ルール改正で〝ピン差しパット〞が認められるようになってはや3カ月、ツアー開幕前は「抜く」「抜かない」論争がぼっ発したりしたがPGAツアーではいかに? 30人のプロへの聞き込み調査した。
新ルール施行から4ヵ月。ツアーの現場は?

長いパットはやっぱり差す
PGAツアー会場でトップ選手たちへの聞き込みを敢行。そこかで見えてきたのは「ロングパットや下りは差したまま」「ショートパットは抜く」選手が多い傾向だった。
PGAツアーの中継解説でお馴染みのレックス倉本プロによると、「前者はおそらくパットの目的が〝入れる〞より〝寄せる〞ことだからだと思われます。ピンがある方が目標を定めやすいですしね。対する後者は〝狙う〞パットなので、リズムやルーティンを崩したくないのでしょう。抜く選手が多いように見えます」

基本的に抜く派16人
差したまま派5人
距離やラインなど状況による派9人
トニー・フィナウはピン差し否定派
「ロングパットにはいいだろうけど、僕は抜いて打つ」

長い距離や下りラインでは差したま まも理解できるが、基本的には“抜 く派”のフィナウ。「何度か試した ことはあるけど、短い距離だと当た って出ちゃわない?」
アダム・スコットは差したまま派
「安心感があり狙い所を絞りやすい」

開幕前からピン差し宣言をしていたアダム。ピンがあるとカップの後ろに壁があるイメージができ、ピンの左など、より明確に狙いを定めやすいという。科学者ブライソン・デシャンボーも、差したまま派
松山英樹は決めずにやる派
「抜いたり差したり決めずにやります」

決めていないという回答は、調査した30人中で松山選手のみ
ザンダー・シャウフェレは状況によって差す派
「下りラインや長い距離は差す」

2019年マスターズで2位タイのシャウフェレなど、ロングパットなど距離を合わせる場合だけ差すと答える選手が多かった

タイガー・ウッズやジョーダン・スピースも、ロングパットなど距離を合わせる時だけ差す、という意見
マット・クーチャーをはじめ、絶対に抜く派も多数

これまでの感覚を大事にしたいのか、絶対に抜くという意見も23%を占めた
抜き差しならぬ問題、もう少し様子を見ていく必要がありそうだ。
月刊GD2019年5月号より
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