![画像: 【解説】芹澤大介プロ せりざわだいすけ。1964年生まれ。東京都出身。現在はシニアツアーで活躍中。ショートゲームの上手さと甘いマスクはいまも健在。成田ヒルズCC所属](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783386/rc/2019/06/13/86382c4aaa1857f0c901c0ba1cbdd1067d051ca4_xlarge.jpg)
【解説】芹澤大介プロ せりざわだいすけ。1964年生まれ。東京都出身。現在はシニアツアーで活躍中。ショートゲームの上手さと甘いマスクはいまも健在。成田ヒルズCC所属
傾斜に沿って真っすぐ振るだけ
── グリーン周りのバンカーは、アマチュアにとっては悩みの種なのに、そのうえ難しい状況となると、もう大変です。
芹澤 そうですね。だからこそ、いちばん簡単な打ち方を選択するのが、脱出への近道なんです。
── まずは左足下がりです。球を上げにくくて、油断すると手前をダフっちゃいそうです。
芹澤 バンカーでは、左足上がりはアゴに近いですが、左足下がりはアゴから遠いことが多いですよね。つまり、アゴがものすごく高いケースを除けば、球を高く上げなくてもいいんです。
── なるほど。無理にすくい上げようとして失敗しそうですが、その必要はないんですね。
芹澤 そうです。それと、バンカーショットは、フェースを大きく開いて、スタンスをオープンにしてというセオリーもありますが、実はフェースもスタンスも振りやすい程度、少し開けば十分なんです。腕と体の動きを同調させて、体のターンで振ることができれば、ピン方向に真っすぐ振るほうがやさしく確実に脱出できますよ。
CASE1 左足下がりのバンカーショット
【ポイント①】 砂を取る大きさは大入り袋くらい
芹澤 砂を取る面積でいうと、10センチ×20センチくらい。封筒や大入袋、お札などの大きさです。どこにヘッドを入れるかではなく、この範囲の砂を薄く削り取るイメージで振ります。
![画像1: CASE1 左足下がりのバンカーショット](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783386/rc/2019/06/13/b9df50f4258e1fa12e6e1e8b6175722cc5ba03ae_xlarge.jpg)
【ポイント②】 厚さ2センチで砂を削り取る
芹澤 傾斜に沿って、厚さ2センチを目標に砂を削り取っていきます。インパクトは点ではなく、線です。腕と体を同調させてスウィングすれば、線のイメージで振ることができます。
【ポイント③】 下半身は傾斜なり上半身は真っすぐ
芹澤 アドレスで大切なのは、いかに傾斜に沿って立つか。下半身は左足体重ですが、上半身は真っすぐ鉛直にします。これで傾斜なりに立ちながら、球も低くなりすぎない構えができあがります。
![画像2: CASE1 左足下がりのバンカーショット](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783386/rc/2019/06/14/c527b536a8ff8fe6f927d80dea8d6e7db8908120_xlarge.jpg)
【ポイント④】 傾斜に沿って上から下に振る
芹澤 傾斜に沿って構えても、平らなライに較べて、“ダフリトップ”になりやすいので、ヘッドの動きは上から下です。振る方向は、ピンに向かって真っすぐ。体の回転を使って、フォローでヘッドを低く出すことを忘れずに。
![画像: 傾斜に沿って](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783386/rc/2019/06/14/974d4c5e5743fff230933c49d51571d633e02e11_xlarge.jpg)
傾斜に沿って
![画像: 上から下に振る](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783386/rc/2019/06/14/2417a1a972095732db4b80c766e7caa504331891_xlarge.jpg)
上から下に振る
左足下がりショット
![画像1: 【バンカー】左足下がり、スタンスだけバンカーの外…こんな状況、どう脱出? (前編)](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783386/rc/2019/06/14/5b1eec990c7251b23f8dd400742a0e839bf29392_xlarge.jpg)
![画像2: 【バンカー】左足下がり、スタンスだけバンカーの外…こんな状況、どう脱出? (前編)](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783386/rc/2019/06/14/7e6b00c4092e01834ee81c225fe5d13140f92116_xlarge.jpg)
![画像3: 【バンカー】左足下がり、スタンスだけバンカーの外…こんな状況、どう脱出? (前編)](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783386/rc/2019/06/14/be1517106cca6f0f0578eaed1153d0e5b0f44504_xlarge.jpg)
![画像4: 【バンカー】左足下がり、スタンスだけバンカーの外…こんな状況、どう脱出? (前編)](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783386/rc/2019/06/14/ccc8d5de60dbca2dc5cf7b9fc112acd3288bc872_xlarge.jpg)
![画像5: 【バンカー】左足下がり、スタンスだけバンカーの外…こんな状況、どう脱出? (前編)](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783386/rc/2019/06/14/57eae0592f0f6dcf826019d5a1a791651aef4963_xlarge.jpg)
CASE2 バンカーの縁に近くスタンスを取りにくい
── 次は、バンカーの中にスタンスが取れないケースです。最後のひと転がりで“バン入”するとなっちゃいますね。
芹澤 この状況では、ヘッド軌道の確保が大切です。足がジャマになるなら、足を後ろに引いて構えますが、スタンスの向きとは関係なく、上半身はスクェアにするんです。腰を戻すように回すこの動きを、僕は“アクティブサス”と呼んでいます。上と下をつなぐサスペンションです。下半身がどの方向に向いても、上半身はスクェアで、スクェアに振る。これが、難しいライから上手く打つコツなんです。
【ポイント】 上半身をスクェアに構える
芹澤 スタンスがバンカーの外に出るライは、傾斜がきつく、スウィングのとき左足や右足がジャマになることがあります。そのため、スタンスをオープンやクローズにしますが、上体はスクェアにして真っすぐ振ります。
![画像1: CASE2 バンカーの縁に近くスタンスを取りにくい](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783386/rc/2019/06/14/97665db2d27cdd02e78112bc3853f8f15ef81e53_xlarge.jpg)
![画像2: CASE2 バンカーの縁に近くスタンスを取りにくい](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783386/rc/2019/06/14/8b116d9334c68e86ac1cf4d72914e86c93ce620e_xlarge.jpg)
CASE3 足が外のバンカーショット
【両足とも外①】超ワイドスタンスで腰を落とす
芹澤 ボールが低い位置にあるため、超ワイドスタンスにして、さらに腰を落とします。腰を曲げるのではなく、ひざを曲げて重心を下げます。
![画像: 【両足とも外①】超ワイドスタンスで腰を落とす](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783386/rc/2019/06/14/ecba41c93f2f5b895b2cc1ad364b8114e49451e4_xlarge.jpg)
【両足とも外②】重い物を振るつもりでスウィング
芹澤 手先を使わず、体の回転でスウィングします。ちょうど重たいボールを、体を使って投げるようなイメージがピッタリです。
![画像: 【両足とも外②】重い物を振るつもりでスウィング](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783386/rc/2019/06/14/97f09c0e599efa8b983f33203b70884a843d97bf_xlarge.jpg)
【両足とも外③】フィニッシュまで両ひざを伸ばさない
芹澤 腰を低く落としたままスウィング。そのためトップもフィニッシュも小さくてOKです。フィニッシュまでひざの高さをキープします。
![画像: 【両足とも外③】フィニッシュまで両ひざを伸ばさない](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783386/rc/2019/06/14/4190e7169e13ec8d7620fceb357916be780cb51c_xlarge.jpg)
CASE4 左足が外の場合
【左足が外①】右足に乗って上体だけ少し傾ける
芹澤 右足にしっかり体重をかけ、バランスよく立ちます。傾斜に沿って振りやすいように、上体だけ少し右に傾け、逆“くの字”に構えます。
![画像: 【左足が外①】右足に乗って上体だけ少し傾ける](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783386/rc/2019/06/14/04b7905b43259dd502c75b03d2f2f5d12c5ec854_xlarge.jpg)
【左足が外②】左足を引いてオープンにする
芹澤 フォローで左ひざがジャマにならないように、左足を後ろに大きく引いておきます。ただし、上体はスクェアにして、振る方向に向けます。
![画像: 【左足が外②】左足を引いてオープンにする](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783386/rc/2019/06/14/836c55abacd7d7f424b82bdaec1bb1bca5fdf118_xlarge.jpg)
【左足が外③】インパクト以降、左ひじを抜く
芹澤 上体を右に傾けたまま、傾斜に沿って振ります。インパクト以降、ヘッドがアゴに当たらないように、ひじを抜き、ヘッドを持ち上げます。
![画像: 【左足が外③】インパクト以降、左ひじを抜く](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783386/rc/2019/06/14/60412f3b09d277a982aa2229a8d41c08a24bbe35_xlarge.jpg)
CASE5 右足が外の場合
【右足が外①】左足にしっかり乗って構える
芹澤 大切なのは、バックスウィングの確保ですので、土手がジャマにならないように、左足にしっかり体重をかけ、傾斜に沿って構えます。
![画像: 【右足が外①】左足にしっかり乗って構える](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783386/rc/2019/06/14/3b01462e34d1be070b51a8186c03f9ba19d88a9e_xlarge.jpg)
【右足が外②】右足を引いてクローズにする
芹澤 バックスウィングで右足がジャマになるようなら、後ろに大きく引いておきます。このときも上体はスクェアに向けるのがポイント。
![画像: 【右足が外②】右足を引いてクローズにする](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783386/rc/2019/06/14/c0df0875488cee72b4dc11e99d536e9f02ddf552_xlarge.jpg)
【右足が外③】親指方向にコックして上げる
芹澤 バックスウィングで、ヘッドが土手に当たらないように、親指側にコックして上げます。打つ前に、素振りでヘッド軌道を必ず確認します。
![画像1: 【右足が外③】親指方向にコックして上げる](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783386/rc/2019/06/14/e02e31c181b966b3d060fb26e8020af28bbaba4f_xlarge.jpg)
芹沢プロバンカーレッスン後編に続く
![画像2: 【右足が外③】親指方向にコックして上げる](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783386/rc/2019/06/14/fdab493ad61f41e3cdee066e4615a1e4f7594c04_xlarge.jpg)
PHOTO/Yasuo Masuda
週刊GD2019年6月18日号より