数多くのクラブを手掛けてきた設計家・松尾好員と試打のスペシャリスト・堀越良和プロが最新クラブを打って測って研究する「ヘッドデータはウソつかない」。今回はタイトリストの「T100アイアン」です。

操作性と許容性を兼ね備える

構えてみると、ヘッドはかなり小ぶりで、トップブレードもソールも薄め。まさにプロや上級者が好む、シャープな顔つきをしています。(堀越)

画像: ソール幅が薄いがバウンスがあって抜けが抜群。また、ストレートネックでターゲットに構えやすい

ソール幅が薄いがバウンスがあって抜けが抜群。また、ストレートネックでターゲットに構えやすい

実際にコースのラウンドで試打したのですが、ミスに対する許容性が意外に高く、見た目の手強そうな印象を、いい意味で裏切ってくれます。たとえば、従来のプロモデルだと、当たりが少し薄いと曲がったり、手前にショートしがちですが、T100は直進性が高く、ぎりぎりグリーンに残ってくれる。手痛いミスが小さいミスで済む。このさじ加減が絶妙なんです。

試打の前日に雨が降り、地面が少しゆるかったのですが、ソールが刺さらず、気持ちよく抜けてくれました。フェースが被って左にミスしやすいつま先上がりのライでも、グリーンを大きく左に外すようなミスを防いでくれるでしょう。

画像: トップラインが薄くシャープな顔つき。PGAツアーのジャスティン・トーマスも愛用(左から#5・26度、#7・33度、#9・41度)

トップラインが薄くシャープな顔つき。PGAツアーのジャスティン・トーマスも愛用(左から#5・26度、#7・33度、#9・41度)

プロや上級者向けの小さなヘッドで、ここまで許容性の高さを実現しているのは驚き。もちろんスピン性能も高く、グリーンでしっかり止まってくれます。

あとほんの少しだけ、アイアンにやさしさが欲しい。そんな上級者にピッタリですね。(堀越)

重心距離は短めで操作しやすい
ラインにスクェアに構えやすい

クラブ長さは7番アイアンとしては標準ですが、クラブ重量が重いので、クラブ自体の慣性モーメントが大きくなっています。ヘッドはオーソドックスな形状で、フェース長さが短いまさにプロモデル。(松尾)

ストレートネックでラインに対してスクェアに構えやすくなっています。また小ぶりヘッドで操作性が良く球がつかまり、インテンショナルに弾道を操作しやすくなっています。狭めのソール幅が、むしろボールにコンタクトしやすく、実際のコースで悪いライになった時に、ミスショットしにくくなっています。

画像: 重心距離が短く操作性が高い

重心距離が短く操作性が高い

飛距離よりもボールコントロールを重視する人

リアルロフト角設定が大きく、番手間の飛距離差がほぼ等間隔でしっかりとれます。最近流行のストロングロフトアイアンではないので、飛び過ぎることがなく、スコアメークしやすいアイアンです。(松尾)

画像: 飛距離よりもボールコントロールを重視する人

総合評価】 飛距離性能 4/つかまり 4.5/上がりやすさ 4/ミス許容 3.5/操作性 5 ※5点満点

ヘッド/軟鉄
ロフト角/33度(7I)
ライ角/63度(7I)
長さ/37㌅(7I)
シャフト/ダイナミックゴールドAMT ツアーホワイト(S200)、
     NSプロ モーダス3 ツアー105(S)
総重量/約431g(7I・ダイナミックゴールド AMT ツアーホワイト/S200)
価格(税別)/12万円(#5~PW・6本セット)
※メーカー公表値

解説:クラブ設計家 松尾好員
解説:プロゴルファー堀越良和

画像: タイトリストT100アイアン

タイトリストT100アイアン

週刊GD2019年11月12日号より

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