「アプローチ練習場でできた球の形をちゃんと見てまっか」。今週の通勤GDは、高松志門プロと奥田靖己プロによる名師弟「一行レッスン」です。その第四十三話。

【通勤GD】
通勤GDとは‟通勤ゴルフダイジェスト”の略。世のサラリーマンゴルファーをシングルに導くために、月曜日から金曜日(土曜日)までの夕方に配信する上達企画。帰りの電車内で、もしくは翌朝の通勤中、スコアアップのヒントを見つけてください。

ゴルフ芸人 高松志門
1951年生まれ。橘田規に師事し水平打法から独自の理論を展開。多彩な技から‟ゴルフ芸人”の異名をとる。
志門流一番弟子 奥田靖己
1960年生まれ。絶妙な寄せ技を武器に93年日本オープンで尾崎将司を退け優勝するなどツアー6勝、シニア2勝。

前回のお話し

最終的にハートの形になる

奥田 短い距離のアプローチ練習でも、何十球も同じピンに向かって打つと、グリーン上にできた球の形で、いろんなことが分かりますね。

高松 そうやね。まず下手な頃は方向が定まらんから、大きな横広がりの円ができる(図1)。

画像1: 最終的にハートの形になる

奥田 はい。それでその横広がりの円の手前と奥に、ダフリとトップの球がポツポツある感じですね。それがよくなってくると次は縦広がりの円になる(図2)。

画像2: 最終的にハートの形になる

高松 そうそう。それがさらに上のレベルになると、手前にやや広い円(図3)。そのに上のクラスになると奥にやや広い円になる(図4)。

画像3: 最終的にハートの形になる

奥田 最初のうちはショートが圧倒的ですけど、だんだんオーバーが増えてきますからね。

画像4: 最終的にハートの形になる

高松 そうやね。パターでも一緒で、上手くなるにつれて、ちょっとオーバーの距離感がつかめてくる。本球で1球だけ打つんやったらショートするアホもおらんしな。同じようにピンに寄っとっても、ピンの横から見て、円がピンと手前にできてるか、奥にできてるか、その差は大きい。

奥田 そして、そんなことを考えながら球数を増やしていくと、最終的にハートの形ができてくるんですね。こうなったらかなりの腕前。

一生の宝になる練習法

高松 そういうこっちゃ。ややオーバーの球が中心になって、カップへのラインだけきれいに掃けるから。

奥田 あと、カップが切ってあるアプローチ練習場なら、カップをいっぱいにする練習をやってみてもええですね。

高松 そうやね。極みの話をすれば、カップには球が12個入るはずやから、13個目で南極大陸に旗を立てるように、最後にポコッと上に乗せたりな。

奥田 なるほど。それは教えろと言われても教えられん世界の話ですけど、トコトンやれば一生の宝になるくらい意味のある練習ですね。

高松 最後の人転がりでポコッと乗っかる絵が頭に浮かばんと、そんな距離感は絶対出せんからな。

球が集まった円を見て
スコアまでわかるとええね

奥田 そこまで高度やのうても、距離感いうのはそれと同じように、絵の最後の人転がりを頭で描けるかどうかで決まる。そういう部分を磨く方法として最高の練習ですわ。

高松 一般の人は距離をピンまでのラインで読んでるやろ。そやから、一般の人は手前はよう読めてるけど、最後の人転がりがイメージできんのよ。

奥田 さっきの円の話に戻ると、自分の円を見てスコアまで分かってきたらええですね。そこから1パットで100パーセントいけるのか、2回に1回は外しそうな距離なのかとか、そういう見方をしてほしいですよね。

高松 最初にザックリしてとんでもないところにアプローチしている人は、そこからまた何するかわからんわけやし。

奥田 頑張ってアプローチ練習してるいう人でも、きっとその辺の見方がまだ甘いんちゃいますかね。アプローチした後の打数までシビアに考えて練習をしてほしいもんですね。

月刊GDより

「ゴルフコースことはじめ」バックナンバーはこちらから↓

志門・奥田の一行レッスンはこちら↓

This article is a sponsored article by
''.