時松隆光プロも実践している「テンフィンガー手刀グリップ」。前回、グリップは右手から握ると教わりましたが、さらに詳しく聞かせてください。桜美式はやっぱりグリップがキモですから!

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画像: ゴルフ向学者 たけひさ先生 篠塚武久・73歳。福岡市で「桜美ゴルフハウス」主宰。福岡大学の大石迪夫教授と作り上げた「OSゴルフ理論」で多くのジュニアが結果を出す。「テンフィンガー研究ははや20年。今後『分担型グリップ』時代がくることを確信」

ゴルフ向学者
たけひさ先生
篠塚武久・73歳。福岡市で「桜美ゴルフハウス」主宰。福岡大学の大石迪夫教授と作り上げた「OSゴルフ理論」で多くのジュニアが結果を出す。「テンフィンガー研究ははや20年。今後『分担型グリップ』時代がくることを確信」

前回のお話し

縦ではなく横に動かしたい

篠塚 まず、みなさんはグリップについて、あまりにも固定観念に縛られていて、かなり難しいことをやらされているということを認識してもらうことからすべてが始まります。たとえば、グリップにおいても、スタンスにおいても、とかく重要視されている「スクェア」という言葉。その意味をご存じですか?

GD 正方形とか、四角とか、あるいはT形定規とか……。グリップにおいては、球に対して真っすぐに握る、という意味でしょうか。

篠塚 スクェアがT形定規だとするなら、T字の上の横棒が肩のラインで、T字の下の縦棒がグリップであり、そこから伸びているシャフトのイメージですよね。それさえ維持できてスウィングすれば、球は真っすぐ飛んでいくと勘違いしている人が多い。

GD 勘違い、ですか?

篠塚 まず、スクェアというのは、実は維持するのがとても難しいんです。ゴルフのスウィングでは、T字の下の縦棒を、一度トップで横に倒し、それを再びインパクトで縦に戻さなければならない。しかもほんの少しでも角度が狂えばミスショット。さらにはそれを、肩を回して上体をねじり上げて行うなど、もはや曲芸のような真似をさせられているといっていい。スクェアの維持には、ケガも覚悟の猛練習と、とてつもない時間を要するんです。

GD その曲芸は、グリップから始まっていると。

篠塚 まず、「桜美式」では、スクェアなんて言葉は使いません。なぜなら、シャフトはT形定規の縦棒であっても、実際に球に当たる部分であるヘッドは、縦ではなく、横に動かすものだから。それならば、グリップもスクェアを維持するために縦を意識するのではなく、ヘッドの動きと連動する横をイメージして握りたい。

画像: 「テンフィンガーで握るとき、今までのグリップから『離す』のではなく、スプリットハンドで握って『寄せる』。こうすると、自然な握り方になり、“手刀グリップ”につながります」

「テンフィンガーで握るとき、今までのグリップから『離す』のではなく、スプリットハンドで握って『寄せる』。こうすると、自然な握り方になり、“手刀グリップ”につながります」

GD 実際に「桜美式」では、グリップをどう作らせているのでしょう?

篠塚 「桜美式」では、グリップを作る、という考え方ではない。スウィング同様グリップも、カタチにはこだわらないんです。指の位置やシャフトの角度、ましてや左手のこぶしの山が2個見えるようにとか、そんなチェックポイントを増やせば増やすほど、大切にしなければならない感性を死なせてしまう。

篠塚 クラブを初めて握るジュニアには、「そこに置かれた球を、このヘッドに当てて、あそこへ飛ばしなさい」とだけ目的を告げます。するとほとんどのジュニアが、テンフィンガーで握ることはもちろんのこと、右の手のひらを上に向けたまま、そこにシャフトを乗せるようにして、横の動きをイメージしてグリップしますよ。

GD 右の手のひらを上に向けたままシャフトを乗せる。

篠塚 それこそが、「テンフィンガー手刀グリップ」です。つまり、人間はそもそも、強い力を出して棒を横に動かそうと思ったら、スクェアになど握らずに、右の手のひらを上に向け、手刀でパワーを出そうとする本能的な動きがある。きこりが斧で大木を切り倒そうとするときがそうでしょう。

篠塚 それともう一つ、ジュニアときこりの共通点がある。それは、両手を重ねて握ったりしないこと。どちらも自然に握ると、必ずスプリットハンドになる。それは、日本刀を握る武士もそうだし、アイスホッケーの選手もそう。

GD スプリットハンド……。でも、さすがにゴルフはスプリットハンドでは飛距離が出ないように思えますが。

篠塚 飛ばしたいからといって、両手合体型グリップの不自然なオーバーラッピングやインターロッキングで、アマチュアが上達するのは至難の業です。どれだけの人が練習場で果てしない浪費をしていることか。「桜美式」のジュニアは、みんなスプリットハンドのテンフィンガーからスタートします。グリップの仕方はその後、刀を振る形で握るようにするんです。

画像: 「スプリットハンドで、右手をかぶせて握るのは不自然でしょう」

「スプリットハンドで、右手をかぶせて握るのは不自然でしょう」

GD ということは、テンフィンガー手刀グリップを試してみたい我々も、スプリットハンドから始めてみるのもいい?

篠塚 もちろんです! これまで誰かに押しつけられた常識でグリップするのではなく、人間本来の握りに回帰する。右の手のひらを上に向け、そこにシャフトを乗せて握る。左手はただ支えているだけでいい。それで試しにヘッドを横に動かして打ってみてください。

GD なるほど……、これまで感じたことがない心地よさで、簡単に球が飛ばせますね。球にフェースをスクェアに当てることなど考えなくとも、勝手に真っすぐ飛んでくれます。

画像: 刀で斬るように打つ

刀で斬るように打つ

篠塚 慣れてきたら、徐々に両手の間隔を狭めていき、スウィングも大きくしていけばいい。自然と飛距離は伸びていくものなんです。

週刊GDより

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画像: golfdigest-play.jp
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