定番のおつまみにして、主菜にしても成立する"超"がつくほどメジャーな料理だが、そういえば最近いつ食べただろうか。今回は東京都中央区、築地場外の定番手みやげ「菅商店のジャンボ焼売」にクローズアップ!

ゴルフ場メシ向上委員会は「高くて」「マズい」と何かと不評の多いゴルフ場の「味改革」に役立つヒントを探しながら、誰もが食べて旨いと感じる味覚の標準値を探ります。「旨いの基準」は本家本元、本流の味を提供し続ける伝統店、人気店のメニューを考察し、多くの人に支持される味の秘密に迫るものです

築地場外市場の定番手みやげ、菅商店の""ジャンボ焼売"

一般的には餃子と並び称されることが多いが、中華料理店へ行けば、必ずあると言っても良い餃子に対し、シュウマイはと言えば……。残念ながら、どことなく水をあけられている感さえある。

そんな逆風にもめげず、気を吐いているのが、ご存じ崎陽軒をはじめとする横浜勢。古くから中華街を擁していた横浜には元祖の店"順海閣"や、中華街きっての老舗"安記"をはじめ、多くの有力店があり、「聖地」を目指し全国からシュウマイ好きが訪れる。

では東京はどうか。調べてみると有名店は意外と多い。

店によっては、つけだれにパクチーを入れたり、醤油にこだわったり、岩塩で食べさせたり、エビやほたて入りからチーズ入りまでさまざま。

しかしその多くは、ラーメンに添えられていたり、ほかにない味を追い求める店が大半。

もちろん、正統派を追い求める店もあるが「聖都横浜」に敵うだけの熱量と店舗数にはほど遠いのが現状だ。

そんな中、中枢機能を失ってなお都民の台所として存在感を放つ築地場外市場で"シュウマイ四天王"と称される名店が都民のみならず世界中で評判だという。

素材の旨味が詰まった餡は、材料すべてが築地産

画像: 素材の旨味が詰まった餡は、材料すべてが築地産

親玉的存在である"菅商店"を覗きに行くと、ちょうどツアーガイドが「Juicy Black Pork…」とアメリカ人観光客に説明しているところだった。

どうやら今の築地は「食べ歩き」がグローバルスタンダードなよう。セイロを目指す長蛇の列に加わってみることにした。

食べ歩きの世界基準、1日に1000個売れる

店先のショーウィンドウには、綺麗に箱詰めされたシュウマイや肉まんが並び、その傍らの冷蔵庫には天心類がぎっしり。中でもシュウマイの流れは激しく、"黒豚"、"大山鶏"、"ポーク"、"ジャンボ"という4種は、それぞれ1日に1000個近く売れるという。

事実、店の奥からひっきりなしに出来立てが運ばれてくる。

画像: 食べ歩きの世界基準、1日に1000個売れる

「作り方は4種類とも基本的に変わりません。肉を適度に練り、刻んだ玉ねぎと合わせてから塩コショウで味付けをする。1つ1つ形を作ってから1日、冷蔵庫で寝かせたあとにセイロで蒸し、少し冷ましたものを店頭に出します」と2代目の菅宏行さん。

素材の味を楽しんでほしいから、あえて醤油などで味付けをせず、素の状態で食べてほしいとのこと。というのも、ここは都民の台所。少し歩くだけで、新鮮で最上級の素材が手に入るのだ。

鹿児島産のアベル黒豚、鳥は大山鶏

「鹿児島産のアベル黒豚は近江屋商店から、大山鶏は嶋藤、野菜は隣の藤本商店から仕入れ、コショウは北島商店。すべて国産素材を使用しています」まさに純築地産といったところか。

直径5センチ以上もあるジャンボシュウマイを思い切り頬張ると、粗挽きの食感と、しっとりした舌触りに驚く。聞くと2種の挽き方で食感に変化をつけているそう。ほのかな甘みは藤本商店の玉ねぎか。

周りを見ると、さまざまな国籍の人がシュウマイを頬張り、本場であるはずの中国語もちらほら。

画像: 鹿児島産のアベル黒豚、鳥は大山鶏
画像: ジャンボシュウマイ8個入(750円)

ジャンボシュウマイ8個入(750円)

「ラグビーワールドカップの時なんて、巨体の人だらけでしたよ(笑)。来年のオリンピックはどうなるんでしょうね」と菅さん。

間近に迫るオリンピックイヤー、菅商店が多忙を極める日はすぐそこだ。

鳥・豚・ジャンボ焼売・肉まんも捨てがたい

画像: 鳥・豚・ジャンボ焼売・肉まんも捨てがたい

中華系総菜を中心に取りそろえるが、やはり人気は1箱8~10個入りの蒸したてシュウマイ。店先のセイロにあるできたては1個から販売し、その場で食べられるので、味見してから買うのも良い

築地駅から徒歩5分
菅商店
常に観光客でにぎわう路地に店はある。朝はテイクアウトのみで、その場で食べられるのは10時~
東京都中央区築地4丁目10-2
TEL.03-3541-9941
営業時間:6:00~15:00
休業日:日・祝・市場休市日

月刊GD2020年1月号より

ベストシーズンの沖縄へは、ゴルフダイジェストで!

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