170~180ヤードは、「キャリーの距離」をチェックする
6Iのキャリーが160ヤードだとしたら、その上は170ヤードのキャリーが打てるクラブを探しましょう。「グリーンに近づけばOK」というクラブではないので、安定してキャリーが出るモデルを探します。
キャリーは同じでも、FW、UT、アイアン型UTは、弾道の高さが違う
160~170ヤードを狙って、ロフト23度前後のショートウッドとUTを打った場合、弾道はショートウッドが最も高く、次がUT、アイアン型UTの順です。
シャローに払い打ちたい人ならショートウッドがお薦め。アイアンと同じように打ちたい人はUTが合います。
ただし、ショートウッドやUTは、各社から様々なモデルがリリースされ、バリエーションがとても豊富です。同じタイプでも、モデルによって球のつかまり具合や、スピン量、振り心地も変わり、キャリーが変わってきます。「どういう弾道」で、「どれくらいキャリーで飛ばしたいのか」をイメージして選ぶことが大切です。
多くのクラブを試打してきた伊丹プロが選んだ「170ヤードのお薦めFW&UT」
スリクソンZ F85(ダンロップ)7番ウッド:ロフト21度
ヘッド速度が遅めでもやさしくボールを上げやすいです。やや出っ歯なので7Wでもボールが左に行きづらくて左右に打ち分けやすい。そして球が上がります。
G400 FW(ピン)9番ウッド:ロフト23.5度
ピン史上最も大きい慣性モーメントで、ミスしても飛んでくれるクラブです。ショートウッドでロフトがついているので。払い打ちはもちろん、ダウンブローに打っても球が上がってキャリーがでます。
818H1(タイトリスト)UT:ロフト23度
アイアン的に打っていって、そのまま中弾道&ややロースピンで前に行く強い球で飛ばせます。アスリートタイプのゴルファーにいいと思います。
Q23(プロギア)UT:ロフト23度
ソールが船底型でラフでも傾斜地でも抜けがいいです。ヘッドを鋭角に入れても、払い打っても、打ち出しの高さが変わるだけでナイスショットが出ます。出っ歯で球も広いやすいです。
G400クロスオーバー(ピン)アイアン型UT:ロフト22度
高めの打音で弾く打感が伝わってきます。球を高く弾いて、スピンを抑えたドローンとした球になるので、安定してキャリーが出ますね。初速感があって風にも強そうです。
HI877(フォーティーン)アイアン型UT:ロフト24度
バナナと呼ばれる中空ボディでロングゲームをやさしくしてくれます。フェースに引っつく感があって乗っかるのでスピンが入りやすいです。170ヤード先にキャリーした後、ランがそれほど出ないで止められます。
キャリーを出しやすいクラブを選びましょう
今回は6Iの上、170~180ヤードを打つクラブということで、ロフト21度~24度のクラブをラインナップしました。
ヘッドスピードが40m/s以下や、パワーのない人の「170~180ヤードキャリー」はロフト23~25度。ロフト20~22度は、モデルによっては23~25度と同じくらいしかキャリーが出ないで、ランが増えるだけ、というケースもあるので注意が必要です。
従って、ロフト20~22度のUTやFWは、ヘッドスピードが41m/s以上で、ある程度打てる人の「175~190ヤードキャリー」のクラブという考え方がいいと思います。
次回は170~180ヤードの上、「200ヤード以上を攻略するクラブの選び方」、随時配信予定です。
月刊GD2019年3月号より