【通勤GD】
通勤GDとは‟通勤ゴルフダイジェスト”の略。世のサラリーマンゴルファーをシングルに導くために、月曜日から金曜日(土曜日)までの夕方に配信する上達企画。ワンテーマを3回~6回のシリーズでお届け。帰りの電車内で、もしくは翌朝の通勤中、スコアアップのヒントを見つけてください。
前回のお話しはこちら↓
Q、季節によってウェッジを変えた方がいい?
春先に買い替えたウェッジが、しばらく調子良かったんですが、冬に入った途端、寄せ下手に逆戻り。出球の高さやスピードがバラついて、全然距離感が合わなくなりました。また、買い替えるしかないんですか?(44歳・HC7・会社員)
抜けの良さがアダになることも
「ここ最近、アプローチがボロボロなんです。ウェッジの打ち出しの高さがバラついて。全然距離感
が合わないんです」
会社勤めで練習量が少ないぶん、アプローチを磨いてシングルハンディを維持してる、常連の課長さんなんだが、冬に入ったらウェッジの出球の高さがバラつき、そのまま今に至るらしい。シングルなのに、80台はおろか、90台後半を往ったり来たり。
「4月に買い替えたウェッジなんですが、夏場はすごく良かったんです、抜けもスムーズで。ところ
が急におかしくなって……」
「これがそのウェッジかい? テーラーメイドか……。ウン、わかった。こいつは直せるよ。お前さん、ソールの滑らせ方が上手すぎるんだよ」
「……どういうことですか?」
「夏芝と違って、寒い時季の芝は抵抗が減るだろ。ソールが滑りすぎると打点もズレやすくなるし、バウンスの効果が減って当たり負けみたいになる。だから、出球の高さも勢いもバラつくんだ」
ロフトを立ててセミグースに
「すると、直し方は、ソールを削ってバウンス角を増やすとか?」
「一番カンタンなのは、ロフトを1度立てる感じで、ネックをセミグースにする方法。これで打点のズレも当たり負けもなくなる」
奴さん、首を傾げたね。
「でも、それじゃ逆にバウンス角が減って、より抜けやすくなって、ダルマ落としっぽくなるんじゃないですか?」
さすがアプローチの上手いシングルの理屈っぽい(笑)。
「バウンス“角”だけを見ると、その通り。でもな、ソールの当たり方、滑り方は“角”だけじゃ決まらないんだよ」
たとえばフェースを開くとバウンス角は増えるはず。だが、ソールの当たる部分も変わるんで、厳密にはバウンス角が増えるとは限らない。
そもそも、バウンスは着地して跳ねるか滑るかのバランスがポイント。その点では、ネック(シャフト) と接地点(ソール) の位置関係のほうが、大いに影響する。シャフトより後方でソールが着地するほど、フェースがタテに起きる動きが入りやすく、当たり負けずに出球を整えられるんだ。
「もうひとつ、セミグースにはメリットがある。フェースの開閉が、少なくて済むんだよ。お前さん、アプローチ得意だから、フェースターンを使わないと打球が安定しないのはわかるよな? ただ、そうは言っても、180度もターンさせることはない。30度ぐらい開いて上げて、60度ぐらいターンさせれば十分、だろ?」
ストレートネックのウェッジは重心深度が浅いぶん、自然とターンの量が多くなりがち。練習量の多いプロなら、このターンの量を変えて技のバリエーションを増やせるが、アマには不要だろう。
「セミグースは重心深度が深くなり、開閉の量が少なくて済む。打点も安定しやすくなるんだ」
オイラはセミグースを『ネックのフックグリップ』なんて呼んでるんだが、ストレートよりは絶対カンタンだよ(笑)。
月刊GDより(イラスト/コーチはじめ)
月刊ゴルフダイジェストをウェブ版で読む↓
ゴルフダイジェストツアーで行く短期上達ゴルフ合宿が人気です↓
ゴルフダイジェスト会員権サービス部のおすすめ会員権はこちら↓