数多くのクラブを手掛けてきた設計家・松尾好員と、試打のスペシャリスト・堀越良和プロが、最新クラブを打って、測って研究する「ヘッドデータはウソつかない」。今回はブリヂストンゴルフの「PHYZドライバー」です。

打音はシック、初速の速さにはびっくり!

フックフェースでライ角もアップライトですが、数値ほどの違和感はなく、とても構えやすいですね。打ってみると、前作の「PHYZ」より、つかまりのよさがアップしています。(堀越)

シニア層がターゲットなので、軽くて弾き感のある打音や打感を想像していましたが、落ちついた打音で、手ごたえもしっかり感があって上級者好み。それでいて、高初速の強弾道がやさしく打てる。シニア向けのドライバーでありながら、軽やかさよりも骨太さを感じます。

画像: ややシャローバックで球が上がりやすい形状

ややシャローバックで球が上がりやすい形状

画像: わずかなフックフェース。ライ角はアップライトでつかまえて飛ばす

わずかなフックフェース。ライ角はアップライトでつかまえて飛ばす

ロフト10.5度を試打しましたが、必要以上に球が上がりすぎることがなく、ほどよい中弾道で飛距離を稼げます。

標準シャフトはトルクフルで、全体的にしなる印象。手元がややしっかりめで、先端が適度に走ってくれるので、切り返しのタイミングも取りやすい。ヘッドとのマッチングもいいですね。(堀越)

画像: 先端がしなるシャフトで、初速がアップ

先端がしなるシャフトで、初速がアップ

あえて言うと、もう少しデザイン的な遊び心があってもいいかなという気はしますが、クラブとしての完成度はとても高い。若い頃の飛距離を少しでも取り戻したいと願う、スライサーのシニアゴルファーに、オススメしたいドライバーです。(堀越)

球をつかまるヘッドスペック、シャフトスペック!

実測値でクラブ長さはやや長いですが、クラブ重さが非常に軽く、スウィングウェートも小さいので、クラブ慣性モーメントが小さくなっています。(松尾)

ヘッドは丸型で、時計盤の「4時5時」方向が張り出しています。フックフェースと小さなフェースプログレッション、超アップライトなライ角度で、球をつかまえるイメージが出ます。

10.5度で標準Rシャフト仕様を試打しましたが、クラブを手にしただけでもシャフトがたわむほどの非常に軟らかい設定です。球をつかまえやすく、右方向へは飛びにくい設計です。

画像: 芯がやや高く、適度にスピンが入りやすい。HSが遅くてもキャリーが伸びる

芯がやや高く、適度にスピンが入りやすい。HSが遅くてもキャリーが伸びる

球をつかまえて飛ばしたい、シニア層に

ドライバーのキャリーが160~170ヤードのシニアゴルファーにも試打してもらったところ、総じてきれいな弾道でよくつかまった球を打てていました。非力なシニアが昔の飛びに近づけるクラブだと思います。(松尾)

画像: 球をつかまえて飛ばしたい、シニア層に

【総合評価】 飛距離性能 4/つかまり 5/上がりやすさ 4/ミス許容 4/操作性 3 ※5点満点

ヘッド体積/460cc
ロフト角/10.5度
ライ角/59度
長さ/45.75㌅
シャフト/PHYZオリジナルPZ-409Wシャフト(R、R-Light)
総重量/270g(PHYZオリジナル PZ-409W、R)
価格(税込)/7万7760円
※メーカー公表値

解説:クラブ設計家 松尾好員
解説:プロゴルファー堀越良和

週刊GD2019年2月19日号より

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