スコアメークが楽になる、完成度の高いUT
ロフト20度の4H、23度の5H、26度の6Hの3本を試打しましたが、芯でとらえたときのボール初速の速さと強い弾道は、同シリーズのドライバー「エピック フラッシュ」の特徴そのままです。(堀越)
UTは飛距離だけでなく、グリーンをしっかりとらえることも要求されるクラブ。その部分にも注目してテストをしたのですが、3本とも見事に球の高さが揃います。弾道計測器でもデータを取ったのですが、最高到達点の数値が約30ヤードでほぼ同じになりました。
高さが安定して揃うと、キャリーをコントロールしやすいので、上から落としてグリーンに止めることができます。それでいて、6Hでは185ヤード、4Hで200ヤードを超える飛距離が出せる。UTとしての完成度はかなり高いです。
Sシャフト装着のモデルであれば、ドライバーのヘッドスピード42~43m/sぐらいの人にピッタリ。ストロングロフトのアイアンを使っていて、5Iだとボールが止まらないという人にオススメです。180~200ヤード前後をやさしく打てて、スコアメークが楽になります。(堀越)
フェード系弾道が打ちやすい。ドライバーのHS38~40m/sの人に合う
4Hを計測、試打しましたが、実測でクラブ長さは標準的、クラブ重量は軽いので、クラブ慣性モーメントが小さくなり、クラブ設計としてはHS38~40m/sのゴルファーがタイミング良く振れるはずです。(松尾)
ヘッドはオーソドックス形状で構えやすく、ソール面のトウ~ヒール方向の丸みが少ない平らなソールが特徴です。UTとしては重心距離が非常に長く、ヘッドのネック軸回りの慣性モーメントも大きいので球がつかまり過ぎず、フェード系弾道が打ちやすくなっています。
左へのミスを嫌う人、UTにも飛距離を求める人
UTとしてはソール面が平らなので、ダウンブローでターフを取りやすい印象です。インパクト音が高く打感は硬いですが、そのぶん球の弾きがいい。ロフトバリエーションが多いので、クラブが選びやすいと思います。(松尾)
【総合評価】 飛距離性能 4.5/つかまり 4.5/上がりやすさ 4/ミス許容 4/操作性 4.5 ※5点満点
ヘッド/カーペンター455スチール(フェース)、
17-4 ステンレス&トライアクシャル・カーボンクラウン&タングステン(ボディ)
ロフト角/20度(4H)、23度(5H)、26度(6H)
ライ角/59度(4H)、59.5度(5H)、60度(6H)
長さ/40㌅(4H)
シャフト/スピーダー エボリューション for CW (S、SR、R)、
NSプロ ゼロス7(S)
総重量/約348g(5H、スピーダー エボリューション for CW・S)
価格(税込)/3万240円(スピーダー エボリューション for CW)
※メーカー公表値
解説:クラブ設計家 松尾好員
解説:プロゴルファー堀越良和
週刊GD2019年9月17日号より
「ヘッドデータはウソつかない」バックナンバーはこちら↓