6Iより上のゾーンをどうカバーするか。アイアン選び(①参照)同様に「キャリーの飛距離」が大切だと伊丹大介プロ。4Iや5Iで「飛距離の階段」をきちっと作れればいいが、それはなかなか難しい。頼りになるのはFWとUT。さまざまなタイプが揃っている昨今、自分に合ったクラブを見つける方法と伊丹プロのお薦めモデルをチェック。
画像: 【試打・解説/伊丹大介プロ】 東北福祉大ゴルフを経てプロ入り。豊富な試打経験をもとにギアを的確に分析。スコアにつながるセッティング術を解説

【試打・解説/伊丹大介プロ】
東北福祉大ゴルフを経てプロ入り。豊富な試打経験をもとにギアを的確に分析。スコアにつながるセッティング術を解説

170~180ヤードは、「キャリーの距離」をチェックする

画像: ロフトではなく、キャリーが大切です

ロフトではなく、キャリーが大切です

6Iのキャリーが160ヤードだとしたら、その上は170ヤードのキャリーが打てるクラブを探しましょう。「グリーンに近づけばOK」というクラブではないので、安定してキャリーが出るモデルを探します。

キャリーは同じでも、FW、UT、アイアン型UTは、弾道の高さが違う

画像: キャリーは同じでも、FW、UT、アイアン型UTは、弾道の高さが違う

160~170ヤードを狙って、ロフト23度前後のショートウッドとUTを打った場合、弾道はショートウッドが最も高く、次がUT、アイアン型UTの順です。

シャローに払い打ちたい人ならショートウッドがお薦め。アイアンと同じように打ちたい人はUTが合います。

ただし、ショートウッドやUTは、各社から様々なモデルがリリースされ、バリエーションがとても豊富です。同じタイプでも、モデルによって球のつかまり具合や、スピン量、振り心地も変わり、キャリーが変わってきます。「どういう弾道」で、「どれくらいキャリーで飛ばしたいのか」をイメージして選ぶことが大切です。

画像: (左)払いうちたいならショートウッドがおすすめ。上からヘッドを入れたいならUTが合います

(左)払いうちたいならショートウッドがおすすめ。上からヘッドを入れたいならUTが合います

多くのクラブを試打してきた伊丹プロが選んだ「170ヤードのお薦めFW&UT」

スリクソンZ F85(ダンロップ)7番ウッド:ロフト21度 

画像1: 多くのクラブを試打してきた伊丹プロが選んだ「170ヤードのお薦めFW&UT」
画像2: 多くのクラブを試打してきた伊丹プロが選んだ「170ヤードのお薦めFW&UT」

ヘッド速度が遅めでもやさしくボールを上げやすいです。やや出っ歯なので7Wでもボールが左に行きづらくて左右に打ち分けやすい。そして球が上がります。

G400 FW(ピン)9番ウッド:ロフト23.5度 

画像3: 多くのクラブを試打してきた伊丹プロが選んだ「170ヤードのお薦めFW&UT」
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ピン史上最も大きい慣性モーメントで、ミスしても飛んでくれるクラブです。ショートウッドでロフトがついているので。払い打ちはもちろん、ダウンブローに打っても球が上がってキャリーがでます。

818H1(タイトリスト)UT:ロフト23度 

画像5: 多くのクラブを試打してきた伊丹プロが選んだ「170ヤードのお薦めFW&UT」
画像6: 多くのクラブを試打してきた伊丹プロが選んだ「170ヤードのお薦めFW&UT」

アイアン的に打っていって、そのまま中弾道&ややロースピンで前に行く強い球で飛ばせます。アスリートタイプのゴルファーにいいと思います。

Q23(プロギア)UT:ロフト23度 

画像7: 多くのクラブを試打してきた伊丹プロが選んだ「170ヤードのお薦めFW&UT」
画像8: 多くのクラブを試打してきた伊丹プロが選んだ「170ヤードのお薦めFW&UT」

ソールが船底型でラフでも傾斜地でも抜けがいいです。ヘッドを鋭角に入れても、払い打っても、打ち出しの高さが変わるだけでナイスショットが出ます。出っ歯で球も広いやすいです。

G400クロスオーバー(ピン)アイアン型UT:ロフト22度 

画像9: 多くのクラブを試打してきた伊丹プロが選んだ「170ヤードのお薦めFW&UT」
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高めの打音で弾く打感が伝わってきます。球を高く弾いて、スピンを抑えたドローンとした球になるので、安定してキャリーが出ますね。初速感があって風にも強そうです。

HI877(フォーティーン)アイアン型UT:ロフト24度 

画像11: 多くのクラブを試打してきた伊丹プロが選んだ「170ヤードのお薦めFW&UT」
画像12: 多くのクラブを試打してきた伊丹プロが選んだ「170ヤードのお薦めFW&UT」

バナナと呼ばれる中空ボディでロングゲームをやさしくしてくれます。フェースに引っつく感があって乗っかるのでスピンが入りやすいです。170ヤード先にキャリーした後、ランがそれほど出ないで止められます。

キャリーを出しやすいクラブを選びましょう

今回は6Iの上、170~180ヤードを打つクラブということで、ロフト21度~24度のクラブをラインナップしました。

ヘッドスピードが40m/s以下や、パワーのない人の「170~180ヤードキャリー」はロフト23~25度。ロフト20~22度は、モデルによっては23~25度と同じくらいしかキャリーが出ないで、ランが増えるだけ、というケースもあるので注意が必要です。

従って、ロフト20~22度のUTやFWは、ヘッドスピードが41m/s以上で、ある程度打てる人の「175~190ヤードキャリー」のクラブという考え方がいいと思います。

画像: キャリーを出しやすいクラブを選びましょう

次回は170~180ヤードの上、「200ヤード以上を攻略するクラブの選び方」、随時配信予定です。

月刊GD2019年3月号より

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