今週の通勤GDは、芹澤信雄「1番ホールの木の下で…」。その第57回。ゴルフは平常心が大事だというが、とくに雨の日はその平常心が崩れやすく不快感が力みや打ち急ぎを招き、ミスを生み、苦手意識を増幅させる。「雨が苦手」という人は、その悪循環をどこかで断ち切るために、万全の雨対策でプレーし、梅雨ではなくても雨を克服する努力をしてみよう。
前回のお話し↓
【通勤GD】
通勤GDとは‟通勤ゴルフダイジェスト”の略。世のサラリーマンゴルファーをシングルに導くために、月曜日から金曜日(土曜日)までの夕方に配信する上達企画。ワンテーマを3回~6回のシリーズでお届け。帰りの電車内で、もしくは翌朝の通勤中、スコアアップのヒントを見つけてください。
芹澤信雄プロ
1959年生まれ。ジャンボ尾崎に「世界一パーパットが上手い」と評されたパットの名手。1987~2000年にツアー5勝。その後シニア1勝。飛距離優先時代をショットの質で生き抜く。チーム芹澤ゴルフアカデミー主宰。
雨の日こそ打つ前の
ルーティンを大事に
一般のアマチュアの方で、「晴れの日よりも雨の日のコルフのほうが好き」という人は、まずいないと思いますが、実はプロゴルファーには雨が好きという人も意外にいます。
というのも、雨の日はグリーンがやわらかくなるので、球が止まりやすくなり、スコアが出やすくなる場合があるんです。
そういうポジティブな経験があって「雨も悪くないかも」と思っている選手にとっては、自分が普段どおりプレーしていると、雨が嫌いでイライラしている選手が勝手にスコアを崩してくれたりする。
そうすると、「自分にとって雨はプラスかも」と思えるようになり、さらに雨が好きになるというわけです。
実際は、雨のようなコンディションのなかで「普段どおり」にプレーすることは簡単ではないんですが、自分で自分を「雨が好き」と思い込ませるようなメンタルと、雨の日のゴルフのちょっとした注意点を意識すれば、少なくとも「雨が嫌い」と思っている人よりは「普段どおり」にプレーしやすいでしょう。
雨の日に気をつけなければならないいちばんのポイントは、やはりグリップやヘッドの「濡れ対策」です。グリップやグローブを濡らさないように注意し、濡れたらグリップをこまめに拭いたり、グローブもまめに替える。
また、フェース面がびしょ濡れだとバックスピンが減ってフライヤーしたりドロップしたりするリスクがあるので、打つ直前に必ずフェースを拭く。グリーン上ではボールもこまめに拭く。スウィングの最大の注意点は、「打ち急がないこと」でしょうか。
傘を置いてアドレスしてから、長い間雨に打たれているのはイヤだし、さっき拭いたフェースがまた濡れてしまうのもイヤなので、どうしても「早く打ってしまいたい」という心理が慟きます。するとバックスウィングの始動や切り返しなどのテンポが速くなって、ミスしやすいんです。
また、グリップやグローブなどが濡れていると「滑りそう」と感じてグリップに余計な力が入ってしまうこともありますので、力みにも注意したいですね。これらを防ぐには、プレショットルーティンを、晴れの日と同じように、急がず焦らずていねいに行うことが肝心です。
同じルーティンで打っているつもりでも、各動作にかける時間が短くなったりするケースも多いので、その辺のタイムキープにも気を配ってください。いずれにせよ、大事なのは「普段どおり」にプレーすること。難しいけれど、まずはその意識から始めましょう。
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雨の日のスウィングは
急がない、大振りしない
【ポイント①】 切り返しで笑顔を
雨の日の力みを防ぐには、グローブやグリップを濡らさないように配慮することも大事だが、普段以上に切り返しはソフトに、静かに行う意識が必要。切り返しの瞬間、意識的に笑顔を作り、クラブを落とせるくらいのカ感が大事だ。
【ポイント②】 打ち急がないようにルーティンをていねいに
傘を置いて雨に打たれながらのスウィングは、どうしても「早く終わらせたい」という心理が慟いてテンポが速くなる。プレショットルーティンを、秒数数えたりしながら、急がず普段どおり行うように細心の注意を払おう。
月刊GDより
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