「プレーンを言うたらあかん。誰でもそれをなぞりたくなるから」。今週の通勤GDは、名師弟・高松志門プロと奥田靖己プロによる「一行レッスン」です。その第十七話。

【通勤GD】通勤GDとは‟通勤ゴルフダイジェスト”の略。世のサラリーマンゴルファーをシングルに導くために、月曜日から金曜日(土曜日)までの夕方に配信する上達企画。帰りの電車内で、もしくは翌朝の通勤中、スコアアップのヒントを見つけてください。

ゴルフ芸人 高松志門
1951年生まれ。橘田規に師事し水平打法から独自の理論を展開。多彩な技から‟ゴルフ芸人”の異名をとる。
志門流一番弟子 奥田靖己
1960年生まれ。絶妙な寄せ技を武器に93年日本オープンで尾崎将司を退け優勝するなどツアー6勝、シニア2勝。

奥田 先生、米地クリニック受けたんですって?(注・高松プロの弟子で米地孝プロが行っているビデオレッスン)

高松 うん。たまたま時間が空いたときにな。そこで初めて自分のスウィングをビデオで見たわ。あれええ機械やね。

奥田 あれはもう20年前からありますよ。でも生まれて初めてですか。まあ「スウィングを鏡で見るのも嫌や」言うて、昔よう聞きましたけどね。

高松 オレの姿をオレが見てどないするんや、いうて思うからね。不細工なおっさんが鏡に映っとったら気分悪いしの。

奥田 それでスウィングプレーンも出してみたんですか。

高松 ああ、あのチャッチャッチャと細切れでクラブの動きが出るやつな。それを見てあるお客さんがえらい驚いとった。

奥田 世間でいう、いわゆるオンプレーンスウィングっちゅうやつやったわけですね。

高松 「高松プロのプレーンを始めてみた見ましたけど、これでやっと志門流を本気でいけますわ」言うてたわ(笑)

プレーンは下絵。そこに感性が入るからスウィングになる

画像: プレーンは下絵。そこに感性が入るからスウィングになる

奥田 なるほど。うちの流派でやってて大丈夫かいないうて思うてたけど、そこに科学的立証が入ったから安心したんでしょうね。自分もこんなオンプレーンスウィングになれる言うて。

高松 これならよそでもいばれると思うたんちゃう。

奥田 でも以前、先生にプレーンの話を聞いたら「それ何や?」って言うてはりましたよね。

高松 うん。クラブの動く線のことなんやてな。そんなん振ったらできるもんやから、あくまで後付けや。そもそもプレーンのこという奴は、ひとつのプレーンしか言わんからね。

奥田 何面でもありますわね。ちょっとアウトから入ったらフェードやし、もうちょっとアウトから入ったらもう一つのフェードやし。

高松 たぶん、プレーンを何面も仰山言うたら、訳が分からんようになるから、ひとつしか言わんのちゃうか。

奥田 そもそもプレーンなんて、ああいうこと自体言うたらあきませんわね。いうたら必ずみんななぞりたくなるから。

高松 そういうこっちゃ。絵の下手なやつが下絵の上に透けてる半紙を置いてそれぞなぞるようなもんや。これじゃ本物の絵描きになれんのよ。そこそこの描変えてもスピードが遅いし、新しい絵なんてまず出てこんね。

奥田 なるほど。プレーンなんていくつもあるのに、その一つのプレーンでしか打てなくなるんですね。これじゃ感性を活かすなんて絶対無理ですわ。

高松 下絵がいっしょやから、誰が描いても同じ絵になるしな。これはもうゴルフやない。ただの道具運びや。

奥田 そういえば、僕の弟子も、ビデオの先生つけて長くやってて、こういう欠点がある言うポイントがあったんですわ。それでそこをやめて打ちに来て、しばらくして元の先生に会ったときに、「お前、えらいスウィング変わったな」言われて、ビデオ撮らせてくれ言われたらしいんですわ。それを見たら、その欠点が直ってて、びっくりしてたらしいです。

高松 逆コーチやないかい。レッスン料とったほうがええわ。

【通勤GD・今日のことば】プレーンは振った時にできるもの。決してなぞるものではない

画像: 「プレーンをなぞり始めたら、ゴルフや無くてそれはボール運び」

「プレーンをなぞり始めたら、ゴルフや無くてそれはボール運び」

EDIT/長田編集事務所

志門プロに直接教えてもらえる上達ゴルフコンペ、参加しませんか↓

This article is a sponsored article by
''.