数多くのクラブを手掛けてきた設計家・松尾好員と試打のスペシャリスト・堀越良和プロが最新クラブを打って測って研究する「ヘッドデータはウソつかない」。今回はキャロウェイゴルフの「X フォージド スター アイアン」です。

パワーがなくても使えるツアーモデル

見た目の印象は全体的にスクェア感があって方向を取りやすく、ツアーモデルらしいシャープさを感じます。ヒール側が高くてボリュームがあり、トップブレードも少し厚みがあるので、構えたときに安心感があります。(堀越)

画像: ソールが薄くヘッドサイズも小さめ、まさにプロモデル。大きなバウンス角でダウンブローに合う

ソールが薄くヘッドサイズも小さめ、まさにプロモデル。大きなバウンス角でダウンブローに合う

5、7、9番の3本を試打しました。さすが1ピースの軟鉄鍛造とあって、打感がとてもソフトです。7Iで29度というストロングロフト設計ですが、しっかり高さを出せるし、意図的に抑えることもできる操作性の高さもあります。

飛距離性能が高く、一般的なロフトのツアーモデルより、確実に1番手は飛びます。それでいてロフトなりにスピンもかかるので、高さとスピンでグリーンでもしっかりボールを止めることができるでしょう。

画像: 芯の位置がやや高くスピン量が安定する

芯の位置がやや高くスピン量が安定する

オフセンターヒットにも強く、ややトウ側に当たっても、右にスッポ抜けることはありません。トウ側にもボリュームがあり、ヘッドの返りがゆるやかなので、左へのミスも出にくい。操作性がありながら、ミスに寛容な直進性の高さも感じます。

ツアーモデルなのに、パワーがなくてもやさしく飛ばせる。そんな"優等生"アイアンです。(堀越)

ドロー、フェードと打ち分けやすい

7番アイアンのクラブレングスはやや短いですが、クラブ重量はやや重いので、クラブ慣性モーメントがやや大きくなっています。ヘッドはオーソドックスで小ぶりなプロモデルなのに、ストロングロフトで他のモデルでは6番アイアンに相当します。(松尾)

キャロウェイらしく大きなバウンス角が特徴です。ネック軸回りの慣性モーメントも小さくて操作性が良いので、基本、球をつかまえやすく、またインテンショナルにドロー、フェードと打ち分けもしやすくなっています。

画像: 7I(中央)でロフト29度なのに操作性も十分

7I(中央)でロフト29度なのに操作性も十分

シャープな顔が好きな人、飛距離もある程度ほしい人

ソールのバウンス角が大きいので、しっかりターフが取れるようなダウンブロースウィングができるゴルファーに向いています。ソールの抜けが良く、1~1.5番手ほど飛距離が出る飛び系アイアンです。(松尾)

画像: シャープな顔が好きな人、飛距離もある程度ほしい人

【総合評価】 飛距離性能 4.5/つかまり 4.5/上がりやすさ 3.5/ミス許容 4/操作性 4.5 ※5点満点

ヘッド/軟鉄
ロフト角/29度(7I)
ライ角/62度(7I)
長さ/37㌅(7I・NSプロ 950GHneo)
シャフト/NSプロ モーダス3 ツアー 105(S)、
     NSプロ 950GHneo(S)
総重量/約422g(7I・NSプロ950GH neo・S)
価格(税別)/13万8000円(5I~PW・6本セット)
メーカー公表値

解説:クラブ設計家 松尾好員
解説:プロゴルファー堀越良和

画像: X フォージド スター アイアン

X フォージド スター アイアン

週刊GD2019年10月22日号より

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画像: golfdigest-play.jp
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