フォージド アイアン KURO(オノフ)
中空構造でも顔と打感の良さはしっかりキープ。深重心でボールが上がりやすい設計になっている。
下目に当たっても、高く上がってくれる
浅地洋祐
2019年ダイヤモンドカップで初優勝を飾り、全英オープン出場も果たした26歳
オノフの新モデル「フォージドアイアンKURO」は軟鉄の一体鍛造から中空構造へと変わったが、浅地洋祐はこのアイアンを駆使して、ツアー初勝利を挙げ、その後の全英オープンでも予選突破を果たした。そのインプレッションを尋ねると、
浅地 ボクがアイアンに求めることは、思った距離をその通りしっかり飛んでくれること。その点で、軟鉄鍛造の前モデルと変わらないし、中空になって距離が伸びて高さも出る分、楽になりました。
飛びや高さだけじゃない中空の効果も感じているという。
浅地 ポートラッシュの地面はコンクリートのように固いんです。だからソールが弾かれてフェースの下目に当たりやすいんですけど、このアイアンは下目に強い。芯と変わらず高さが出るから、厳しいグリーンも自信を持って攻められました。
「ややグースなのでボールを押し込んで、しっかりコントロールできるのがいい」(浅地)
顔や打感の良さは維持しつつ、アイアンもやさしく進化しているのだ。
「飛ぶ・やさしい・狙える」
三拍子満たすには中空構造が最適だった
ボディは軟鉄鍛造。7番より上にはトウ下部にタングステンを内蔵、慣性モーメントを上げ、方向性が安定する。フェースには反発性能の高い特殊バネ鋼を使用している。
反発エリアが圧倒的に広くなった
赤いほど反発力があることを示すが、その違いは明らか。上下左右へのミスにも強くなっていることが分かる
飛距離とスコアメークのバランスがいいロフト設定
トップ部が厚く、セミグースと相まっていかにも強い球が打てそう。ロフト設定は標準的。
天候に左右されにくいフェースミーリング
試打インプレッション
本当に中空? と思うほどの打感
試打:福永和宏プロ
Point.1
中空ならではの弾きで打感はソフト
福永 中空は弾く音が強いものが多いなか、これは言われなければ気づかないレベル。でも打球の上がりや弾きの良さはしっかり中空。確かにプロでも使えます。
Point.2
打ち出しが高くキャリーが伸びる
福永 中空らしく打ち出しが高くて、しっかりキャリーがでます。アイアンでは凄く大事なこと。ミスしたときに距離が落ちにくいのも大きなメリットです。
Point.3
形にクセがなく違和感のないヘッド
福永 ややグースで違和感のない顔です。ロフトは7番で32度と今となっては寝ている部類かもしれませんが、距離はしっかり出せます。
中空構造ならではの飛距離と高さに、プロもなっとくの打感とコントロール性能。進化したオノフのKUROに要注目だ。
月刊GD2019年10月号より
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