ち、予選落ちしたことがりました。

僕はその後、富士平原GCに帰って、160ヤードのところに篭を置き、そこを狙ってひたすら球を打ちました。頭の中には、ミスした場面がありありと甦ってきて、その悔しさもあって、とても集中して練習できたのを覚えています。

弱点をなくすために万遍なく練習した

ツアーに出るようになって気づきましたが、うまい選手はみんな、すごく練習しています。表立ってやっていなくても見えないところでは練習している。富士平原の研修生には、あまり練習しないでプロテストに受かった人もいました。でもそういう人は、プロになってから目が出ませんでした。

チームセリザワでは、藤田寛之君が凄く練習します。彼は遅咲きのように思われていますが、プロ入り翌年の東建で上位争いをしたり、3年目で初シード獲得、20代で1勝、30代で5勝、40代で9勝と、年を重ねるごとに成績を伸ばしています。これは間違いなく地道に積み重ねてきた練習のたまものですよね。

僕はというと、最近は歳が歳なので(笑)、がむしゃらな練習はしていません。集中力は体力とほぼイコールなので、体力が落ちてきた今は、球数を打ちまくっても集中力が続かず身にならないんです。

その代わり、練習は「一球入魂」。ちゃんと1球1球集中して球を打つと、ボールの飛び方が違うんです。おっと、やっぱりシニアになってもスポコン体質なのは変わらないみたいですね(笑)。ちなみに僕自身の練習の方針は、「弱点をなくすこと」。

僕みたいに飛ばない選手はそれだけで不利なので、これ以上弱点があったら勝負になりません。だから、特定の番手にこだわらず、万遍なくやります。ただ、練習の最初と最後にいつもやるのは、PWでのライン出し。

これはスウィングのベースになる基本中の基本なので、必ず欠かさずにやっています。

【通勤GD・今日のポイント】練習の最初と最後はPWのライン出し

【ポイント①】6対4の左足体重で緩めずシャープに振る
1本で80~120ヤードを打ち分けるPW。その基本が「ライン出し」。6対4の左足体重で構えたら、下半身がブレないように軸を意識しながらコンパクトに振る。距離は体重移動の量で打ち分ける

画像: ゆるみは厳禁

ゆるみは厳禁

【ポイント②】両肩と手元の「三角形」を崩さずにスウィングする
スウィング中、両肩と手元でできる三角形を崩さないように振る。手打ちにならないよう、トップではあごの下に左肩が入るようにしっかり体を回そう

画像: 三角形を崩さないことが大事

三角形を崩さないことが大事

月刊GDより

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