桜美式でも飛ぶ。それを出利葉太一くんが実証してくれたというが。今週の通勤GDは「みんなの桜美式」Vol.25。

【通勤GD】
通勤GDとは‟通勤ゴルフダイジェスト”の略。世のサラリーマンゴルファーをシングルに導くために、月曜日から金曜日(土曜日)までの夕方に配信する上達企画。帰りの電車内で、もしくは翌朝の通勤中、スコアアップのヒントを見つけてください。

画像: ゴルフ向学者 たけひさ先生 篠塚武久・73歳。福岡市で「桜美ゴルフハウス」主宰。福岡大学の大石迪夫教授と作り上げた「OSゴルフ理論」で多くのジュニアが結果を出す。「テンフィンガー研究ははや20年。今後『分担型グリップ』時代がくることを確信」

ゴルフ向学者
たけひさ先生
篠塚武久・73歳。福岡市で「桜美ゴルフハウス」主宰。福岡大学の大石迪夫教授と作り上げた「OSゴルフ理論」で多くのジュニアが結果を出す。「テンフィンガー研究ははや20年。今後『分担型グリップ』時代がくることを確信」

前回のお話し

飛ばそうとしなくても
飛ぶのが桜美式

篠塚 「桜美式」のスウィングは、方向性は長けているけど、飛距離は?……という偏見があった。でも桜美式出身の出利葉くんのような300㍎の飛ばし屋が現れたことで、それも払拭されるでしょう。そもそも、私が提唱する「勾玉スウィング」は飛ばしているように見えない、とても静かなスウィングです。出利葉くんのドライバーショットには、従来の飛ばし屋に見られるような力感がほとんど感じられない。つまり、飛ばそうと力まなくても、飛んでしまう。だから方向性も飛距離も出るんです。

画像: 九州アマチャンプ出利葉太一くん。「向心力も使っているから、力感がなくても飛んで曲がらない。出利葉くんも新時代の勾玉スウィングです」(篠塚)

九州アマチャンプ出利葉太一くん。「向心力も使っているから、力感がなくても飛んで曲がらない。出利葉くんも新時代の勾玉スウィングです」(篠塚)

GD その秘訣が、テークバックは右サイドで引き上げて、インパクトから左サイドでまた引き上げる「勾玉スウィング」なんですよね。

篠塚 勾玉には2つの円がある。尻尾に向かっていく「大きな円」と、クルリと1周して穴が空いている「小さな円」。ゴルフスウィングをそれに当てはめ、テークバックで右サイドを引き上げることによって「大きな円」を発生させる。そこからインパクトまでは「遠心力」が働いてクラブは外へ外へと引っ張られる。インパクトからは、左サイドでよりコンパクトに引き上げることによって「小さな円」を発生させる。そこからフィニッシュまでは「向心力」が働いてクラブは内へ内へと引っ張られる。遠心力と向心力の美しい調和、まさに令和の新時代スウィングですよ。

GD 従来の理論だと、ヘッドを球にぶつけてからも、両腕を伸ばして遠心力でクラブを遠くへ放つイメージでした。遠心力だけではなく、向心力も使えているから、出利葉くんは力まずとも効率的に飛ばせているんですね?

篠塚 遠心力と向心力、2つの力を上手に利用できると、出利葉くんのようにフェースの向きが安定して、飛んで、しかも曲がらない。ドライバーのヘッドは丸いカタチをしていますよね。それが遠心力しか使えない罠となって、みなさんを苦しめているんです。丸いヘッドは、まずテークバックでどちらへ上げたらいいかわからなくなる。トップの位置が毎回定まらず、球を打つ前の時点から混乱させられている。そしてインパクトでも、丸いヘッドだとフェースがスクェアを保てているのか微妙になる。さらにはフォロースルーでも、球とともに飛球線方向へと丸いヘッドを遠心力で飛ばしてしまうような錯覚に陥る。これでは打球の正確性がまったく得られません。 

GD ヘッドが丸いことが、遠心力だけしか使えない罠、ですか。

篠塚 以前、大手メーカーが四角いヘッドのドライバーを発売して話題になったことがありました。しかし、一時のブームのように消えてしまい、現在は中古ショップで見かけるのみです。せっかく丸いよりも簡単な四角いヘッドを作ったのに、製作者たちは、それをどう振ったらいいか、そこまでは説明不足だった。だから四角いヘッドのクラウン部分に、丸いガイドラインを描いて、従来の丸いクラブと同じイメージで振らせようとしてしまった。実はあの四角いヘッドこそが、「桜美式」の理論に則したドライバーだったんです。

画像: 「引いて、引く、その結果クラブが振られる。これは、分担型グリップ(テンフィンガー)でしかスムーズにできません」

「引いて、引く、その結果クラブが振られる。これは、分担型グリップ(テンフィンガー)でしかスムーズにできません」

GD 四角いヘッドが「桜美式」?

篠塚 丸いヘッドだと、どこへでもテークバックできてしまったものが、四角いヘッドだと、平らになったそのお尻の部分の角度を変えないようにして、真っすぐ右サイドで引き上げればいい。そしてインパクトを迎えたら、今度は四角いヘッドのフェース面の角度を変えないようにして、真っすぐ左サイドで引き上げればいい。

画像: 「四角ヘッドのクラブは、ネジると打ちづらい。まさに、引いて、引くのイメージができます。インパクト付近は“ライジングパット”に似ているでしょう」

「四角ヘッドのクラブは、ネジると打ちづらい。まさに、引いて、引くのイメージができます。インパクト付近は“ライジングパット”に似ているでしょう」

GD 以前、まな板を振って確認したような、腕を捻らず、フェースローテーションさせないスウィングですね。

篠塚 そう! 四角いヘッドだと、まな板を振っているイメージそのままで、「引いて、引く」、遠心力と向心力、2つの力を利用できる。だから、最小限の力で最大限の飛距離が得られるんです。しかも、ヘッドが暴れることなく、いつでもフェースが球を見ているようにコントロールが簡単だから、正確性も得られる。四角いものを、「引いて、引く」。ただそれだけで、飛んで曲がらない。ぜひみなさんも、四角いヘッドの中古クラブ、探して試してみてください!

週刊GDより

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