![画像: 【指導/マリウス・フィルマルター】 1955年生まれ。南アフリカ共和国出身。南アからジンバブエ、ドイツ経て、アメリカに移住。タイガー・ウッズ、アーニー・エルス、ブラッド・ファクソン、石川遼など、これまでPGAツアーで活躍する数多くのプレーヤーのパッティングコーチを務めてきた](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783386/rc/2019/04/01/2d83f04eff0af727f9b868ffc749272ed4ac1889_xlarge.jpg)
【指導/マリウス・フィルマルター】
1955年生まれ。南アフリカ共和国出身。南アからジンバブエ、ドイツ経て、アメリカに移住。タイガー・ウッズ、アーニー・エルス、ブラッド・ファクソン、石川遼など、これまでPGAツアーで活躍する数多くのプレーヤーのパッティングコーチを務めてきた
![画像: 【解説/吉田洋一郎】 よしだひろいちろう。1978年生まれ。北海道出身。2019年レッスン・オブ・ザ・イヤー。世界中のプロコーチの理論を直接学び、マリウス・Fとは旧知の仲。今回はレポーターとして登場](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783386/rc/2019/03/29/a464227bfa550e2609985c76509e02f413dd1878_xlarge.jpg)
【解説/吉田洋一郎】
よしだひろいちろう。1978年生まれ。北海道出身。2019年レッスン・オブ・ザ・イヤー。世界中のプロコーチの理論を直接学び、マリウス・Fとは旧知の仲。今回はレポーターとして登場
ニクラス、クレンショー、タイガー。歴代のパット名手は“イン”から打つ
吉田 マリウスはこれまで数多くの一流プレーヤーのパッティングコーチを務めましたね?
マリウス そうだね。アーニー・エルスやブラッド・ファクソン、そして、タイガー・ウッズ。あと、石川遼もだ。
吉田 もう、ストレートに聞いちゃいますけど、タイガーには何を教えていたんですか?
マリウス うーん、鋭い質問だね。まず、タイガーには教えたというよりも、むしろパッティングの本質を教えられたという感じかな。ただ、理想とするストロークができているかの確認作業はよくやったね。
![画像: 赤いラインがタイガーの軌道だ](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783386/rc/2019/03/29/af66d0d94bc7b1eb686e4ecf347af7708fb731b4_xlarge.jpg)
赤いラインがタイガーの軌道だ
吉田 その確認作業とは?
マリウス PGAツアーの歴史上、パットの名手と言えば誰だと思う? ニクラス、クレンショー、そしてタイガーだ。彼らには共通点があって、全員がインサイドからボールを打つんだ。
タイガー・ウッズのパッティング
![画像1: 【パット】「入るストロークはインサイドtoアッパー」タイガーの元パッティングコーチが特別レッスン!](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783386/rc/2019/03/29/3b281c8d16deff92769205e4c5443a21c5d24558_xlarge.jpg)
![画像2: 【パット】「入るストロークはインサイドtoアッパー」タイガーの元パッティングコーチが特別レッスン!](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783386/rc/2019/03/29/40e945854dbf7d74802425ca7b910dabd82dcd11_xlarge.jpg)
![画像3: 【パット】「入るストロークはインサイドtoアッパー」タイガーの元パッティングコーチが特別レッスン!](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783386/rc/2019/03/29/67a5c8d2f3c7db64d3e6906193852390d988c990_xlarge.jpg)
![画像4: 【パット】「入るストロークはインサイドtoアッパー」タイガーの元パッティングコーチが特別レッスン!](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783386/rc/2019/03/29/c3702619c580bf31575006d68a35e0a87287e24b_xlarge.jpg)
ジャック・ニクラスのパッティング
![画像: メジャー18勝の帝王、J・ニクラス(44歳時、1984年マスターズ)](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783386/rc/2019/04/01/4b2bcd9c157160c249dc721a780ea1ee1d0a6f55_xlarge.jpg)
メジャー18勝の帝王、J・ニクラス(44歳時、1984年マスターズ)
ベン・クレンショーのパッティング
![画像: B・クレンショー、マスターズ1984、95年と2度優勝(32歳時、1984マスターズ)](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783386/rc/2019/04/01/10c8f831c1848c8c90da42219fbd49f1dea583e7_xlarge.jpg)
B・クレンショー、マスターズ1984、95年と2度優勝(32歳時、1984マスターズ)
吉田 ボールをつかまえて打っているんですね?
マリウス そういうこと。タイガーの場合は、インサイドアウト軌道で、アッパー気味に振っているんだ。インサイドからヘッドを入れることで、フェースを閉じてインパクトして強い球を打つことができる。タイガーは、ドローを打つ感覚でパットしているはずだよ。
【タイガーの特徴①】インサイドアッパーに振る
マリウス インサイドアウトに振ることで、ヘッド軌道に対してフェースを閉じてインパクトできる。さらにタイガーはややアッパー軌道でこれをやっている。そうすることで、目標に対してはスクェアにインパクトしながら、芝目や傾斜に負けない強い球を打つことができ、ラインにも乗せやすくなるんだ。
![画像: ニクラス、クレンショー、タイガー。歴代のパット名手は“イン”から打つ](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783386/rc/2019/03/29/bbac6726e82f542475af9f3c672ab12c2ea3e844_xlarge.jpg)
【タイガーの特徴②】ショットのように丸く振る
マリウス タイガーはパットをショットの延長と考えていて、パットだけ真っすぐストロークするようなことはしない。歴代のパットの名手も全員が同じで、パターを真っすぐ動かしていると、たとえ一時的に入っていても、いつか真っすぐ動かせなくなる。最悪の場合、イップスになることもあるんだ。
![画像: ヘッドを丸く動かす=ショットの延長線にある動き](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783386/rc/2019/03/29/6c18198f11c8990176526a6abbab6aa3a0c6ebea_xlarge.jpg)
ヘッドを丸く動かす=ショットの延長線にある動き
![画像: ヘッドを真っすぐ動かす=ショットとは違う特別な動き](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783386/rc/2019/03/29/5c7c777ab4074b7efa7ff13526edee22839675be_xlarge.jpg)
ヘッドを真っすぐ動かす=ショットとは違う特別な動き
【タイガーの特徴③】フェースをローテーションさせる
![画像: アドレス](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783386/rc/2019/03/29/4fe66c62a0efbc08905788a0078ac2a8f7856f81_xlarge.jpg)
アドレス
![画像: テークバック](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783386/rc/2019/03/29/90e9665c79725150bbe95210dfb362d680cb564e_xlarge.jpg)
テークバック
![画像: インパクト](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783386/rc/2019/03/29/5d384f97e5ad02bd4cac90bbdf8f61d04ea379d4_xlarge.jpg)
インパクト
![画像: アッパーブロー&フェースローテーション](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783386/rc/2019/03/29/0acf6033266489d5e90529534e7dcc9d75994043_xlarge.jpg)
アッパーブロー&フェースローテーション
マリウス タイガーは、ショットと同じようにボールをつかまえる感覚でパッティングするので、フェースローテーションを積極的に使うタイプと言える。ヘッドがインサイドアウトのややアッパー軌道で動き、その動きに伴ってフェースが開閉するんだ。
自分のリズムを掛け声で作り出す。いいストロークのコツ
マリウス ストロークでいちばん大切なものは何だと思う?
吉田 何だろう……。
マリウス リズムさ。もちろん、丸く振ることが前提だけど、自分のリズムで振ることがとても大事なんだ。そのためには、掛け声が効くんだ。口に出さなくたっていい。心のなかで唱えるんだ。パットのうまいプレーヤーはみんなそうしてるはずだよ。おすすめは、「ブーン、ブーン」。自分に合う掛け声を見つけるのも、上達の方法かもしれないな。
【ポイント①】心のなかで掛け声を唱える
マリウス ストロークで大切なのはリズム。いつも同じ自分のリズムでストロークするためには、掛け声を見つけることも必要なんだ。おすすめは『ブーン、ブーン』。大多数の人にマッチすると思うよ。
![画像1: 「ブーン」](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783386/rc/2019/03/29/0b3088b8669cc747380487b815437ecead9589ad_xlarge.jpg)
「ブーン」
![画像2: 「ブーン」](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783386/rc/2019/03/29/0452f9664951b7707d47aca96e0f3679ccaa2f79_xlarge.jpg)
「ブーン」
【ポイント②】ひじを開けずにま~るくストロークする
マリウス パッティングストロークは、右手をま~るく振る感覚。だから、ひじを体から離さないように振るんだ。たとえグリーン上にいなくたって、パット練習はできるってことさ。
![画像1: 自分のリズムを掛け声で作り出す。いいストロークのコツ](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783386/rc/2019/04/01/fe30ae005854cedc8b6ee73e6eb3592fc0f9d62f_xlarge.jpg)
【ポイント③】ゆっくり振る人はソフトに握る
マリウス 同じリズムで振るには、ストローク中のグリップの強さを変えないこと。スネデカーのように速いリズムならグリップを強く、クレンショーのようにゆっくりならソフトな握りが合う。
![画像: クレンショーはソフトに握っていましたよ](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783386/rc/2019/03/29/655adc2de0b93fdd93d5dfc129b0f9ad4da44a4d_xlarge.jpg)
クレンショーはソフトに握っていましたよ
後編に続く
週刊GD2019年4月9日号より
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![画像2: 自分のリズムを掛け声で作り出す。いいストロークのコツ](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783386/rc/2019/04/01/85944f63b506148b5a3921248a5b3644c1fbb813_xlarge.jpg)