ややグースの日本の芝に合った顔
同じボーケイの「SM7」に比べ、小ぶりでグースの入ったヘッドは日本人好みの顔で、構えやすさを感じる人は多いはず。(堀越)
練習場のマットだけでなく、コースの芝の上からも試打しましたが、ソールの抜けが良く、スピン量のバラつきがなくて安定しています。
ややハンドファーストに構えてヘッドを鋭角に入れても、ソールの抜けの良さは変わりません。ここにグースと丸みを帯びたリーディングエッジの効果を感じます。出っ歯系のウェッジを使っていて、ザックリやダフリが出やすい人のミスを確実に軽減してくれるでしょう。
試打したのは、Sグラインドというソール形状のモデルでしたが、スクェアに構えても、フェースを開いても使いやすいので、いろいろなタイプのゴルファーに合います。ソール形状は計4タイプあるので、いろいろ試してみて、自分に合うものを選んでほしいですね。(堀越)
アプローチをもう少しやさしく、オートマチックに寄せたい中上級者にオススメ。また、アプローチが苦手というアベレージも、グリーン周りが楽しくなるウェッジです。(堀越)
多彩なアプローチが可能
58度のクラブ長さは標準的ですが、クラブ重さが軽く、スウィングウェートも小さいので、クラブ慣性モーメントが小さくなり、プロモデルとしては振りやすいです。(松尾)
ヘッドはオーソドックスな形状ですが、FP値が小さく、やや小ぶりなヘッドはいわゆるフトコロが狭めに作られています。Sグラインド、8度のバウンス角、NSプロ950の軽量スチールシャフト仕様でしたが、基本的にクラブが軽いので、フルショットでのスウィングをしやすくなっています。芯がかなりヒール寄りにあり、操作性が高いウェッジです。
ザックリに悩む人、ウェッジにもやさしさを求める人
ヘッド的には、古くからあるフトコロが狭めの日本モデル的形状なので、構えて懐かしい感じがしました。また、実測ではバウンス角がしっかりあるので、柔らかい砂のバンカーショットもまったく問題ないでしょう。(松尾)
【総合評価】 スピン性能 5/つかまり 4/上がりやすさ 4/ミス許容 4/操作性 4.5 ※5点満点
ヘッド/軟鉄鋳造
ロフト角/48~60度(2度刻み)
ライ角/64度
長さ/35㌅(58度)
シャフト/NSプロ 950GH、タイトリスト ディアマナVF 60
総重量/約446g(58度、NSプロ 950GH)
価格(税込)/2万9700円(1本)
※メーカー公表値
解説:クラブ設計家 松尾好員
解説:プロゴルファー堀越良和
週刊GD2019年6月11日号より