「最終ストロークよりまず、ゴルフの神様に気を遣いなさい」。今週の通勤GDは、名師弟・高松志門プロと奥田靖己プロによる「一行レッスン」です。その第十九話。

【通勤GD】通勤GDとは‟通勤ゴルフダイジェスト”の略。世のサラリーマンゴルファーをシングルに導くために、月曜日から金曜日(土曜日)までの夕方に配信する上達企画。帰りの電車内で、もしくは翌朝の通勤中、スコアアップのヒントを見つけてください。

ゴルフ芸人 高松志門
1951年生まれ。橘田規に師事し水平打法から独自の理論を展開。多彩な技から‟ゴルフ芸人”の異名をとる。
志門流一番弟子 奥田靖己
1960年生まれ。絶妙な寄せ技を武器に93年日本オープンで尾崎将司を退け優勝するなどツアー6勝、シニア2勝。

志門プロの「お願いマナーベスト」が登場

奥田 先生、ついにこのベスト、試合で着たんですね。

高松 うん。オレの戦闘服な。もういちいち言うのも面倒やから、こないだのシニアの試合で1回着たわ。

画像1: 志門プロの「お願いマナーベスト」が登場

お願いマナーベスト
ベストの背中に高松プロのプレー中のお願いが書いてある。
1、構えたら、動かない、音ささない、でください
2、打つ前、打った後に、左右云々言わないでください。グリーン上も
3、速やかにプレーしてください

奥田 これは目立ちますわ。でも、僕最近やっと腰の状態が良くなってきたんで、ちょろちょろっと試合出てるんですけど、スコア、スコアで“一人ゴルフ”しとる奴のなんと多いことか。

高松 音さすな、動くな、ライン上の視界に入る場所におるな、とかその程度のことやけどな。

奥田 それで、それさえ守れん人に限ってさらにゴルフが暑苦しい。“おいおいおい、どこいくんや~!”言うて、しまいには、“いかん、グリップが滑ってしもうた”いうて一人で騒いどる。聞いとられへんっちゅうに。

高松 歳いって何かを達観するっていうけど、あれは真っ赤なウソ。よけい暑苦しくなるだけ。

奥田 でも、そういうことを言うと、僕が怒りすぎやとか、ほんならタバコなんで吸うねんとか、そんなんになってきよるんです。打った後にグズグズいうたり、プレーが遅いほうがよっぽど迷惑ちゃうんかと僕らは言いたいんですけどね。

高松 なんかの本にも載っとったけど、昔、スコットランドで東西の強い者同士が、マッチプレーで戦っとった時の話や。お互いひと言も声を発しないで最終ホールまで来て、最後に相手が短いパットを外した。そこで“ちぇっ”って小さい声でいうたらしいわ。そしたら、勝った方が“グズグズいうんじゃない!”いうて怒ったいうて。相手はそれしか言うてないのに。それくらいのものなのよ。

奥田 もうそこまで突き詰めたら、国は違えど武士道ですね。

高松 その通り。そんな武士道と比較したら、そらもう与太の集まりよ。

奥田 “おいおい”とかいうんやったら100叩いとる方がましですわ。武士が戦場でかすり傷うけて、“あ~痛い痛い!”言うてるようなもんですから。

高松 プレーが遅いっちゅう話も同じよ。難しいパッティングに時間かけるのがよしんばええとしても、仮にそこから1回で行こうと3回だろうと、「すみやかにプレーせよ」というのはどこ行ったんやっちゅうことや。このすみやかを蹂躙してはならんのよ。

画像2: 志門プロの「お願いマナーベスト」が登場

奥田 最少ストロークを目指すというのは当たり前の話やけど、それは気を遣う順番としては一番やない。ずっと後ろやいうことをわかってほしいですわね。

高松 そう。一番に気を遣わなならんのはゴルフの神様よ。

奥田 例えばコース上にごみが落ちとったとしても“一人ゴルフ”してるやつには絶対見えんし、見えても腰が曲がらん。

高松 もちろんオレらはごみ拾いやないから、ごみ探しよるわけやないけど、さりげなくそれができるかできんかよね。ベッピンさんにちょっとごみがついてると思えるかどうかや。

奥田 自分が気に入ってるコースほど、そういう思いは持ってほしいですわね。ちなみに僕らプロでいうたら、気を遣う順番はゴルフの神様の次は何ですか。

高松 そらスポンサーとファンやろ。それがないとプロゴルファーなんて成り立たんから。その次に参加費出してプロアマに出てくれる一般アマかな。その日の俺らの日当はその人達から出とんのやから、そら気を遣わなあかん。一般アマいうてもプレーフィ払ろうてない競技アマとかクラチャンちゃうで。ただプレーが暑苦しいだけのどこぞのクラチャンなんて、知ったこっちゃないわ。

【通勤GD・今日のことば】ゴルフの神様に気を遣うことが第一や

画像3: 志門プロの「お願いマナーベスト」が登場

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